e-育児top赤ちゃんの発熱 新生児の発熱

新生児の発熱

このページでは生後1ヶ月になるまでの新生児が、発熱した場合についてやさしく説明しています。

激しくなく赤ちゃん

2020/12/21

新生児の期間

このページでは生後1ヶ月になるまでの新生児が、発熱した場合についてやさしく説明しています。新生児は体内水分量が最も多い時期なので、発熱で水分が失われて脱水症状になると、一気に重体におちいる危険があります。

新生児の体内水分量

体内水分量

赤ちゃんは大人よりも体内を占める水分量が多く、水分補給が非常に大切です。なかでも新生児の体内水分量は80~85%はあります。

大人だって気温の高い場所で水分不足になってフラフラしてしまうことがあるのですから、もっと水分を保持している新生児にとって、体内の水分が減ることは命にかかわることだとわかります。

発熱の初期症状

新生児の発熱では、早期発見と処置がなによりも大切です。でも常に体温計で測定しているわけではないので、どんな症状が現れたら発熱を疑うべきかを知っておきましょう。ママが「いつもと違う」と感じたら、すぐに検温してください。

授乳間隔が開く

新生児は一度の授乳でたくさん飲めません。だから授乳間隔が開くことはありません。でも発熱すると、体力が減るので泣いたりミルクを欲しがることもできなくなるのです。

新生児で授乳間隔が開くと、ママは「えらい!」と思うかもしれません。雑誌や育児書のとおりの授乳間隔ほど安心するものです。

でもよく注意してください。新生児は胃がひょうたん型で沢山飲んだらミルクを戻してしまうほどです。沢山飲むことができないのに、授乳間隔がすぐに開くことが続くのは不自然です。

新生児は授乳後に体力を回復させてはまたミルクを飲みたがります。もしも発熱していたら、授乳間隔があいたのではなく、授乳のための体力がない状態だとも考えられるのです。

泣き声に元気がない

発熱すると体力がどんどん奪われていきます。新生児の場合は、泣き声が小さくなっていきやすいので気をつけましょう。

出生時に羊水などが呼吸器官に詰まって、産声(うぶごえ)がでない赤ちゃんは心配です。同じように産後も泣き声が出ないことには疑問をもちましょう。

機嫌が悪かったり空腹で泣くとき、いつもよりも小さな泣き声や元気が感じられない、少し泣いただけで疲れているようなら発熱を疑います。

発熱の初期症状では泣き声の小ささが目立ちますが、もっと発熱症状が続いて悪化すれば泣く体力もありません。体調が悪くて静かだと思ったら、「泣く体力がないのかもしれない」とも考えてください。

手足が動かない

新生児のうちは手足を高くあげたり、音が出るほど動かすことはありません。でもよく観察すると、元気なときはこまめに関節が動いて、モゾモゾと手足が動いています。

ところが、発熱すると新生児の体はぐったりして、手足をあまり動かさなくなります。すでに体内は熱で体力を消耗して、手足に力が入らなくなっていきます。

尿が少ない

赤ちゃんは尿や便でも、健康かどうか判断することができます。発熱時は尿に注目してください。

新生児が発熱すると体内の水分量を保持するために、体は水分の排出を抑え気味にします。汗をかかなくなったり、尿が少なくなったと感じたら発熱によって体内の水分が失われている合図です。

さらに、尿が少なく濃い色になっていたら脱水症状の危険があります。初期症状が進行しているので、早急な水分補給がもとめられます。

様子見はしない、すぐ受診

病院

新生児の発熱を確認したら、昼夜に問わず様子見はおすすめしません。

新生児は体内の水分量が多く必要なので、発熱によって水分が失われ始めると、時間とともに危険な状態に近づきます。大人よりも早く、短時間で危険な状態に陥るのが特徴です。様子見していると一気に悪化する恐れがあるのです。

まず体温を確認して37.5度以上の発熱を確認したら、新生児はお産をした産院に相談してください。日中の診療時間中でも、直接向かう前に電話をしておくと安心です。

産院に連絡がつかない場合は、夜間救急に行っても応急処置しかできないことが多いので、夜間対応の病院を紹介されることもあります。その場合はお産をした病院とは限らないので、必ず母子手帳を渡します。出生時にトラブル等あった場合は説明できるようにしてください。

大人が発熱したときは、1日は様子見で家で休むこともよくあります。でも、新生児の場合は、その様子見で初期対応を遅らせて症状が悪化することを忘れないでください。

普段から、緊急時にどうやって病院に連れていくか考えておくと慌てません。

新生児の検温タイミング

新生児は急に体温変化があるので、1日1回の検温では変化を見落とすことがあります。1日4回決まった時間に検温します。

新生児の検温は、赤ちゃんを抱きながら行えるスタイルにします。赤ちゃんの動きを固定して間違いなく検温できることと、抱きながら検温することで体を押さえつける印象をもたせないメリットがあります。

体温計は、脇の下やアゴの下で計ります。産院ではアゴの下で計ることがあるのですが、家庭ではあまり確実な検温方法ではないようです。

検温について、もっとくわしく説明しています→e-育児「新生児の検温」

\ Pic Up /