赤ちゃんは高熱から、熱性けいれんを引き起こすことがあります。「ひきつけ」とも呼ばれ、けいれんしたことを「ひきつけた」と言う人もいます。
2020/12/24
赤ちゃんは高熱から、熱性けいれんを引き起こすことがあります。「ひきつけ」とも呼ばれ、けいれんしたことを「ひきつけた」と言う人もいます。熱性けいれんの症状を初めて目のあたりにしたママは、驚いて焦りがちです。熱性けいれんの主な症状と、ママに求められる対応方法を解りやすく説明します。
ママは熱性けいれんの症状を知っておくと、いつ症状がおこっても落ち着いて判断することができます。まだ熱性けいれんの症状を見たことのないママは、簡単に症状や対処法を覚えておくと、万が一の時に役立つはずです。
熱性けいれんは、発熱時に見られるけいれんです。けいれんが起こる温度は、赤ちゃんによって異なります。39度で初めてけいれんする赤ちゃんもいれば、37.5度でけいれんが始まる赤ちゃんもいます。
熱性けいれんは、早いと生後3ヶ月から見られます。いつ熱性けいれんが発症するかは赤ちゃんによって様々です。どんなに高熱を繰り返しても、熱性けいれんの症状が出ない赤ちゃんもいます。
このため、「いつ・どこまで発熱するとけいれんするか」確定できないのが現状です。ただ、一度けいれんを経験した赤ちゃんは、再び発熱時に熱性けいれんを引き起こす可能性があるので、経験者は発熱時に気をつけてください。
熱性けいれんの主な症状を挙げます。症状は1分で終わる赤ちゃんもいれば、5分間続く赤ちゃんもいます。赤ちゃんそれぞれで発症時間が異なる原因も、ハッキリとは解明されていません。
熱性けいれんの症状は、まるで子どもがイタズラでやっているかと思うような見慣れない光景です。
赤ちゃんが急に白目をむいて体を震わせるので、周囲も驚いてしまいますが、赤ちゃんの意識的な行動ではありません。逆に、けいれんが始まる時に赤ちゃんの意識はハッキリしていないことがほとんどです。
初めて熱性けいれんを見たママは、「このまま呼吸が止まってしまうのでは・・」と思うほどショックを受ける場合があります。もしも上記のような症状が突然おこったら、熱性けいれんについて思い出して、焦らず落ち着いて赤ちゃんに付き添ってください。
赤ちゃんに熱性けいれんが始まったら、必ずそばで付き添ってください。慌てて救急車を呼ぶために電話をしに移動したり、違う部屋に移動しないでください。
けいれんが始まったら、赤ちゃんの様子を見る他、以下のことができるようなら心掛けてください。特にテレビの音や騒音は、けいれんが脳と繋がっていると考えられているため、不要な刺激です。
大声で叫ぶことも控えてください。けいれん中の赤ちゃんは、大声で叫んでも返事ができません。
ママや家族が驚いて心配する気持ちは十分わかりますが、先ずは落ち着いてください。周囲が動転すると、赤ちゃん自身はもっと動転しているかもしれません。
けいれん中は、赤ちゃんの意識を戻したくて腕を叩いたり、赤ちゃんの体を揺さぶったりしないよう気を付けます。揺さぶることで吐いたり、おもらしをしてしまう恐れがあります。
赤ちゃんの傍で、刺激を与えず寄り添うイメージで、対応します。肩に手を置いたり、そっと手を握ってあげる程度にとどめましょう。けっして、けいれんを止めようと強く抑えつけないでください。
ママや家族も心配で焦ってしまいますが、逆に熱性けいれん時に赤ちゃんが頼れるのは、付き添っているママや家族だけです。その場になると簡単に落ち着くことができない場合もありますが、このページをちょっと思い出してください。
ちなみに、けいれん中に舌をかまないか心配するママもいるようです。タオルや箸をかませることは不要で、逆に口を塞ぐと呼吸困難でさらに事態が悪化する恐れがあります。
1番忘れてはいけないのが、けいれんの時間です。通常は数分で治まりますが、ときには10分以内にけいれん治まらないこともあります。
10分以上続く時は、かかりつけ医に連絡するか救急車を呼びます。心配なのは、10分以上続いて脳に酸素が足りなくなることです。
けいれん後はケロッとしていることも多く「なにも救急車を呼ばなくても・・」と言われることもありますが、発熱時に長く続くけいれんは、確実に赤ちゃんの体力を消耗させています。
けいれんが長く続いたり、嘔吐が激しくてママが判断できないと感じた時は、迷わず救急相談してください。何もなければそれで良し、なにかあってからでは後悔しても遅いのです。
おそらく救急車が病院に着く頃には、赤ちゃんも落ち着きを取り戻しているかもしれません。でも、月齢が低い赤ちゃんにとっては、その後の経過も心配なので必ず受診してください。
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