内祝い

内祝いとは、赤ちゃんが生まれた時にお祝いを下さった方へ感謝のしるしとして、お返しする贈り物です。結婚の際も内祝いはありますが、出産時も同様におめでたいことを分かち合う意味でお返しを選びます。

本来はおめでたいことを周囲と共有する意味で、お返しではなく先に配るものでした。しかし時代の変遷の中で、いただいた贈り物に対してお返しする際に内祝いを贈るようになりました。現在も昔のしきたりに従って、先に内祝いを渡すケースがありますが、逆に相手が戸惑ってしまうこともあるようです。

出産祝いをいただいたら

出産後にお祝いをいただいたら、お返しとして内祝いを贈る前に一言、御礼を述べておくと感謝の気持ちも伝わりやすくなります。

直接受け取った場合はその場でお礼の言葉を伝えましょう。郵送や直接でない場合は3日以内、遅くても1週間以内に電話か手紙で先にお礼を伝えましょう。特に親しい間柄でも、携帯のメールだけで済ますよりは声で伝えるようにします。電話は相手の生活に合わせて迷惑のかかりにくい時間帯を選びましょう。

まだ産院や自身の体調が完全ではなければ、贈り主と関係のある家族が代わって伝えても大丈夫です。郵送の場合は特に受け取ったままで時間が経つと、きちんと届いたのか、あるいは相手が気にいらなかったのかと贈り主も心配してしまうことがあります。

また、お祝いをいただいた時は必ず記録に残す習慣をつけると安心です。この先、相手に同じようなお祝い事があった際に贈り物を選ぶ参考になります。住所も書き留めておくと年賀状などの季節のご挨拶も忘れずにできます。

例えば出産祝いが少し成長してから着せるベビー服だった場合は、先方に会う時に実際に着た姿を見せることができます。誰から、どのようなお祝いをいただいたかは記録しておけば後々のお付き合いに役立ちますから無駄にはなりません。

内祝いを贈る時期

内祝いを贈る時期は、もらってすぐ翌日に渡すわけではありません。先に用意しておくと、お祝いをいただくことを想定していたかのように思われるので、どんなものをお返しにするか考えておく程度に留めましょう。最近では、産院から退院して1ヶ月後のお宮参りをめどにお返しするケースが多いようです。

もちろん産後の体調が思わしくなかったり、退院が延びてしまった場合は落ち着いてから経過報告とともに御礼をすれば大丈夫です。

内祝いの金額

内祝いの金額は、いただいたお祝いの3分の1から半分程度にします。地域や家庭によっては、金額や割合が決まっている場合もあるので事前に聞いておくと迷わずに済みます。

例えば、1万円くらいのお祝いをいただいたら3000円から5000円のお返しが一般的ということになります。友人2人からいただいた場合は1人2500円~3000円程度のお返しを予算設定すると決めやすくなります。

とはいっても出産内祝いは金額ではなく赤ちゃんの写真を添えて、なかなか会えない方へのお披露目も兼ねています。だいたいの目安を参考に、相手が快く受け取ってくれるだろう金額で、今後の赤ちゃんを含めたお付き合いに支障のない程度で選びましょう。

内祝いの選び方

出産内祝いの品物は、相手が受け取って喜んでくれるものを考えます。年配の方と、同年代の友人とでは贈る内容も違ってきます。例えば年配の方やご両親へのお返しは流行優先よりも上質なもの、先方が好きな菓子類や自由に選べるカタログギフトが安心です。仕事を引退なさった方へは旅行のギフト券も喜ばれるかもしれません。同世代の友人と同じ焼き菓子を贈って、硬くて食べられなかったなどとならないよう配慮しましょう。

同年代の友人には実用的なキッチン用品やお菓子、雑貨なども喜ばれます。特に1人暮らしの方へは洗剤や生活用品も喜ばれます。親しい友人なら趣味や好みを考慮して、普段使ってくれそうなデザインを選びましょう。

同じように子どものいる家庭の方へは、お菓子屋ジュース等、子どものおやつになるような品物も良いでしょう。ハンドソープやタオルなども実用的で保管できるので喜ばれます。デザインは大人向けではなくても、子どもが喜びそうな明るくかわいいものを選ぶのも良いでしょう。

職場の方への内祝いは、大勢で分け合える小分けのお菓子なら受け取ってすぐに配ることができます。冷蔵庫に入るか分からないので、生ものよりは焼き菓子やお茶類が安心です。

