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ママカーストとは?

ママカーストという言葉を知っていますか?ママカーストの実態と、育児ママのストレスについてお話します。

赤ちゃんを抱っこするママ

2020/12/24

ママカーストという言葉を知っていますか?ママカーストの実態と、育児ママのストレスについてお話します。インドの身分階級制度である「カースト」を、育児ママの世界に置きかえて考えましょう。

ママカーストとは

挨拶

もともとはインドの階級制度を「カースト」と呼びますが、それを子育て中のママ社会に置き替えて「ママカースト」と呼ばれるようになりました。

インドのカースト制度は、カーストという言葉がポルトガル語の「血統」を意味するように、家族間で代々受け継がれていく階級制度です。職業まで決まってしまいます。特にヒンドゥー教ではカーストが、とても重要視されています。

今日の社会ではカーストは人種差別的な見方もされているので、宗派によってはカースト制度を避けることもあります。それでもインドではカースト制度が未だに根付いています。

ママカーストでも血統は重要視されているようです。どんな育ちで、どんなところに住んでいるのか。どんな生活を送っているのかを相手が判断しています。

ここで知ってもらいたいのは、ママカーストで上位になることは自分で決めるのではなく、周囲が決めることです。これが育児ママの大きな精神的ストレスになります。

常に高評価されるために、暮らしかたや生活習慣、子育てのしかたまで気を配ることになり兼ねません。これでは誰のための子育てなのか、分からなくなってしまいますね。

収入の序列化

ママカーストで基本中の基本が、家庭の収入です。夫が高収入ならばママカーストでは上層階級に値します。その中でも職業別にこまかな格付けがあるそうです。

ママ自身の仕事や収入ではないのに、夫の職種や収入が良いだけで、そのママはちょっと優位に立てるのです。

さらには、夫婦の両親の家柄や立場、実家の場所や家の大きさが層階級を確固たるものにします。つまり開業医で年収の高いAさんはそれだけでも上層階級ですが、親も役職のある仕事で、実家が都心の一等地に広い戸建てだったりすると、さらに上層階級として認められるようです。

おかしな話ですが、この序列にママ自身の財産や立場が何も入っていないのです。親や夫の社会的地位だけで「すごい」と呼ばれるママになってしまうのです。

家の大きさ、マンションの階数

ママカーストで考えると、マンションの場合は販売価格からカーストチェックが始まります。販売価格が高い部屋の方が上層階級になるそうです。

マンションの各部屋の販売価格に微々たる差しかない場合、今度は住居の階数で判断されます。2階部屋よりは最上階部屋、さらには角部屋やバルコニーの広さ、部屋数までがママカーストの対象です。

インテリアにも凝ったり、ブランドの食器を使用することもポイントになるそうです。雑誌に出てくるような、主婦にとって憧れの部屋が理想だと考えるママが多くいます。

忘れてはいけないことは、ここに子育ての評価は全く関係ないことです。広い部屋でも狭い部屋でも、子育ての優劣は決まりません。「広い家だから、きちんと子育てしている素晴らしいママだ」という勝手な想像があるとしたら困りものです。

普段着からチェック

ママカーストでは普段着もチェックされます。普段使いのバッグがブランド、有名メーカーの服を着ていると「おしゃれ」「いつも綺麗」と評価されます。

自分が着たい服や心地よい服を着ると言うよりは、相手が気がつくようなブランド物を選ぶこともあるそうです。

特に児童館や幼稚園では、似たようなブランドものを好むママで固まったりします。確かに洋服や持ち物で、相手の性格や好みを少し知ることができます。

でも、それだけで判断してしまうにはちょっと判断材料が足りません。育児中は好きな服や欲しいものを封印して、子どもと遊びやすい服を着る人もいるのです。

もしも持ち物や外見だけで、お付き合いを避けていることがあったら、それは相手の内面をみていないかもしれないと考えてください。

子どもの進路や習い事までチェック

子どもの進路は、ママカーストの分岐点です。有名塾に通う子どものママで固まったり、受験に合格した家庭だけで付き合い続けることもあります。単に話が合ったり情報交換したい目的でのお付き合いなら問題ありません。

「私立学校に進学させたから、すごいママだ」「授業料の高い塾に通っている子のママは、きちんとしている」というような、学歴や金銭面だけの理由でママ付き合いを選ぶようならママカーストかもしれません。

ママカーストのある環境では、「何を習いたがっているのか」と同時に「これを習わせるとどんなイメージを持たれるか」といった周囲の目を気にした習い事選びになってしまいます。

本当に子どもが何を習いたいのか、どんな場所でどんな先生にお世話になるのかは大切なことです。ここで子どもの得意なことや、夢中になれることが見つかるかもしれません。習い事は子ども主体で選びたいですね。

ママが気をつけたいこと

友達

ママは育児中、ママカーストの判断基準で相手を評価しないように心掛けてください。そもそもママカーストは、育児ママの間では効力を発揮しますが、育児と関係ない場所では全く意味を持ちません。

周囲の目を気にして出費を重ねない・・・周囲の目をきにするあまり、無理してバッグや服にお金をかけることは、ほどほどにしたいものいです。育児が優先できない生活になりかねません。

家や収入で相手の価値を決めない・・・ママカーストでは収入や外見が重要視されるそうです。これで上位になったとしても、狭い世界だけのこと。もっと相手の内面や子どもとの関わり方にも興味をもって接したいですね。

子どもまで序列をつけない・・・これはとても大切なことです。もしも、ママ達の中で暗黙で序列があったとしても、子どもたちには関係ありません。

子どもとの接し方や内面が大切・・・もっと大切なことは、相手を見る時は子どもとの接し方など、良いところを見つけることです。例えば「いつも挨拶をしてくれる」「子ども同士を仲良く遊ばせている」など、表面だけではわからない長所を見つけてください。

最近は「ママカースト」だけでなく、「スクールカースト」という言葉も耳にします。これはママ付き合いを、学校の友達付き合いに置き替えて考えてください。子どもの世代まで、こうした考えがあるのは、あまり嬉しくないことですね。

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