離乳食の食中毒を防ぐ

赤ちゃんの離乳食を作るときに気をつけてほしい衛生面や、食中毒予防のポイントをわかりやすく話します。食品の鮮度だけではなく調理器具や食器、手指の消毒も忘れないでください。

食品を買ったらすぐ帰宅

離乳食離乳食に使う食材に限らず、食品を買ったら早く冷蔵庫に入れるようにしてください。特に春から夏は車や自転車、ベビーカーに乗せているとだんだん食材の温度が上がって菌が繁殖しやすくなります。せっかくの新鮮な食材の鮮度を下げないためにも、買い物はお出かけの最後にすることをおすすめします。

肉類や魚類などドリップの出てしまう食材はビニールで小分けにして、ドリップがほかの食材にかからないように心がけます。冷凍・冷蔵食品は保冷バックや保冷材で、温度を保つと安心です。保冷剤が無い場合は、生の肉類や魚類は冷凍食品の上にのせて温度上昇を予防します。

余裕のあるときは買い物前に、冷蔵庫の整理をして収納場所を確保しておきます。そうすれば、すぐに冷蔵庫にしまうことができます。でも育児中はなかなか冷蔵庫の整理ができない日もあります。日頃から買い物した食材を入れるゾーンを開けておくとラクです。

調理器具の消毒と手洗い

赤ちゃんの離乳食を作るまえに、まずは手洗いで指間や爪の間に入り込んだ汚れも取り除きます。爪の間には汚れが停滞するので、ブラシをつかって洗います。指から食品に菌が移ることも考えられるので手洗いは大切です。

調理器具も前回の調理汚れは落としておきます。鍋やフライパンなどの調理器具に、前回調理した食材がついていると菌が繁殖している可能性があって、食中毒のきっかけになることがあります。

離乳食で活躍する、すり鉢は汚れが溝にはまって放置されやすいので、使用前に湯(素材によってはぬるま湯)に浸けて再洗浄したほうが安心です。

離乳食に限らず、生の肉類や魚類を扱った箸やトングでは他の食材を扱わないようにします。まな板や包丁も、生肉や魚を乗せたあとは洗浄してください。

新鮮な食材

離乳食の食中毒を予防するためにも、赤ちゃんの食べる食材は新鮮なものを選びましょう。購入の際は、消費期限をチェックしてください。赤ちゃんの離乳食に使う食材は必ず消費期限までに使用できるものを選んでください。

生肉や黒ずんでいたら時間がたっている可能性があります。生魚は目が濁るほど時間がたっているサインです。目の濁りがなく、エラに赤味がある魚は新鮮さがあります。

表面の薬品に注意

離乳食では果物をつぶしたり絞って調理します。果物の中には鮮やかな色や見た目を維持したり、虫による被害を予防するために薬品を使用して栽培しているものもあります。表面はよく洗って調理してください。

オレンジやりんごを洗うときは、浸けおき洗いが簡単です。水をはったボウル等に果物を浸けて表面をきれいにします。離乳食用以外の食材にお活用できる、野菜や果物専用の洗剤もあります。

しっかり加熱する

離乳食による食中毒を予防するには、しっかり加熱調理することです。食中毒をひきおこすカンピロバクターは鶏肉や水に多く見られますが、十分な加熱が効果的です。赤ちゃんの場合は調乳や離乳食でつかう水は煮沸させてから使うことが好ましいです。

生野菜に見られる赤痢菌(せきりきん)は80度以上で10分加熱すると毒素に効果的なので、食中毒をおこしやすい季節は生野菜よりも加熱した蒸し野菜やスープが安心です。

O-157で有名になった病原性大腸菌は75度以上で1分以上の加熱が必要で、肉の場合は表面だけではなく内側の中心部も75度以上にすることが必須です。肉の焼き加減はミディアムレアなどありますが、赤ちゃんの離乳食の場合はレア部分を残さないで全体的に加熱をしてください。

冷蔵保存は一時的なもの

離乳食をつくったあとや、作りかけの離乳食を冷蔵庫に入れておけば長時間保存できるとは考えないようにしたいです。冷蔵庫は一定の温度を保って保存できますが、離乳食が時間とともに古くなることに変わりはありません。

食中毒を引き起こす菌の中には、リステリア菌が0度に冷やしても増殖します。調理時に菌が発生していたら、冷蔵庫に入れて低温で活動はゆっくりになるものの増殖は続く可能性があるのです。

作り置きを放置しない

どんなに調理過程や食材に気をつけても、作った離乳食を次の食事まで放置することは厳禁です。電子レンジで温める程度では、死滅しない菌も多いものです。

特に気温と湿度の高い季節の離乳食は、1回ずつ調理してすぐに食べさせてください。作り置きをしたいとき、はまとめて大量調理するよりも材料や下ごしらえの時点で冷凍して、毎回の1食分の調理を簡単にすることをおすすめします。

ふきんやタオルは毎回交換

赤ちゃんの離乳食に限らずキッチンで殺菌消毒を忘れがちなのが、ふきんやタオル類です。放置しておけば乾燥するので再度使えますが、菌が常駐していたら手洗いしても意味がありません。

菌のついたふきんで食器を拭いたら、しっかり洗浄したあとにまた菌をつけてしまいます。ふきんに発生しやすいモラクセラ菌は臭いを発生させると、花王の研究で発表されています。この臭いはモラクセラ菌の糞など不要物が原因とも言われています。そう考えると、臭いのあるふきんで食器を拭くのは避けたいところです。

モラクセラ菌の対処方法は熱湯です。熱湯につけて殺菌してから洗濯することで、モラクセラ菌の繁殖を止めます。このような菌もいるので、ふきんやタオルは自然乾燥ではなく毎回交換がおすすめです。ちなみに使用後のふきんやタオルを洗わずに、天日干しで乾燥させると水分はなくなりますが菌が100%いなくなることはありません。

食器はしっかり乾燥

食中毒の菌が食器に残っていると、家族全員が体調を崩すことも考えられます。使用した食器は洗剤で洗い流して乾燥させます。食器に洗い残しや、食べかすが残っていると菌が繁殖してしまいます。温水で表面の油汚れを落としてください。

洗剤は除菌もできるタイプがあるので、高温多湿の時期は活用してください。忘れがちな食器洗いスポンジも毎回洗剤を流して乾燥、こまめに交換して清潔を保ちましょう。

参考:政府インターネットテレビ「つけない!増やさない!やっつける!家族と自分を食中毒から守る予防法」・・・動画による食中毒対策の説明です。音量に気をつけてください。

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