近所の方へは消耗品がお勧めです。気軽に使えるタオルや鰹節など、よく顔を合わせる方が負担にならないものを選びます。名前を入れる際はカステラなどのお茶菓子にして、長く残るものは避ける傾向にあります。

先方の好みが分からない場合はカタログギフトが便利です。予算に合わせたカタログを贈りましょう。その際は御礼のメッセージや赤ちゃんの写真を添えると複数の方へ感謝を伝えることができます。

注意したいのは身内や友人で金額の違うお祝いをいただいた時です。全く同じ予算で内祝いを贈ると、高額な出産祝いを用意した方は不快に思うかもしれません。カタログギフトでも設定金額に差をつけるなりの配慮をしておきましょう。

出産内祝いは産後の育児の合間に選ばなければいけません。新生児を連れて外出することは産後1ヶ月では困難なことです。産院でも、内祝いのカタログ本があります。出産前の検診時や産後の入院中に目を通して、ある程度決めておくのも1つの方法です。育児の合間に自分のペースで頼むには、時間に縛られないインターネットや通販を活用するのが便利です。

出産内祝いならではの名前入りや、写真入りの品物は注文してから届くまでに少し時間がかかります。贈りたい商品が納品されるまでの日数も調べておくと、遅れることなく渡すことができます。

内祝いに添える写真

内祝いに添える写真は、なかなか会えない方へ産まれたばかりの赤ちゃんを紹介するものです。スナップ写真で十分です。お宮参り後に贈る場合は、お宮参りの時の写真でも良いでしょう。額や写真たてに入れて贈るのは両親や祖父母までにしておきます。

内祝いに添える言葉

出産祝いをありがたく頂戴します、といった言葉だけでは形式ばっていて気持ちが伝わりにくいものです。いただいたお祝いが洋服やおもちゃだった場合は、それに関して具体的な感想を添えると相手にも伝わりやすくなります。

以下は出産内祝いに添える言葉の一例です。形式分だけでなく、赤ちゃんの名前や現在の状況を織り交ぜると温かみが出ます。両親や親しい身内には出産時の身長や体重も添えておくと、より赤ちゃんの様子が伝わります。すでに子どものいる家庭へは先方の子どもの成長も一緒に楽しみにしていることを添える心配りも持ちたいものです。

「このたびは○○(名前)の誕生にあたたかなお心遣いをいただき、ありがとうございました。おかげさまで母子ともに元気です。皆さまのもとへご挨拶できる日を楽しみにしております。」

「このたびは、子どもの誕生に際し、心あたたまるお祝いをありがとうございました。○月○日に無事に出生し、○○と命名しました。おかげさまですくすくと育っております。親子ともども今後ともよろしくお願い致します。」

内祝いの包み方

出産の内祝いの表書きは毛筆が望ましく「内祝い」と書き、下には赤ちゃんの名前を書いたのしを使用します。水引は赤白の蝶結びです。赤白の蝶結びにはお祝い事は何度繰り返してもめでたいという気持ちから、結び目がほどけても、またむすんでくりかえされるという願いが込められています。

のしは包装紙の上から包む「外のし」が主流です。赤ちゃんの名前は、漢字も読み方も多様化しています。漢字の横にふり仮名を記しておくと、覚えてもらいやすくなります。

内祝いの渡し方

身内や職場の方、近所の方など普段から顔を合わせている方には、なるべく手渡しして直接御礼を伝えるのがマナーです。直接渡す際は紙袋から出し、のしの名前部分が先方に向くように両手で渡します。

遠方の方や、こちらから出向いて渡せない場合は郵送します。郵送中の事故にあわないように保障のある発送方法で贈りましょう。

産院への内祝い

お世話になった産院へ、お礼も兼ねて内祝いを渡す際は退院日に挨拶します。しかし産院によっては、内祝いに限らず贈り物は受け取らない決まりがあることも。前もって先輩ママや周囲の方に情報を聞いておきましょう。

直接お世話になった方だけでなく産科、産院へのお礼として渡しましょう。残らなくて複数で分けることができるお菓子が主流です。金額もあまり高額だと受け取りにくくなります。

しかし、産院への内祝いや御礼は他の患者さんへの配慮も含めて受け取っていただけないケースもあります。その時は、無理強いせずに感謝の気持ちを伝えるだけで十分です。