赤ちゃんの肌がダニにさされてしまったあとの対処方法と、肌をいたわった治療方法、家庭で気をつけたいことをやさしく説明します。
2020/12/24
赤ちゃんの肌がダニにさされてしまったあとの対処方法と、肌をいたわった治療方法、家庭で気をつけたいことをやさしく説明します。赤ちゃんの肌は汗っかきで柔らかくて体温も高いので、ダニに狙われやすい条件が揃っています。
ダニに刺されたあとがある、またはダニ刺されかどうか判断できない湿疹があるときは皮膚科を受診してください。
他の症状で小児科を受診する予定があるときは、小児科の先生に相談してみましょう。もしも専門的な診療や治療が必要な場合は、従ってください。
1度刺されただけでは、確実にダニとは判断できないこともあるようです。どんな環境で過ごしているときに刺された可能性が高いか、考えてみましょう。
赤ちゃんの肌にダニに刺された跡を見つけたら、まず患部を清潔にしてください。
汗やよだれが付着したままでは、ホコリが貼りついて不衛生です。まずは流水で患部と周辺をやさしく洗い流してあげましょう。
ダニに刺された患部はデリケートです。強くこすると真っ赤に腫れあがることもあるので、肌さわりのやさしいタオルかガーゼでポンポンと軽く水分を吸いとってください。
育児家庭では、赤ちゃんの手が届く場所が患部の場合は目が離せません。すでに気になって触っている場合は、赤ちゃんの爪を短くきって患部を傷付けないようにします。
ダニに刺された場所をかき壊すと、雑菌が侵入して「とびひ」など黄色ブドウ球菌感染症をひきおこします。患部を悪化させないことに努めてください。
ダニ刺されの患部にやってはいけないことは、「汚れた手や伸びた爪で触らないこと」「熱い湯をかけないこと」「湿疹を潰したり押さないこと」の3点です。
汚れた手指は雑菌の侵入のきっかけになりやすく、熱い湯も患部を刺激するだけです。赤い湿疹部分を指で押したり触ることで、よけいに肌表面が荒れてしまいます。
ダニに刺されると、肌に赤い湿疹が現れます。蚊に刺されたときよりも直径が大きいイメージです。
ダニによっては湿疹の中心部分に芯のようなものがあります。刺されてすぐは目立ちません。
ダニ刺されの場合は、左右非対称で数個の湿疹が近くにできます。この湿疹は1週間ほど消えません。
しかも湿疹をかき壊すと、肌に跡が残るケースもあります。赤い湿疹は触らないように徹底したいです。
湿疹が消えるまで汗やほこりが残らないように、清潔に保ってあげましょう。
ダニ刺されの痒みは、蚊に刺されたときと違ってすぐには感じません。たいてい6~8時間経ってから、急に痒みを感じるようになります。
これはダニが赤ちゃんの肌から吸血したときに、わずかにダニの体液が皮膚に残って反応してしまうことが原因です。
ダニが原因の痒みは、1週間ほど続いてしまうケースが多いようです。長いと2週間痒みが残ります。
ダニ刺されのいつまでも消えない痒みに、赤ちゃんは集中力がなく落ち着かない様子が目立ちます。不快感から眠りにつきにくくなったり、体が温まると痒みが目立って気になってしまいます。
痒みがきになっているようなら、冷やした濡れタオルやガーゼをあててあげましょう。あてるだけで、こすらないように気をつけてください。
どうしても気になって、赤ちゃん自身が触ってしまうときは流水で流してあげると痒みが治まりやすいです。お風呂でもぬるめの湯に浸けているときは、痒みを感じにくいようです。
うちわなどで体の違う部分に風をあててあげると、痒い場所から気がそれます。
ダニ刺されの患部が腫れてしまうときは、悪化している可能性があります。患部が熱くなっていたり、腫れている部分がジュクジュクしたり痛みがある場合は、完治まで長引くことも多いです。
患部が腫れている場合は、熱っぽいケースもあるので温めるよりも冷やしてください。腫れがひどい場合は皮膚科を受診してください。
大人の場合は、ダニ刺されに虫刺され用の市販薬や軟膏クリームを使用します。赤ちゃんの肌はデリケートなので大人用の薬は刺激が強いかもしれません。医師の判断がない限りは使用を控えます。
痒み対策には、基本的には痒みをひきおこすヒスタミンの分泌を抑えるための、抗ヒスタミン薬が一般的です。
市販の痒み止めを購入するときは、低刺激のベビー用を選んでください。皮膚科を受診すると、赤ちゃんでも塗布できる薬を処方してくれるので安心です。
注意したいのは「本当にダニが原因の虫刺されなのか」という点です。勘違いした場合、選んだ薬の成分が効かなかったり、悪化させることもあります。赤ちゃんの皮膚は薄くてデリケートなので、合わない薬には敏感です。
やはり最初に「これはダニが原因だ」という的確な診断があったほうが、ママの治療も自信が持てます。
ダニに刺されるということが、不衛生だと思われるのではないかと自己判断だけで放置するのは厳禁です。ダニは外出時や様々な場所に生息しています。赤ちゃんがダニに刺されたからと言って、不衛生だと考えることは不要です。