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風邪 e-育児

急激な発熱や倦怠感から始まる風邪は、インフルエンザの可能性が考えられます。乳幼児のインフルエンザの場合、急に症状が進んで入院になる事もあり危険です。

外出で抱っこされる赤ちゃん

2020/12/20

何百種とゆう様々なウイルス感染による鼻腔や咽頭等(上気道)の炎症によって起こります。鼻水や咳の局部症状から、倦怠感や発熱の全身症状へ広がります。これらの症状は様々な病気の初期症状に当てはまる為、風邪は万病の元と言われます。

風邪の症状

風邪の症状は、感染経路によって弱い部分が変わります。ここでは、感染源によって変わる代表的な症状を紹介します。

上気道から感染した風邪

多くの風邪症状で見られます、特に冬は流行りがちです。喉や口ウイルス感染すると、先ず喉の粘膜や鼻に症状が現れやすいです。多くは、鼻から喉にかけての上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)が炎症を起こします。

乾いた咳、赤い舌、鼻水が黄色っぽい、尿が濃い、熱っぽい症状が目立ちます。特に痰や鼻水に粘り気が出るので、赤ちゃんは詰まりがちで呼吸しにくい時もあります。

皮膚や毛穴から感染した風邪

寒さや冷えによって皮膚や毛穴から感染する場合、血管の通りが悪くなりがちです。寒さによって血管の疎通が悪いと、頭痛や悪寒が起こります。

くしゃみ鼻水は透明、尿も薄いのが特徴です。寒さからくる為、顔の血色は悪くなりがち。

もうひとつのタイプは皮膚や毛穴から感染して、血管から神経回路に影響します。血液の循環が悪くなる為、脳がぼんやりしたり頭痛が起こります。頭痛や倦怠感等の目に見えない部分なので、機嫌が悪くなりがちです。

消化器系から感染した風邪

暑い時期、湿気や暑さによって弱った消化器官から感染すると胃腸に症状が出ます。嘔吐、腹痛、下痢気味になり、食欲が減退します。

赤ちゃんは嘔吐や下痢から脱水症状を起こしがちです。特に下には苔が沢山出る場合が多く、顔色は黄味を帯びます。

また、急激な発熱や倦怠感から始まる風邪は、インフルエンザの可能性が考えられます。乳幼児のインフルエンザの場合、急に症状が進んで入院になる事もあり危険です。普通の風邪より症状が辛そうなら、早急に診察をお願いしましょう。

風邪の諸症状の原因

多くのウイルスによる感染が原因です。
ウイルスは200以上とも言われています。
感染経路は飛沫、接触感染等の外的なものです。

一般的に風邪と診断される場合、ライノウイルスやコロナウイルスが挙げられます。ウイルスは毎年、季節や場所で違いますが、低温乾燥を好んで生息します。冬に多いこのウイルスは、水分補給を怠ると増殖しやすい傾向にあります。ですから、寒い冬や季節の変わり目の乾燥期はウイルスが多く発生します。

夏風邪で有名なプール熱は、アデノウイルスによるものです。夏風邪のウイルスは高温湿気に多く、経口感染します。

ウイルスが鼻の粘膜を刺激すると炎症を起こして腫れたり、体液が染み出ます。この染み出た体液が鼻水となり、鼻呼吸を妨げる原因に。鼻呼吸が辛くなると口で呼吸しようとします。

そのせいで、今度はウイルスが容易に喉へ侵入してしまいます。喉の炎症を起こすと、声帯が弱って声枯れやイガイガ感の原因に。また、喉のリンパ球がウイルスに対抗して働く為、赤く痛みを伴い腫れてきます。

喉から気管にウイルスが侵入すると、気管が刺激されて咳が出ます。この咳にはウイルスやウイルスに侵された白血球が含まれ、更なる感染の原因です。

また、風邪をひいた赤ちゃんが発熱することも多く見られます。これは細胞がウイルスに反応して、抗体する為に発熱します。ですから、抗体を繰り返す事で風邪に強くなるのも確かです。

風邪の治療

殆んどの場合、家で安静にして栄養を摂り、体力を養う事で回復します。症状が軽く睡眠もとれて、赤ちゃんの機嫌が良い時は1~2日様子を見ます。軽い症状で済む場合は、むやみに薬を飲ませなくても治まります。

ただし発熱やおう吐、下痢の症状や、機嫌が悪い時は早めに受診をお願いしましょう。地域の保育園や学校で流行っている場合は必ずマスクを着用します。受診の際の院内感染を避ける為にも、予め問い合わせて混んでいる時間は避けます。

熱がある場合は、水分補給をこまめにして脱水症状に注意。授乳中なら間隔を気にせず、欲しがった時は少しでも飲ませてあげましょう。

麦茶や湯冷ましの他、ベビー用イオン飲料は素速く体内に吸収されます。しかしイオン飲料は飲みなれないと嫌がって、逆に飲まなくなる事も。

喉の痛みには、うがいが効果的です。風邪の時は頻繁に心がけて、喉のウイルスを掃除しましょう。家庭内感染を防ぐ為にも、家族で励行する事をお勧めします。

うがいのできない赤ちゃんは、水分を摂る事で喉を洗い流します。ウイルスは停滞すると増殖するので、水分を摂って尿を増やすのもひとつの手段です。しかし、嘔吐が激しい場合は水分補給や食事は医師の指示に従いましょう。

お薬は、目立った症状の改善を助ける役割。年齢や体重、アレルギーの有無でそれぞれ処方薬の量も変わります。同じ月齢の赤ちゃん同士でも、お薬は同じとは限りませんので注意。

咳や鼻水には、炎症を抑えて軽減する働きのある薬が処方されます。症状の軽減が目的で、確実に咳や鼻水が止まる薬はありません。薬を飲んだら効果を生かす為にも充分な休養を取りましょう。

熱が高い時は解熱剤が処方される事も。赤ちゃんの解熱剤は座薬の場合もありますが、38~38.5度で使用。あまり低い時点で使用しても効果はなく、頻繁な使用は避けます。

解熱剤は入れる時は、違和感から嫌がる事が多くみられです。

あまり嫌がって力むと、せっかく挿入した座薬が出てしまう事も。便や尿の排泄が済んでから挿入、挿入後は暫くおしりを押さえてあげましょう。

風邪の予防

風邪は繰り返しかかる為、常に予防が大切。
何度もかかるうちに、風邪の諸症状は軽く見られがち。
しかし、多くの病気は風邪の諸症状と繋がりやすい為油断は禁物。

ここでは、普段からできる一般的な予防策を挙げます。
赤ちゃんだけでなく、家族で励行すればさらに効果的。

よく、風邪は誰かに移すと治るという迷信がありますが、単なる噂に過ぎません。風邪の症状は、ひとそれぞれ弱い部分から現れがちです。まだ体力のない赤ちゃんなら、なおさら悪化する可能性も。

体内のウイルスは居心地が良ければ増殖し、各器官に影響を及ぼします。十分な休養と適切な診断に従って、体の中から治す事が大切。それによってウイルスに立ち向かう抗体と、丈夫な体が作られます。

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