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赤ちゃんの熱が下がらない

赤ちゃんの発熱が続く原因や疑われる病気、看病のコツをわかりやすく説明します。

寝返り成功の赤ちゃん

2020/12/21

赤ちゃんが発熱して、病院に行っても薬を飲んでも熱が下がらないと、ママはとても心配になります。発熱が続く原因や疑われる病気、看病のコツをわかりやすく説明します。

赤ちゃんはもともと平熱が高めで、大人ではつらい体温でも、けろっと元気に笑っていることもあります。だから発熱とはいっても37度台では微熱程度です。でも、放置することで症状が進行してしまわないようにしたいです。

赤ちゃんの熱が下がらない原因

熱が上がりきっていない

高熱

赤ちゃんの手足を触ってください。指先や足裏が冷たい時は、発熱中でまだ体温があがっている最中です。

熱が上がっているときは、肌寒さや震えを感じているときです。熱があっても汗をかいていない時は冷やさずに、掛け布団をかけて寝かせてあげます。汗が出るほどかけないように気をつけます。

熱が上がりきると今度は手足が汗ばんで、暑がります。ここから発熱対策に脇や首を冷やしたり、熱冷ましを始めます。無理に汗をかかせるのは意味がありません。

薬が合わない

小児用、乳幼児用の薬を服用せずに、家庭にある大人向けの解熱剤や薬を服用させていませんか?症状を治めるどころか悪化させたり体に大きな負担をかけてしまいます。熱が下がらないこともあるので、服用している薬を確認してください。

赤ちゃん用でも、月齢や体重の違う子どもの解熱剤や薬を服用させていませんか?薬は個人に合わせて処方されるので、本人に処方された薬でない場合は効果も期待できません。

赤ちゃん本人に処方された薬以外を服用すると、発熱だけではなく成分の摂取量を越えたり、アレルギー反応がでることもあり危険です。

もしも、赤ちゃんに処方された薬を飲み続けて熱が下がらないようならば、薬を持参して再受診してください。

環境が合っていない

赤ちゃんは自分で体温調節できないので、ママが選ぶ肌着とベビー服や室温で過ごします。熱が上がるときは、手足が冷たくて肌寒さを感じています。熱が上がりきると、今度は体外に熱を放出するように暑がります。 よく「熱がでたら、汗をたくさんかけば下がる」という話がありますが、これは熱が上がりきった後の暑さを指しています。

肺炎を併発

最初はただの風邪でもインフルエンザ桿菌や肺炎球菌の影響で、肺炎をひきおこすことがあります。肺炎になると高熱が続き、すぐに脱水症状の危険があります。

気管支が細い赤ちゃんは、「ゼロゼロ」と音のでる速い呼吸と咳が目立ちます。深呼吸ができずに、肩で呼吸をしているケースも多く見られます。

もしも高熱が下がらない状態で、他にもつらそうな症状があるときは肺炎を併発していないか受診しておきましょう。赤ちゃんの場合は、肺炎が命にかかわる場合もあるので、即入院と指示されることもあります。

細菌性髄膜炎の疑い

高熱が下がらないだけではなく、激しい頭痛や嘔吐、意識低下など他症状も目立つときに疑われます。

生後6ヶ月までなら大腸菌(だいちょうきん)、溶連菌(ようれんきん)、ブドウ球菌、インフルエンザ桿菌(かんきん)、肺炎球菌(はいえんきゅうきん)などが原因になりやすく、進行すると敗血症(はいけつしょう)を併発していることもあります。

敗血症とは原因菌が血中に入り込んで、全身に行き渡ってしまうやっかいな症状です。発熱があったり、高熱が下がらないといっただけで赤ちゃんが細菌性髄膜炎や敗血症にかかる確率は高くはありません。

でも、初期対応や診断が遅れることで、進行することを考えると覚えておきたい症状です。このような可能性もゼロではないので、普段と違う発熱症状で不安なときは放置しないことをおすすめします。

座薬が効かない

赤ちゃんが発熱すると座薬を処方されることがあります。たいていは38.5度以上で座薬を使用するように指導されますが、熱性けいれん(ひきつけ)や持病のある場合は、個別で違う指示があります。

パパやママが気をつけたいのは「座薬=熱が下がる」という考えです。熱が上がりきっていないと座薬の効果が現れずに、発熱が続くこともあります。38度以下で使用しているとみられるケースです。

しかも座薬は効果が高い反面、直腸に直接作用するので赤ちゃんの体には負担をかけています。だから最低でも8時間はあけて使用するのです。

発熱中の看病で、安直に座薬を使用して、逆に赤ちゃんの負担を増やさないように気をつけたいです。

体がウイルスと闘っている

ウイルス

赤ちゃんが発熱で苦しそうにしているとパパやママは、本当につらい気持ちになります。

熱があること自体が「悪いこと」とは言いきれません。ウイルスが侵入したときに、発熱するのは赤ちゃんの体がウイルスと闘っている証拠です。

ウイルスが鼻粘膜や口から侵入すると、赤ちゃんの体内では防犯ブザーが働いて白血球がウイルスを迎え討ちます。

白血球が働くことで、脳の視床下部は白血球の有利な環境をつくるために発熱指令をだします。というのも、ウイルスは寒くて乾燥した環境が好きなので、体温を挙げればウイルスの嫌がる環境になるのです。

つまり熱が上がりきるまでは、赤ちゃんが本来持っている防御機能が働いています。無理にその機能を止めてしまうことで、体内のバランスが崩れることもあるので、熱冷ましや解熱剤の使用タイミングはよく考えてください。

脱水に注意

赤ちゃんの熱が下がらないとき、脳への影響など大きな障害が残らないか心配になりますが、それ以前に脱水症状を起こしていないか注意してください。

発熱時間が長引くほど、体に熱がこもっています。水分補給をこまめに心がけて。尿を出すようにしましょう。脱水症状が疑われるときは、熱の高低にかかわらず病院に連れていきます。

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