とびひ

とびひとは、強い痒みと細菌を含む水泡を伴います。傷口から感染するので、感染力が強い特徴があります。

とびひの症状

中心に膿を含んだ水泡ができ、この膿が細菌の濃縮液です。強い痒みを伴う為、掻きむしったりこすりがちですが、液が飛び散ると更に伝染します。

最初は透明な水泡ですが、破れた後は赤くただれて痛々しいびらんになります。次第に乾燥してかさぶたに変化し、最週的に剥がれ落ちて完治となります。局部だけの水泡なら、とびひです。しかし体全体に広がっている場合は水ぼうそうの疑いもあるので感染力があります診断を受けるまでは周囲との接触は控えましょう。

感染力が非常に強く、感染法も簡単な為に幼稚園や学校では流行しやすい傾向があります。その為、集団感染を予防する目的から、完治するまでは登園・登校ができない場合もあります。

とびひの原因

湿疹・あせも・擦り傷・虫さされ・日焼け等の肌トラブルから始まります。ダメージを受けた肌をかき壊したり、傷口を作って細菌に感染すると、とびひに。特に、アトピー性皮膚炎を保持する子供は、肌へのダメージに弱く感染しやすいです。

主に水溶性膿か疹と呼ばれる黄色表皮ブドウ球菌が原因菌になる場合がほとんど。日本では「ゲンタイマイシン耐性黄色ブドウ球菌」が原因菌の主体です。

とびひの治療

とびひと思われる水ぶくれを発見したら、ガーゼや柔らかい素材のハンカチで軽く覆います。これは、感染源を防ぐことで症状の悪化と周囲への広がりを防止する為です。

受診時は患部を消毒して、針などで水泡を破り内容液を除去してもらいます。水泡を破ることは簡単ですが、飛び散った内容液が再び感染源となるので医師に頼みましょう。

水泡処理後はテラマイシン軟膏等の抗菌薬を含有する軟膏を塗り、患部を乾燥させます。しかし、薬を塗布したままにせず、洗い流して肌を清潔に乾燥させる基本を忘れずにしましょう。軟膏も、厚く塗ったままでは、結果的に治癒を遅らせる傾向にあります。

患部はぬるめのシャワーで洗い流し、タオルで軽く水滴を取ったら自然乾燥が好ましいです。良く乾燥させた清潔な状態で、軟膏を塗ると効果がより期待できます。汚れた状態で軟膏を塗っても効果が浸透しにくいのです。

ただし、保険適用の軟膏でもナジフロキサシンは乳幼児への安全が未確認です。家族の余った軟膏を使いまわして家庭療法するのは、赤ちゃんにとっては危険です。悪化と周囲への伝染を防ぐ為にも、湯船につかる事と、タオルの共有は完治までは控えます。

また、とびひの痒みに対しては、抗ヒスタミン剤が処方されます。眠くなると体が温まり、痒みがきになることもあります。痒みが堪らず、眠りが浅くなってしまう場合に活用します。

とびひの予防

虫刺され、あせも、擦り傷等、肌にじかに傷を作った際は早めに処置すること。患部の汚れを除き、可能なら優しく洗い流して清潔にする事で、とびひの2次的悪化を防ぎましょう。

また、家族や赤ちゃんの手を清潔に、爪も短くしておきます。赤ちゃんは患部の痛みや痒みが気になって、しきりに触りたがる事があるからです。

虫刺されや擦り傷の痒みを軽減するには、冷やしたり患部をよく洗い流します。清潔を保つ事で、細菌のさらなる蔓延を防いで、とびひの予防に繋がります。とびひの疑いのある患者と同じ湯船や、プール、タオルの使用は避けましょう。1度感染したからと言って免疫がつくものではありません。

ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群

5歳以下の、とびひの症状を持つ乳幼児が対象。発熱して元気がなく、体全体が赤くなって痛がります。口の周りや目の周囲まで、びらんができて放射状の皺ができるのが外見の特徴です。

黄みを帯びた濃い水泡ができ、黄色ブドウ球菌の毒素が血中に散布。処置を怠ると、最終的には皮膚の剥離が現れます。

ここまで進むと入院になり、更に強い抗菌薬治療になります。とびひが治らず異常を感じたら、早急な受診で防ぎましょう。