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産後の歯は大丈夫?

妊娠中は口内が酸性に傾きがちで虫歯になりやすい環境です。妊娠中の生活を振り返って、当てはまることがあるか確認しましょう。

くるまって寝る赤ちゃん

2020/12/24

妊娠中は口内が酸性に傾きがちで、虫歯になりやすい環境です。さらに産後は食生活が変化したり、虫歯治療の中断で初期治療が遅れがちです。妊娠中の生活を振り返って、当てはまることがあるか確認しましょう。

だらだら食べや、間食が多かった

間食

妊娠中に家にいると、ついついティータイムが増えてしまったり、無性にお腹が空いて食べたくなることもあります。でも、その度に歯磨きやうがいをしていましたか?

妊娠中は口の中が酸性に傾きます。酸性の状態では虫歯菌が活動しやすいので、通常は唾液で酸性の口内を中性に緩和していきます。しかし次の食べものがきたら、また酸性に逆戻りです。

つまり妊娠中のママが、だらだら食べをしていると常に口内が酸性に傾いているから、虫歯になりやすい環境が続いてしまうのです。

産後はアルカリ性よりに戻っていきますが、妊娠中に虫歯菌が発生していた場合は産後の口内がアルカリ性でも中性でも、虫歯菌は消えていません。

産後は歯科検診を受けて、だらだら食べの影響を受けていないか確認してください。

1日の食事回数が増えていた

妊娠中の食事回数は変わりましたか?毎回歯磨きやうがいが徹底されていれば、虫歯予防になります。でも、外出先や勤務中ではなかなか徹底することも難しいものです。

食事回数が増えれば、それだけ口内が酸性寄りになる時間が増えるので虫歯菌の活動時間が増えてしまいます。これは妊娠中だけでなく、産後にも言えることです。

赤ちゃんのお世話を優先して食事時間がまばらになっていたり、深夜の授乳が続いて夜食が恒例化している時は、「食事回数が増える=口内が酸性になる時間が増える」と覚えておきましょう。

産後は歯科検診を受けると同時に、食事回数を戻すように心掛けてください。

口内がネバネバして、常にアメを舐めていた

飴

妊娠中に口内がネバネバすると、さっぱりしたくてアメを舐めたり、なにかと口に入れがちです。これも唾液が歯の表面を洗浄する妨げになっています。

そもそも妊娠中は唾液量が少なめなので、口の中がネバネバになりやすいと言われています。アメをなめてサッパリしたけれど、ネバネバ感はまたやってきます。その度にアメをなめると歯の表面に糖分が停滞しがちです。

糖分を控えたり食事量を気にすると、ちょっとの空腹はアメでしのぐことも。カロリー的には食事よりも少ないので問題はありませんが、アメは癖になりがちです。しかも食事ほど歯磨きやうがいを気にしない人もいます。

産後は、唾液量は増えるけれど歯の表面に糖が継続的につくので、虫歯菌にとっては虫歯を進行させる環境が続いて好都合なのです。

産後はアメのちょこちょこなめを控えることと、今までアメをなめ続けた歯の状態を歯医者さんでチェックしてもらいましょう。

炭酸を飲んで胃をスッキリさせていた

妊娠中は赤ちゃんが成長するにつれて胃が押し上げられて、不快感が気になります。そんな時、炭酸を飲むとスッキリする時があります。適量なら問題ありませんが、大きなペットボトルを購入するとついつい量が増えます。

炭酸といっても無糖の炭酸水ではなく、甘い炭酸飲料は歯の表面に糖分を付着させるので心配です。産後も育児のストレスや疲れで、ちょっと甘い炭酸ジュースに手が伸びていませんか?

甘い炭酸飲料は虫歯だけでなく、糖尿病のきっかけにもなり得ます。産後は糖分が多いと乳腺が詰って、母乳が出にくくなることも心配です。

産後の歯の表面をよく見てください。虫歯になっていなくても、甘い炭酸飲料を飲み続けて歯が変色したり側面に穴があいている時は、糖による虫歯の初期症状が疑われます。

缶詰めのフルーツを食べていた

妊娠中に缶詰めのフルーツが好きになるママもいます。毎日買い物に行けない時は、缶詰も活躍します。でも、缶詰めのフルーツはシロップに浸してあるので糖が多いのです。しかもシロップは通常の水よりもペタペタしているので歯にも残りやすく、虫歯の原因になりやすい食べものです。

産後は缶詰めに固執することもないかもしれませんが、当てはまる時は早めに歯科検診で影響がないか確認しましょう。

妊娠中に歯がグラグラした

妊娠中に歯がグラグラした時は、歯周病の進行を疑います。産後も放置しておくと、歯茎が黒ずんで不健康な色に変わります。

歯の表面に虫歯がなくても、歯茎が不健康だと健康な歯を支える土台が崩れます。歯周病の菌は歯茎に炎症を起こして、プクッと歯茎に膿を作ります。舌で触ると痛かったり、しみることもあります。

虫歯と違って歯が痛くないけれど、例え虫歯が軽度でも歯周病で歯茎の中の骨が弱ってしまったら、歯を抜くことも考えられます。

産後は早急に歯医者さんに相談してください。早期治療なら膿を無くして、ブラッシングで歯茎を健康にすることも可能です。でも、放置していたら歯茎も膿が残って、歯も抜けてしまいます。

妊娠中に歯が痛んだ

妊娠中に歯が痛んだ人は、産後は早急に歯科検診を受けてください。虫歯は早期治療で、進行を止めながら治療することが可能です。

治療が長引くと、それだけ通院回数も増えがちです。歯医者に行くタイミングがなかなか作れない時は、治療ではなく歯のチェックだけを受けてみましょう。もし虫歯が見つかったら、そこから治療計画を考えれば良いのです。

実は歯医者を途中リタイヤ中

妊娠・出産で歯医者へ通院することを中断する人も珍しくありません。通院の再開は、新生児のお世話をしていると後回しにしがちですが、実は早めに再開したほうがママの歯にも、赤ちゃんにも良いのです。

赤ちゃんはママと一緒にいる時間が多いほど、ママと離れる時が大変です。後追いが始まったり、人見知りが激しくなるとさらにママの存在が特別になります。

後追いや人見知りが落ち着いてからとなると、おそらくママの虫歯は1年以上治療を開けることになってしまいます。

もしも治療したい歯の型をとっている場合、時間がたって状況が変わると、その型が使えなくなってしまいます。再び型をとるためには、また時間も費用もかかります。だからママにとっても再開は早めに考えてください。

歯科治療を一度中断すると、再開のタイミングを作るのも難しいものです。まず、虫歯が進行しているかどうかだけでもチェックしてもらいましょう。

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