BCGをやさしく解説

BCGとは、結核予防ワクチンの予防接種のことです。BCGは国が定めた定期接種なので、だれもが接種する予防接種です。

BCGが産まれてから最初の予防接種になる赤ちゃんも多く、初めての予防接種と生ワクチンに不安を感じるママも多くいます。納得して予防接種にのぞめるように、BCGについてやさしく解説します。

そもそもBCGは「Basille_de_Calmette_et_Guerin」というフランスの「カルメット・ゲラン桿菌(かんきん)」という単語の略です。

カルメット・ゲラン桿菌はウシ型結核菌の培養を繰り返して作られた、人間に対する毒性がない細菌です。

毒性がないものの抗原(こうげん)はあります。抗原とは、体内に侵入して抗体を作りだす物質です。つまりカルメット・ゲラン桿菌は結核菌の毒性をなくして、私たちの体内で抗体をつくってくれるのです。

だから結核に感染したことがなくても、BCGの予防接種をしておけば、結核に対する免疫が体内で生成されるというわけです。

結核ってどんな病気?

結核と聞くと、昔の不治の病だと想像しますが、日本には、未だ多くの結核患者がいると言われています。

結核は、結核菌の感染による病気です。空気感染で肺結核になるケースが多く、放置すると体全体に結核菌が行き渡って致死率が高くなります。

結核菌の怖いところは、体の様々な器官に寄生して、主な組織を破壊しようとするところです。肺の器官が結核菌に攻撃されると肺出血がおこり、それが喀血(かっけつ)といって、口から血を吐きだす症状をひき起こします。

赤ちゃんはこのような体内の攻撃に対して、防御の力がまだ弱く重症になりやすいので、結核の治療よりも予防を最優先で考えるべきです。その予防で最も効果的だと考えられるものが、BCGの予防接種です。

BCGの接種期間

BCGは定期接種として受けることのできる期間が、6ヶ月未満です。そのため、赤ちゃんが受けることのできる1番最初の予防接種として認識されています。

6ヶ月未満の赤ちゃんは、ママの免疫があるから病気にかからないと思われがちですが、結核に対する免疫はママからもらうことができないので、赤ちゃんの免疫に関係なく早めに予防する必要があります。

BCGは、定められた期間で集団接種することが多いので、案内がきたら予定を空けておきましょう。

国が公費で負担してくれる期間は生後6ヶ月未満なので、生後3~5ヶ月頃がBCGの予防接種の時期だと考えてください。

BCGの予防接種費用

BCGの予防接種費用は、国が定めた定期接種の1つなので家庭で負担する支払いはありません。ただし公費で負担してもらえるのは生後6ヶ月未満。それ以降は自己負担になります。

生後6ヶ月以降のBCGになっても必ず予防接種は受けてください。任意接種に切り替わるとはいえ、結核は赤ちゃんの重篤化が心配なので、限りなく定期接種に近いものだと考えてください。

定期接種期間を過ぎても、BCGの必要性から、地域で補助や負担をしてくれる場合もあります。早めに問い合わせて接種してください。

BCGの生ワクチン

BCGのワクチンは、生ワクチンです。生ワクチンは細菌が生きている状態で、毒性だけ弱めたものです。

これを予防接種で体内に取り込むと、細菌が増殖して、その病気にかかったと同じ抗体がつくられます。

生ワクチンは体内に入っても、毒性を弱めているので赤ちゃんでも大丈夫です。ただ毒性が極めて弱いとはいえ、細菌やウイルスが体内に侵入することに変わりはないので、微熱や発疹が副反応としてでてしまうことがあります。

BCGはスタンプ接種

BCGの生ワクチンに関しては、注射ではなく管針法というスタンプ形式で接種します。スタンプは針が9本ついていて、そこからワクチンが投与されます。この接種のしかたはBCG特有で、スタンプ接種・はんこ接種と呼ばれることもあります。

スタンプは腕の場所をずらして2ヶ所にうちます。予防接種後1ヶ月で、針の跡が赤い穴のように残っていれば大丈夫です。

ツベルクリン反応

BCGのスタンプ接種の前に、必ずツベルクリン反応をチェックします。これで結核に感染していないか確認できます。

ただし法改正で現在は、生後6ヶ月未満の定期接種の赤ちゃんのみ、ツベルクリン反応をせずにBCGの予防接種を行っています。