アトピー性皮膚炎の子供は水いぼになりやすいので注意。しかし1度赤ちゃん期にかかると水いぼに抗体ができるとも言われています。
2020/12/20
水いぼとは、伝染性の軟属腫ウィルスによってできる淡い紅色の丘疹です。6歳未満の幼児に多く、直接接触で移ることから肌の露出の多い時期に流行りがち。
水いぼはウィルスへの直接摂取から、約2週間の潜伏期間があります。水いぼの表面はツルツルしていて光沢があります。中心のへこみが特徴のふくらみ自体は柔らかく、掻き壊しやすい状態です。
水いぼは、腹部や脇の下など肌の柔らかい部分に発症します。他と接触する手足の指にもよく感染します。感染した指から体中に広がってしまいます。
水いぼを掻き壊したり何らかの圧迫で潰すと、中から液体が出てきます。この白っぽい液体は水いぼのウィルスを含んでいます。
ウィルスを含んだ液体が付着した皮膚は感染してしまいます。これを繰り返すと、いつまでも完治できない状況に。更に悪化して掻きむしると、とびひになる事もあります。
特にアトピー性皮膚炎の子供は水いぼになりやすいので注意。しかし1度赤ちゃん期にかかると水いぼに抗体ができるとも言われています。大人は抵抗力が強い為、滅多にかかりません。病気や抗体が落ちた時は感染する事もあります。
水いぼの原因は、いぼの中のウイルスが感染することです。
ウイルスを含む液体が出ていなければ、水いぼを触っただけでは感染はしません。
春から夏に水いぼが流行りやすい原因は、肌の露出が多いからだと考えられます。
水いぼの治療は大きく4通りが挙げられます。医療機関ではそれぞれ診断に適した処置が行われています。
水いぼはウイルスによる発疹だから、治療はしないとゆう意見もあります。
事実、数ヶ月~1年で自然消滅する事もあります。いぼの出現場所によっては経過観察で様子を見ます。掻き壊さなければ、ほとんどの赤ちゃんが自然消滅を期待できます。
マイナス点は自然消滅まで掻き壊さないようにしなければならないこと。そして抗体ができるまでは、水いぼが一時的に広がる可能性も。その間に掻き壊して悪化したら、早急に治療を開始しましょう。
ピンセットによる水いぼ除去は、最も簡単で確実な除去法です。水いぼをピンセットでつまみ、中の白い内容物を絞り出します。患部は感染源の内容物が残らないように消毒して処置します。
ピンセット除去のマイナスポイントは痛みと出血を伴う事です。表面麻酔シールもありますが、痛々しく見えてしまうものです。多数の場合は1度に治療できない為、通院の負担もかかります。
勿論、赤ちゃんは泣き叫んで嫌がるので、何度も行うと恐怖心が芽生える事も。1度嫌な思いをすると、診察室や先生にも恐怖心を抱く赤ちゃんもいます。
また、ひとつひとつ処理する為に嫌がる赤ちゃんに処理するのは大変なことです。水いぼを見つけたら、数の少ない初期段階で診察を受けましょう。広がってからの治療は長期戦になりがちです。
ピンセットは除去専用の医療用です、家庭で真似る事はお勧めできません。除去後の傷からバイ菌が侵入する恐れもある為、治療は専門医に相談しましょう。
ピンセットによる水いぼ除去が困難な場合、硝酸銀による処置が行われます。硝酸銀による水いぼ除去は、広範囲でいぼが小さい時に適した治療法です。
治療用に医師が用意した硝酸銀を患部に塗布、3日程度続けて処置を行います。硝酸銀液を綿棒に付けて少量を塗っていく為、痛みはありません。
赤ちゃんも比較的嫌がらない治療法のようです。2~3週間で黒色に変化して、ポロッとはがれ落ちます。患部が茶色く色素沈着しても数ヶ月でもとの肌色に戻ります。
注意点は、硝酸銀液が皮膚の他の部分に付くとただれる可能性があることです。動きが多い子供には皮膚付着によるただれや痒みが心配されます。
液体窒素を綿棒に付けて患部に塗る、水いぼの治療方法です。初回は患部がピリピリ痛むので少量、何度か繰り返すと血豆のように黒色に変色。
しかし凍結療法は黒くなった部分を削ったり、治療回数も多め。処置後は患部の痛みがなくなって乾燥してくるまで入浴も制限されます。抗生物質の軟膏を塗って患部をガーゼで保護し、血豆を壊さないようにします。
上記にあげたのが専門医による水いぼ処置です。
しかし昔から、水いぼには家庭療法が伝わっています。
これらは決して医師が薦めている方法ではないので効果は様々です。
特にピンセットで療法を真似て親指で圧迫する方法は跡が残りがちです。痛みも伴う上、飛び出した液体から2次感染も心配なので控えましょう。