寝返りができなかったり嫌がったりした場合は、その時期ではないのかもしれません。その気になるまで見守ってあげましょう。
2020/12/20
赤ちゃんの寝返りとは、それまで周囲に助けられて体の向きを変えていましたが、自力で回転して仰向けの状態からうつぶせの状態に反転することです。寝返りができると、赤ちゃんの視界は更に広がり、成長段階の1つの目安にもなります。大人と違って下半身に勢いをつけてねじってから、上半身を持っていく特徴があります。
寝返りの時期は様々で、決まった時期はありません。早い赤ちゃんでは生後2ヶ月頃から、体をねじって寝返りらしき動きを始めます。完全な寝返りをするのは5~6ヶ月頃が多いようです。6~ヶ7月健診では寝返りの有無も見られますが、寝返りをしていなくても問題はありません。
寝返りの時期はその子の成長に合わせて、突然できるようにもなるので時期を過ぎても大丈夫です。成長過程においては、いずれできるようなるもので必ずできなければいけない過程ではありません。
体重の軽い赤ちゃんや動きが活発な赤ちゃんは早くに寝返りを始める傾向があるようです。逆に体格の良い赤ちゃん、のんびりした性格の赤ちゃんは寝がえりに対して積極的ではないこともあります。とこ時、寝返りの動きに気が付かなかっただけで、手助けをしたらすぐできるようになったという例もあります。
寝返りのきっかけは、何かきになるおもちゃがあったり、ママの方へ行きたくなったり様々です。体の成長では腰の発達が関係しているという説もありますが、確実な理由は解明されていません。
児童館や赤ちゃんが多く集まる場所で、他の赤ちゃんが寝返りしている様子を見て触発されることもあるようですが、全く気しない赤ちゃんもいます。寝返りを通りこして、お座りやはいはいをマスターする赤ちゃんもいます。これは、赤ちゃんがどんな動きが好きなのかにもよるので問題ありません。
もしも、寝返りのきっかけを作りたくて寝返りの練習をする時は、首がしっかりすわってから始めましょう。自力で寝返りをする赤ちゃんは大丈夫ですが、周囲がサポートしなければ寝返りしない赤ちゃんは首や腰の筋肉の発達が途中なのかもしれません。嫌がるようなら無理は禁物です。
赤ちゃんが体を中途半端にひねってえび反りしていたら、寝返りももうすぐです。そんな時はちょっと腰をひねる際、戻らないように赤ちゃんの背中から腰に手を当ててあげます。
赤ちゃんの寝返りは大人とは少し違います。大人は上半身から向きたい方向へ寝返りをうちませが、赤ちゃんは先ず足に勢いをつけて腰を使ってひねります。そこへ上半身を持っていき寝返りするのです。サポートする時には足腰を中心に始めてみましょう。
寝返りをしたい向きと反対の足を持ち上げてあげると、赤ちゃん自身も寝返りしやすくなるようです。もしもできなかったり嫌がった場合は、その時期ではないのかもしれません。その気になるまで見守ってあげましょう。寝返りは必ず自然とできる日がやってきます。
赤ちゃんが寝返りをするようになったら、行動範囲が広がります。それまでは、ねんねの状態で手が届かなければ良かった部屋も、もう少し広範囲で危険なものを置かない対応をすることになります。特に慣れてくると、何度も寝返りをうって思わぬ大移動をしていることがあります。
寝返り後のうつぶせは、長時間はお勧めしません。そのまま、はいはいや玩具に向かってずりばいしていくのは成長の表れですから問題ありません。しかし現在、乳幼児突然死症候群の防止策として、寝返りをした赤ちゃんの暖め過ぎに注意した方が良いと言われています。寝返りをするようになったら長時間同じうつぶせの態勢でいないか、または就寝時にうつぶせ寝を続けていないか注意します。