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2015年夏に気をつけてほしい病気

2015年夏に気をつけてほしい赤ちゃんの病気の特徴と、すぐに始める予防対策をわかりやすく説明します。

ミルクを飲む赤ちゃん

2020/12/24

2015年夏に気をつけてほしい赤ちゃんの病気の特徴と、すぐに始める予防対策をわかりやすく説明します。

熱中症(ねっちゅうしょう)

赤ちゃん

熱中症は保護者の気付きが遅れると、脱水症状や命にかかわる危険な症状につながります。体の焼く80%が水分の赤ちゃんにとっては生命に関わるとても怖い病気なのです。

熱中症の原因は、急激に周囲の温度が上昇したり、体が熱をもつことで体温調節機能が上手に働かなくなったり、体内の水分・塩分が減少してしまうことが原因です。特に赤ちゃんは自分で体温調節や日陰に移動することが困難なので熱中症の進行が速くて心配です。

熱中症になると、めまいや立ちくらみ、頭痛や嘔吐感があらわれます。くちびる、手足のしびれが出始めたときには筋肉が痙攣している可能性が高いです。

赤ちゃんの熱中症を早期発見するポイントは、顔色と機嫌です。ぐったりして元気がなく、泣き声もでないときは水分量が足りないと判断してください。

熱中症が進行すると高熱がでて、さらに体内の水分が奪われてしまいます。こうなると点滴など医師の治療が早急に必要です。

関連:赤ちゃんの熱中症

手足口病(てあしくちびょう)

手足口病はコクサッキーウイルスが口から体内に侵入することで感染するウイルス性疾患です。乳幼児に多い病気で知られていますが、大人も感染するので家族で予防対策を徹底することが大切です。

手足口病に感染すると、発熱とのどの痛みが始まります。赤ちゃんは食欲が落ちたり、のどが痛くて離乳食を嫌がることもあります。

翌日以降からは病名のとおり、手のひら・足の裏・口内に水泡が発生します。手のひらや足裏の水泡は赤くて汗疹(あせも)と間違いやすいので注意が必要です。汗疹(あせも)のようでも口内に異常があったり発熱しているときは手足口病も疑ってください。

手足口病の症状は7~10日ほどで落ち着きますが、まれに急性脳症をひきおこして悪化すると赤ちゃんの生命に関わります。家庭で異変を感じたときは、早急に受診して悪化を防ぎましょう。

関連:手足口病

とびひ

夏の赤ちゃんの肌トラブルで、あせもに次いで悩まされるのがとびひです。別名を伝染性膿か疹(でんせんせい のうかしん)と呼びますが、一般的にはとびひで通用します。

とびひは皮膚が柔らかくて弱い赤ちゃん~未就学児童に多く見られます。あせも、虫刺されや怪我をして皮膚が傷ついた部分から、黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入することで症状がはじまります。

赤ちゃんは痒くて患部を掻きむしったり、無意味に触ってしまいます。これが、とびひを長引かせる原因になりかねません。

黄色ブドウ球菌によるとびひになると、傷口が化膿して薄い膜の水ぶくれができます。この水ぶくれは簡単に破けてしまうので、赤ちゃんが触らないように注意してください。水ぶくれのなかには黄色ブドウ球菌がつまってるのです。

水ぶくれが破けて、黄色ブドウ球菌を含む中身が飛び散った皮膚には新たな水ぶくれが発生します。こうして水ぶくれが「飛び火」のように簡単広がってしまうことで完治が難しくなります。

とびひの治療は、小児科か皮膚科を受診します。アトピー等の皮膚疾患を抱えている赤ちゃんは皮膚科がおすすめです。菌をなくすための抗菌塗り薬を使用しますが、炎症によってはステロイド薬を処方するケースも見られます。

痒みを抑える抗ヒスタミン薬もありますが、患部を冷やしたり、赤ちゃんやママの爪を短く切っておくことも必要です。

関連:とびひ

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは夏風邪の代表格です。コクサッキーウイルスを主としたウイルス性の病気です。

ヘルパンギーナに感染すると、急に39度前後の高熱がでます。これだけではヘルパンギーナとは判断しにくいのですが、高熱とセットで喉の奥にポツポツ水泡があらわれるのが特徴です。

水泡ができると水分を呑みこむだけでも痛みを感じて、赤ちゃんは不機嫌になったり食欲が減退してしまいます。そこから脱水症状になることも考えられるので喉の痛みにも優しい水分補給が看護のキーポイントです。

今日からはじめるヘルパンギーナの予防対策は、手洗いうがいの徹底とおもちゃの貸し借り時の衛生チェックです。

コクサッキ-ウイルスなどヘルパンギーナの原因になるウイルスは、感染者の飛沫やよだれ、便に潜んでいます。複数のお友達とおもちゃや本を共有するときは、集団感染を防ぐためにも殺菌・消毒を忘れないようにしましょう。

関連:ヘルパンギーナ

薬に頼らない予防対策

どの病気や症状も、薬に頼る前にできる予防対策がないか考えてみましょう。赤ちゃんの病気や肌トラブルでは完全な治療薬や予防接種がなく、症状を緩和する薬しか処方できないことも多々あります。こんなときこそ、家庭でのケアが完治の近道です。

基本的に、ウイルス性の病気は手洗いうがいをして、赤ちゃんの口からウイルスが侵入しないようにすることが大前提です。

離乳食がはじまったら、手づかみで食事をする前に指先までよく洗ってあげましょう。公園の遊具やおもちゃからもウイルスが手指に移るので、遊んだ後もしっかり手洗い消毒を欠かさないでください。

わからないことは、育児サイトや本を活用したり、医師に質問していきます。ママの基礎知識を常に更新していけば、夏の病気にも落ち着いて対応できます。

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