ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナとは、高熱と水泡による喉の痛みが特徴の乳幼児に多い夏風邪です。喉の痛みは食事や授乳も受け付けない程の症状になることも。

ヘルパンギーナの症状

・39度前後の発熱が2~3日続く。
・まれに高熱から熱性けいれん。
・喉に小さな水疱。よだれが増える。
・喉の痛み。
・食欲不振。
・腹痛。
・嘔吐。

ヘルパンギーナは高熱と喉の痛みが代表的な症状です。2~4日の潜伏期間を経て、突然の高熱から始まり、喉の奥に水泡が数個~数10個出来ます。水泡が出来ると、赤ちゃんは機嫌が悪くなり、よだれが普段よりも多くなります。水泡は1週間程で消滅していきます。

水疱は、最初は1ミリ程度の肉眼でやっと確認できる程度です。やがて3~5ミリに膨らみ、黄みがかった潰瘍に変わります。この潰瘍になった時が1番痛みを感じます、潰瘍が潰れるとのどに染みて痛がります。

喉の水疱や潰瘍で、食べ物を噛んだり飲み込んだりする際に痛みが生じると、食欲不振に陥りやすく、空腹を満たすために頻繁に少量ずつ欲しがるように。悪化すると食欲が出ずに、何も食事を受け付なくなることもあります。この場合はぐったりとしてきたら脱水症状の可能性もあります。

ヘルパンギーナの急な高熱は1日で下がることもありますが、たいてい3~5日程度は続くパターンが多く、5日以上の高熱では細菌感染の心配も出てくるため再受診が望ましいです。

ヘルパンギーナの原因

ヘルパンギーナの原因はコクサッキーA群ウイルスをはじめとしたエンテロウイルスです。ヘルパンギーナというと、よくコクサッキーA群ウイルスを耳にしますが、ウイルスは何種類かある為、複数回ヘルパンギーナにかかることもあります。

エンテロウイルスとは

エンテロウイルスとは夏風邪のヘルパンギーナや手足口病の原因菌の総称です。コクサッキーA群ウイルスやコクサッキーB群ウイルス、エコーウイルス、ポリオウイルスなどが属します。

このエンテロウイルスは感染に気が付かない時もあるものの、消化管の中で形成されて感染者の唾液や鼻水、便に存在してします。物を介して周囲の人の手に触れて感染していきます。これは頻繁な手洗いなどで清潔を心がけると予防できます。

もしもエンテロウイルスに感染してしまったら、潜伏期間は3~7日です。新生児が感染すると、心臓や肝臓に広がって命を落とす危険も稀にあるそうです、特にエンテロウイルスに属するエコーウイルスの中には新生児の全身出血や神経発達の遅延を起こす原因菌もあります。

エンテロウイルスの大きな特徴は、解熱剤や抗生剤に強く加熱殺菌にも強いという点です。つまり、手洗いやうがいで予防に最善を尽くすことが大切です。

ヘルパンギーナの治療法

ヘルパンギーナの治療法は、エンテロウイルスが抗生剤や薬に強く対抗してしまうことからも、症状の緩和と悪化防止に努める治療が中心となります。

先ずは急激な発熱によって失われた体内の水分を補って、体力を維持する事が大切。アセトアミノフェン等の解熱剤も処方されますが、38度以下で使用しても効果はありません。

通常3~7日で症状は治まるので症状の緩和で乗り切ることができますが、月齢の低い赤ちゃんは、ウイルスに対抗する体力も低いので再び感染しないよう注意しましょう。

ヘルパンギーナの時の食事

喉の水疱が痛みを持つため、基本的に刺激のある食べ物や熱いものは嫌がります。さらっとした薄味の、やわらかく噛む必要のない食事を好みます。たとえばアイスクリームやヨーグルト、ゼリーは食欲を増します。水疱が潰れて潰瘍になっている時は柑橘系もNG、酸味が潰瘍に染みて痛がります。

喉の痛みを訴えている間は、食事内容やバランスはあまり気にしない方が良いかもしれません。それよりも、のどごしが良くて少しでも食欲のでるものを与えて、脱水症状にならないように乗り切りましょう。

ヘルパンギーナの予防

ヘルパンギーナ自体には完全な予防法はありません。ウイルスが体に停滞しないよう、こまめに予防していくことが1番の策と言えます。

特に乳幼児のお世話をしているママやパパは、おしっこやうんち中に潜伏中のウイルスに気を付けないと、親子でヘルパンギーナにかかるかもしれません。おむつを替え終わったら、手洗いを必ずしましょう。症状が治まっても、便からエンテロウイルスはすぐには消えません。

予防はそんなに難しいことはありません。
・手洗い、うがいの励行。
・流行時は人混みに長時間いないようにする。
・子どもが同じものを使う施設への出入りは控えめに。

ヘルパンギーナは幼稚園や学校でも、出席停止を考える伝染病に明確に記されていません。また、エンテロウイルスが完全に体内から排出されるのは数週間かかることもあるそうです。そのため、集団行動をする場所では感染しやすい病気と言えます。

赤ちゃんの場合、ヘルパンギーナが流行している時は定期健診や予防接種の時期を1週間程度ずらしたり、診療時間を医師に相談するなど考えてみましょう。乳幼児はおもちゃで遊ぶ際に、よだれや咳でウイルスを残しがち。待合室のおもちゃ等で感染しないよう、一時的に接触を避ける工夫をしてみましょう。