育児中のママが感染すると厄介な病気の症状と、ママにも受けてほしい予防接種をわかりやすく紹介します。
2020/12/24
赤ちゃんの予防接種ばかりに目がいってしまいますが、ママにも受けてほしい予防接種があります。特に赤ちゃんといつも一緒にいるママは、1番健康に気をつけてほしい存在です。
日本では予防接種と聞けば「子どものうちに沢山受けるもの」という印象が強いのですが、海外では大人も同じように予防接種をしています。また、海外に滞在する予定のある家庭では、子どものみならず親も、必要な予防接種の有無を確認する必要があります。
育児中のママが感染すると厄介な病気の症状と、ママにも受けてほしい予防接種をわかりやすく紹介します。ママの体調管理は、赤ちゃんのお世話や赤ちゃんの健康にも影響します。ママ自身の体も労わりましょう。
インフルエンザの予防接種は、赤ちゃんと一緒に接種するママも多く見られます。赤ちゃんのいる家庭では、家族からの飛沫感染で赤ちゃんにインフルエンザウイルスがうつることが心配です。
抱っこや授乳で、赤ちゃんと密着して一緒に過ごす時間の多いママは、特にインフルエンザウイルスに注意する必要があります。
ママのインフルエンザ予防接種は1度で済むので、2回に分けて接種する赤ちゃんの1回目で、一緒に予防接種しましょう。
もっと詳しくインフルエンザについて:e-育児「インフルエンザ」水疱瘡(みずぼうそう)は子どもの病気と思われがちです。幼稚園や保育園、小学校で誰かが水疱瘡にかかると感染の輪が広がります。
水疱瘡のお友達がいると、わざわざ感染させたいというママもいます。理由はそれぞれですが、小さい体の時に水疱瘡を経験したほうが、皮膚の範囲が狭いので跡が残りにくいし、大人になってから感染すると症状が重くなりがちだから等の理由からです。
大人になってから水疱瘡にかかると、先ず顔の水泡で外出がままならなくなります。熱も高熱が出るケースがあり、水疱瘡で入院する大人も珍しくありません。
もしも、水疱瘡を経験していないママは予防接種をお勧めします。水疱瘡の予防接種をしても、感染する時は感染してしまいます。でも予防接種をしているほうが症状が軽度で済みます。
水疱瘡は一度経験すると抗体ができます。まれに短期間や局所で済んだ場合は再発しますが、多くは抗体ができておしまいです。
赤ちゃんが水疱瘡になった時に、抗体のないママがお世話をする場合は感染する確率がかなり高いので心配です。
一度も水疱瘡にかかったことのないママは、赤ちゃんが水疱瘡に感染するまででも一緒に予防接種を受けてください。
もっと詳しく水疱瘡について:e-育児「水ぼうそう」子宮頸がんが進行すると、場合によっては子宮の一部や、全体を取りのぞくこともあります。妊娠中に子宮頸がんが進行して悪化すると、母体のみならずお腹の赤ちゃんの命にも関わります。
子宮頸がんの悪化を防ぐためには、定期的な健康診断が有効です。そして子宮頸がんのウイルスの感染予防には、子宮頸がん予防ワクチンが有効です。
子宮頸がんの原因となるウイルスは性行為で感染するケースが多く、20~30代で診断されることが多いの病気です。
ウイルス感染しても発症するかしないかは人それぞれですが、心配な人は予防接種をお勧めします。
風疹(ふうしん)の予防接種を受けていないママは、妊娠期を省いた時期に接種することをお勧めします。ママ自身の接種記録が曖昧なときは、抗体検査を受けましょう。
風疹は肌に現れる赤みのある湿疹(しっしん)が、目立つ特徴です。他には咳や熱、耳の後ろから首筋にかけてリンパ節の腫れなど風邪症状と似ています。
大人になってからの方が、風疹の症状は重くなりがちです。特に妊娠を考えているママは、風疹に要注意です。
妊娠初期に風疹の症状が出た場合、赤ちゃんに先天性の白内障(はくないしょう)・心臓疾患・聴力の異常などの影響が出る可能性が高まります。このように赤ちゃんに影響がでる症状は、先天性風疹症候群(せんてんせいふうしんしょうこうぐん)と呼ばれます。
赤ちゃんのいる家庭でも、風疹は飛沫感染なのでママが感染すると、赤ちゃんにも感染しやすい環境ができあがります。
赤ちゃんはMRワクチンの予防接種で、風疹を予防します。初回接種は、たいてい1歳の誕生日が目安なので、1歳未満の赤ちゃんのいる家庭でママが風疹の抗体を持っていない場合、ママの風疹予防接種を考えましょう。
もっと詳しく風疹について:e-育児「風疹」大人にとっては、子どもの頃に接種しているワクチンの効果がきになるところです。たった1度の予防接種でも、再接種の必要がない抗体ができるワクチンもあれば、毎年接種していかないと抗体が続かないワクチンもあります。
ワクチンの効果は人それぞれです。大人になっても抗体が続いている人もいれば、抗体が減少している人もいるそうです。大人になってからでも接種する予防接種は沢山ありますが、先ずは赤ちゃんに感染させたくない病気から確認してみましょう。
もしもママ自身が産まれた時の母子手帳があれば、予防接種の記録がわかります。予防接種を考えている場合は、抗体検査で抗体があるか調べてもらいます。
大人でも予防接種の副反応は出る可能性は、充分あります。アレルギー反応のあるママは、必ず接種前に医師に申告してください。以前に副反応がでたり、気分が悪くなった経験があるママも相談しましょう。
ママの体のためとはいえ、予防接種の副反応は心配です。無理せず、納得がいく状態で予防接種を考えてください。納得がいかない時、不安が残る時はちょっと控えて考え直すのもアリです。
予防接種をするしないよりも、予防ワクチンがあるほど防いでほしい病気や症状があることを知ってほしいです。