デング熱の基礎知識

予防ワクチンのないデング熱が、日本で目立ち始めました。デング熱は元気な乳幼児にもおこる症状です。デング熱の主症状、感染経路、潜伏期間など子育て家庭で知ってほしい基礎知識をやさしく説明します。

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デング熱とは

デング熱

デング熱とは、熱性疾患の1つで、蚊から人へとウイルス感染する病気です。感染ウイルスはデングウイルスです。4種類の型がありますが発症例は同じです。

最近では、東京都渋谷区にある代々木公園で蚊に刺された人が発症し、調査によって公園内の蚊からデング熱のウイルスが採取されました。

通常は熱帯・亜熱帯地域で多く見られるウイルスが、都会で流行の兆しを見せていることが注目されています。この原因の1つは、地球温暖化による気温上昇とも考えられています。

公園で発生したことには、空き缶にたまった雨水でも繁殖する蚊の特性なども影響しています。公園や外遊びの好きな乳幼児は、特に注意が必要です。

今までは熱帯地方への海外旅行時に注意が呼びかけられていましたが、代々木公園内で感染者が発生したことから、より身近に注意すべきウイルスになりました。

潜伏期間

デングウイルスの潜伏期間は3~7日です。長くても14日です。

その間、家庭では通常の虫刺されと判断されます。ウイルス感染の有無に関係なく、虫刺され部分が可能したり細菌が繁殖しないように

感染経路

デング熱はデングウイルスの感染が原因です。そのデングウイルスの感染経路は、蚊を媒体としています。

最初にデングウイルスに感染した人がいると、その感染者の血液を吸血した蚊がウイルスも取りこみます。蚊の体内でデングウイルスは増殖されて、次に吸血した人にウイルスまで感染させてしまいます。

デングウイルスは輸血など特殊な場合を除いては、人から人へ感染することはなく、蚊を媒体をしていることが大きな特徴です。

つまりデングウイルスは蚊が生息しやすい地域で、注意すべきウイルスです。といっても日本ではほとんどの地域に蚊が生息しています。

感染媒体のヒトスジマシカ

デングウイルスの感染媒体になる蚊は、ネッタイマシカです。この蚊は南国や熱帯とよばれる国で生息しています。日本ではネッタイマシカは繁殖していませんが、同じようにヒトスジマシカが媒体になっていると発表されています。

ヒトスジマシカは日陰や公園の茂み、墓地など日射しのあたりにくい場所を好む「ヤブ蚊」と呼ばれる種です。吸血後の肌に痒みや腫れをひきおこします。

外見は黒に白の細いラインが入っているように見えます。しましま模様が見えるときは、ヒトスジマジカの可能性が高いです。

デング熱の症状

高熱

デングウイルスに感染すると、38~40度の高熱を出す可能性があります。「デング熱」と呼ばれるわりに、人によっては無症状で平熱のままのケースもあるので、感染者全員が発熱しているわけではありません。

発熱は、デングウイルスに感染して3~7日後に始まります。発熱は1週間以内に治まることがほとんどです。

赤ちゃんが蚊に刺されてすぐに発熱すれば関連性も疑いますが、1週間近く開いてしまうと虫刺されが原因とは気がつきにくいのが現状です。

診断ポイントは発熱の二層性です。デング熱の場合は、一度38~40度の高熱が出たら1~2日で平熱近くまで下がります。そこから再び高熱に上がります。

抗ウイルス薬がないので、発熱をしたら冷やしたり水分補給をするなどの対処療法しかありません。ウイルスの減少とともに発熱が治まるのを待つしかないのです。

赤ちゃんが38~40度の高熱をだすと水分補給が間に合わずに脱水症状になって、さらに体調を崩すことが心配です。

蚊に刺されたことが原因で高熱を出しているとは判断しにくいこともありますが、周辺でデング熱ウイルスの感染情報があったときは要注意です。

発疹

デングウイルスによる発疹は、発熱とセットで現れます。胸部から始まって、顔面にも広がります。発疹が現れる確率は50%以上です。赤みのある発疹ははしかに似ているとも言われています。発疹は熱が落ち着くとやがて消滅していきます。

デング熱の発疹は全身に目立って広がるので、発熱よりも診断しやすい症状です。このとき肌を少し押すと、内出血のように赤みが消えないことがあります。これは点状出血(てんじょうしゅっけつ)といって毛細血管が傷ついている可能性があります。

赤ちゃんの場合は予防接種も多くてどんな病気を予防できているのか、どんな病気で発疹の症状がでるのか保護者が焦りがちです。家庭で判断せずに病院で、検査を受けて発疹の原因を突き止めてください。

筋肉痛(きんにくつう)と倦怠感(けんたいかん)

デングウイルスによる発熱で現れる症状で、多く見られるのは筋肉痛と倦怠感です。発疹がなければ風邪症状やインフルエンザ症状にも見えます。

赤ちゃんの場合は筋肉痛から寝返りや体の動きが鈍くなります。倦怠感によって不機嫌が続き、授乳や離乳食を嫌がったり、不快感を募らせます。

このような症状が出た時は、不機嫌なだけと終わらせずに検温してください。高熱の場合は水分補給を急ぎます。

頭痛

デング熱の頭痛は、発熱時に現れます。でも、赤ちゃんは頭痛を訴えることができないので困ります。伝わらないもどかしさが、さらに赤ちゃんを不機嫌にさせます。

赤ちゃんが不機嫌になったり食欲が落ちる、ママに抱っこを普段以上に要求する、頭を触ったり気にしているときは赤ちゃんからのヘルプサインです。

無理をさせずに甘えさせてあげることで、頭痛のイライラや苦しさを解消させてあげましょう。ママは抱っこ時間が増えるので、楽な姿勢を保ってください。

予防ワクチンはない

デング熱の原因となるデングウイルスの予防ワクチンは、現在ありません。でも蚊の繁殖や活動を完全に止めることはできないので、蚊に刺されないように対策を考えましょう。

赤ちゃんの肌は柔らかく、体温も高いので蚊に狙われやすい特徴があります。赤ちゃんのデリケートな肌を痛めない虫よけグッズをつかって、蚊にさされないことが1番の予防対策です。

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