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4月からかわる医療費

子育て家庭に身近な医療費について、2016年4月から変わる変更点をわかりやすく説明します。

ママにキスされる赤ちゃん

2020/12/24

子育て家庭に身近な医療費について、2016年4月から変わる点をわかりやすく説明します。公的医療の診療報酬として、お薬手帳を持参した場合と忘れた場合では管理指導料が変わります。高度医療を提供する指定された大きな病院に紹介状なしで初診をうけると、診療費とは別途に5000円以上の支払いが生じます。

お薬手帳は持参がおすすめ

持参しないと管理指導料500円

お薬手帳

2016年4月からお薬手帳を忘れた場合は、管理指導料が従来の持参しなかった場合の340円から160円値上がりして、500円加算されることになりました。実際には保険が適用されれば40円程度の値上がりになります。今まで、お薬手帳の有無で医療費が変わっていたことを知らない人も多いのではないでしょうか。

今までは、お薬手帳を忘れてくる人や面倒で所持しない人もいました。その場合は記入の手間がかからないので、管理指導料は340円でした。つまり、従来ではお薬手帳を持参してきちんと処方薬の管理を記入している人のほうが70円多く請求されていたのです。それならばということで、お薬手帳をわざわざ作らない人もいました。

従来はお薬手帳がある人は、医師や薬剤師が記入する手間を考慮して管理指導料が410円かかっていました。このうちの1~3割を患者が支払いました。2016年4月からはお薬手帳の持参すれば管理指導料は380円になります。

お薬手帳の目的

お薬手帳

お薬手帳の目的は、様々な病院で処方されている薬の飲み合わせを、医師や薬剤師が毎回チェックしてから処方できることで危険な飲み合わせのトラブルを避けることです。薬を処方されるときは常に、同じお薬手帳に記入していく必要があります。

アレルギー保持者に関しては、お薬手帳に情報を記入することで見合った薬を処方してもらいます。もしも薬で副作用が表れたときも、お薬手帳に記入しておけば別の薬局でも情報を共有できます。

お薬手帳に記入していないと、申告し忘れた薬の飲み合わせの安全性もわかりません。でも従来ならば医療費が安くなるのですから、あえてアドバイスが不要な人は持参しなくなりました。

お薬手帳は他にも、薬の処方ペースと服薬ペースが合っているのかを確認して次の薬を処方できます。記録がなければ飲みきれなかったお薬が、どんどん溜まってしまい無駄です。

お薬手帳の購入方法

お薬手帳の値段に関しては2016年4月の改定では無料になりました。改定は2年ごとで、そのたびに有料になったり無料になったり、状況にあわせて変更されているようです。

お薬手帳は基本的に薬局や病院でもらうことができます。どのデザインでも共通して記入するので、使い始めたお薬手帳を他の薬局にも持参します。処方薬局がいくら増えても、お薬手帳は1人1冊を使っていくことになります。

なかにはお薬手帳を市販のノートで、器用に自作する人もいます。自分で管理しやすいメリットとともに、デメリットはシールなど装飾が多いと見にくくなったり使い方がややこしいと、記入する側の医師や薬剤師が困ってしまうことです。

これからお薬手帳がほしい人は、薬を処方される窓口でその旨を伝えてください。いろいろなデザインのお薬手帳があります。赤ちゃんにも1冊用意してあげましょう。

アプリも手帳同様扱いに

従来はスマホアプリで、お薬手帳がありました。紙類をもたない人にとってはスマホでデータ保存できることがメリットです。それに従来はお薬手帳とみなされずに管理指導料がかかりませんでした。2016年4月からは髪のお薬手帳同様に加算されることになりました。

6ヶ月以内同じ薬局のみ適用

お薬手帳の変更点の気を付けたいところは、今回の管理指導料がお薬手帳持参で340円になるのは、同じ薬局や病院で6ヶ月以内に処方された場合のみに限定されることです。ということは、あまり病院のお世話にならない人は6ヶ月以上空いた場合、お薬手帳を持参していない人同様に500円の管理指導料になります。

頻繁に病院にいってお薬を処方される人にとっては金銭的メリットがありますが、6ヶ月以内に病院に行かない人にとってはあまりメリットのない変更点とも言えます。定期的に通院している人へのお薬手帳普及は期待できそうです。

この改定から考えると、4月からはママも赤ちゃんもそれぞれのお薬手帳を持参して、病院に行くことをおすすめします。

お薬手帳でアレルギーや副作用の情報管理、薬の飲み合わせや重複予防として活用することが医療費を少しばかり抑えることにも繋がります。特に赤ちゃんは頻繁に病院にかかることも多いので、これを機にお薬手帳を有効活用してください。

紹介状なしで5000円以上負担

2016年4月からは高度医療を提供する特定の大学病院や総合病院に、紹介状なしで初診をお願いすると、診察費とは別に5000円以上の負担が発生することになりました。すべての病院ではなく、全国約240ヶ所のいわゆる大病院と言われるような大きな病院に限定された改定です。

この改定の目的は、軽症患者がかかりつけ医をつくって通院することを推進して、患者が大きな病院に集中しない流れをつくることです。そうすれば高度医療を必要とする患者に集中して治療を行うことができるというメリットがあるそうです。

つまり、4月からはまず、かかりつけ医で診断してもらい、医師が高度医療など特殊な治療が必要だと判断した場合は紹介状を書いてもらって大きな病院に行くという流れができます。大きな病院に行く前のワンクッションで、どこで治療するべきかを判断することになります。

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