中耳炎とは、耳の奥にある鼓膜の内側にある中耳炎症がおこって現れる症状です。
2020/12/21
中耳炎とは、耳の奥にある鼓膜(こまく)の内側にある中耳(ちゅうじ)炎症がおこって現れる症状です。
赤ちゃんや子どもに多いのは急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)で、肺炎球菌やインフルエンザ菌の感染が原因になりやすいです。
生後6ヶ月~幼稚園入園前までに発症しやすく、自分で不調を訴えることのできない赤ちゃんに関しては、ママが耳鼻科に連れていくことが遅れがちで悪化しやすいことが心配です。
月齢の低い赤ちゃんは耳の中を通る耳管(じかん)が未発達で短いので、外部から侵入したウイルスがすぐに奥まで達してしまいます。
耳奥までの形も平たいので、耳管に侵入したウイルスが移動しやすい特徴もあります。
ちなみに耳管は外部と繋がっているだけではなく、鼻から空気を通すこともできます。だから鼻を強くかんだり、鼻水を強く吸いこむと耳にジワーっと違和感をおぼえることがあるのです。
赤ちゃんの中耳炎では、初期症状で発熱がみられます。38~39度に上がることもあります。
でも、全く熱が出ない中耳炎の赤ちゃんもいるので、必ずしも「発熱していないから中耳炎ではない」とは判断しにくいです。耳鼻科で専門的な診断を受けて、判断してもらいましょう。
発熱中は、耳が痛くなるので熱っぽいことよりも耳の痛さのほうに注意がいきます。発熱したときに、赤ちゃんが耳をよく触ろうとしているなら中耳炎の発熱を疑ってください。
中耳炎の発熱期間は、3日程度と考えます。その間に高熱になることもあるので、発熱したら中耳炎か確認する前に病院に相談してください。
もしも小児科で「中耳炎の疑いがある」と言われたら、耳鼻科を受診して専門的な診断を受けることをおすすめします。赤ちゃんの中耳炎は完治に時間がかかると、熱が下がっても慢性化することが心配です。
悪化した場合、再び発熱することもあります。3ヶ月以上続くと、慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん)としんだされます。さらに耳の中に膿が溜まると、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)になります。
発熱中は、中耳炎の痛みが強くなりがちです。中耳炎の発熱と傷みがセットになりやすいのは、ちゃんと理由があります。
中耳炎の発熱で血管が収縮して手足の先まで熱が伝わることで、全身の血流が盛んになることが痛みにつながっているからです。血行がよくなると、中耳の血流もよくなって痛みを感じる神経に過敏に反応します。
また、鼓膜が破れたときも痛みが増します。ここで触ったり、細菌が侵入するとさらに悪化するのですぐに耳鼻科に連れていきます。赤ちゃんの場合は、耳をずっと触って不機嫌で痛みから眠りも浅くなります。怪しい時は耳鼻科で確認してもらいましょう。
滲出性中耳炎で痛みがあるときは、自然に鼓膜が破れるまで待つよりは、切開して膿を出し切ったほうが痛みの原因を早く取り除いて、熱も下がりやすくなるという考えもあります。こうした処置は耳鼻科の専門医が判断して、行います。
通常、発熱時は熱が上がりきるまでは温めたほうが良いと言われています。でも、中耳炎の場合は温めることで耳の奥の痛みが増します。
発熱中は解熱剤とセットで、耳の痛みを緩和させるために抗生剤や点耳薬を処方されます。どちらも並行して対処してください。
発熱には水分摂取を心がけます。中耳炎のときは、水分を飲みこむときに痛みを感じやすいので、少しずつ補給するのがコツです。もしも哺乳瓶やストローマグでッ水分摂取するときは、一気に飲みこまないように少しずつ飲料を入れてください。
抗生剤を飲んでも発熱は下がりますが、痛みはやがて復活することが多いです。痛みに関しては、耳の周辺を冷すことで緩和します。耳の後ろを冷すと効果的です。
中耳炎で発熱中や痛みがあるときは、お風呂を控えます。もしも耳の中に、お湯やシャンプー、ボディソープが入ってしまうと炎症をおこしてさらに発熱したり痛みが続くことがあります。
お風呂にはいって血行が良くなることで、血行が良くなることで痛みを感じやすくなる赤ちゃんもいます。熱が下がって痛みが消えれば、お風呂にも入ることができます。
心配なときは完治まで、シャンプーハットを利用したり、顔や耳周りは濡れタオルで拭き、お湯がかかりにくくしてください。