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秋冬ベビー服の生地

秋冬のベビー服の生地は、見た目から温かみのある素材がたくさんあります。生地の特徴を上手に利用しましょう。

赤ちゃんとパパとママ

2020/12/19

秋冬のベビー服を買い足す前に読んでほしい、ベビー服の生地の特徴と、その生地の実用性のある良い点、ちょっと気をつけてほしいポイントをわかりやすく説明します。秋冬のベビー服の生地は、見た目から温かみのある素材がたくさんあります。生地の特徴を上手に利用しましょう。

綿

綿(めん)は肌着にも使われるほど、肌を刺激しにくく洗いやすい素材です。夏には汗を吸収することから選ばれていますが、冬も保温・保湿性に注目してください。

綿は汗を吸収する一方で、衣服内の保温性を保ってくれます。これは繊維の網目の空間に、空気を留めているからです。ですから体温調節が苦手なうえに、汗っかきな赤ちゃんが着やすい生地の1つです。

また、洗濯による摩擦にも強いので家庭で洗いやすく、何度も着ることができることから普段着の生地にも適しています。

しかし、赤ちゃんのミルク染みや離乳食の汚れ、汗汚れも生地に付着します。綿は洗いやすい反面、こうした汚れがシミとなって繊維に残り、あとから変色をおこすことがあります。洗濯しやすいという利点を生かして、汚れたらすぐに洗うことをおすすめします。

キルティング

キルティングは表布と裏布を合わせて、その間にやわらかい綿や羽毛を挟んでステッチで縫い合わせた生地です。

寒い季節はジャケットやコートにも使用されることから、生地自体の保温性が魅力です。赤ちゃんに関しても、コート等の上着に使用されています。ベビーカーのフットカバーにもキルティングが使用された商品があります。

中にはさむ綿や綿、表布と裏布の厚みによってはベッドカバーやマルチカバーなど大きなインテリアにも使われます。

キルティングは装飾面でもデザイン性があります。ステッチは通常マス目状ですが、なかにはデザイン性の高いもようになったステッチ仕上げもあります。

布や素材を合わせてあるので保温性は抜群です。表布が防水加工してあるものは、アウターとして雨の日にも活躍します。

しかし、使われている素材によっては暖かい反面、とても重い生地もあります。赤ちゃんに使用するときは軽くて扱いやすい生地を選びましょう。赤ちゃんはすぐに汚してしまうから厚みがあって乾かしにくいと不便です。

また、市販のキルティング生地の中にはステッチの裁縫が適当で、すぐにほつれてしまうものも見かけます。購入するときはステッチの状態もチェックしてください。

フリース

フリースは軽いのに保温性が高いので、寒い季節でも活発に動く赤ちゃんに着てほしい生地です。

フリースとはポリエチレンテレフタラートという原料を利用して作られた起毛仕上げの生地です。

ポリエチレンテレフタラートと言ってもピンとこないかもしれませんが、別名を「PET」と表記します。ペットボトルもこの素材を利用して作られることから、ペットボトルを再利用してフリースを作っている商品もあります。

フリースの良いところは、軽いのに充分な保温・保湿性が期待できるところです。軽くて生地が薄いので、赤ちゃんにアウターとして着せても腕回りや足の動きを妨げることがありません。肌触りも優しいから、赤ちゃんにも安心です。

フリース素材のベビー服は安価なものから展開されているので、寒い季節も外で動き回りたい乳幼児には便利です。

メリットの半面で、起毛素材は洗濯ですぐに毛玉ができてしまうのがデメリットです。毛なので汚れた時に水分を吸収して、その部分だけソースなどの色が残ってしまうこともあります。毛という点では重ね着で静電気も起こしやすいようです。

ウール(毛)

ウールとは、羊毛を利用した天然繊維です。ここでは秋冬の生地として紹介しますが、加工次第でサマーニットなど季節を問わずに衣類に使用されています。

ウールと言えば羊毛ですが、最近ではアンゴラや他の原料でもウールと呼ばれることがあります。赤ちゃんには毛糸から作られるベビー服をよく見かけます。毛糸を使って赤ちゃんの靴下やレッグウォーマー、セーターを編むこともあります。

ウール素材は見た目の通り、ポカポカ保温性と保湿性に優れています。赤ちゃんがセーターを着ているとき、服の表面と内側では温度が違うほどです。

シワになりにくく、毛糸で編んだ衣服は伸縮性があるのでトップスにもボトムスにも利用できます。

ちょっと気になるのは、洗濯で縮みやすい点です。伸縮性もありますが、首回りや袖口が縮んでしまうと着にくくなります。人によっては素肌に当たると「チクチクする」「痒くなる」と訴えます。アトピーなど敏感肌の赤ちゃんは要注意です。

保管の際は、虫食いにあいやすく、防虫剤に臭いを強く吸収することがあります。しっかり汚れを落として、乾燥させることがポイントです。

ファー

ファーとは本来は動物の毛皮です。最近ではフェイクファーとして、もっと安価にファーの外見やイメージを衣服に取り入れています。

赤ちゃんにはファーやフェイクファーのポンポン飾り、髪ゴムなどで使われています。ふわふわの毛のぬいぐるみもファーまたはフェイクファーが利用されています。

ファーは見た目もふわふわしていて、赤ちゃんらしいイメージにピッタリです。ただ毛並みが長いと肌に当たることが気になったり、痒くなることがあります。

赤ちゃんが興味本位で口に入れると、毛が抜けて誤飲してしまうこともあるので抜けやすい生地は避けたいです。

マットやカーペットも温かみがあるし、肌さわりがよいので使い心地がよいのですが、毛並みにホコリなどが吸着すると簡単に掃除機で除去できないこともあります。

ダニが潜みやすい環境も作ってしまうので、赤ちゃんが毎日長時間使用するカーペットや寝具には、デメリットを考えると不向きです。

ベロア

ベロアとは、ブラッシュ編みのパイルの毛並みをカットして、表面に光沢のある加工をほどこした生地です。ベルベットはパイルと他素材を織って短くて光沢のある毛並みを表面にした織物ですが、ベロアのほうはもう少し毛並みも長めで作成過程も異なります。

でも、商品としてなめらかな肌触りと光沢のある生地を使用した場合は「ベロア」とも「ベルベット」とも表記されているのが現状です。素材と言うよりは、その生地のもつイメージで表現しているのでしょう。

赤ちゃんに関しては、おくるみやベビードレスなどによく使われています。光沢やなめらかなさわり心地が特別感をイメージするので、お宮参りやお出かけ着にまつわる商品に使われることも多く見かけます。

でも、羽毛などが付着しやすく色によっては汚れが目立ってしまいます。生地表面をエチケットブラシで綺麗にすると毛並みも揃います。

洗濯はドライマークが多く、家庭で洗濯するときはネットに入れることをおすすめします。よく、洗濯機で洗い上がったあとにシワクチャになってしまうからです。虫食いも目立つので保管前はクリーニングがおすすめです。

お手入れはちょっと面倒ですが、赤ちゃんのお出かけ用の服や小物の生地には人気があります。

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