産後2ヶ月経っても悪露が続いている場合は、産院で子宮の回復をみてもらいます。その時に臭いや痒み、悪露の色が濁っている時は膣炎に感染していることも考えられます。
2020/12/25
悪露(おろ)とは出産後に子宮から排泄される、様々な分泌物の総称です。子宮内で出産時に胎盤がはがれ落ちた時の胎膜(たいまく)や、リンパ液、子宮で不用となった血液などが悪露として排泄されます。
最初は、色や量に驚くかもしれませんが、子宮で成長していた赤ちゃんの部屋の掃除がされているようなものです。悪露が出て子宮が収縮を繰り返すことで、母体の回復が早まります。
悪露(おろ)の臭いは独特です。血液が混ざっているので、鉄のような臭いを感じる人もいます。トイレに行く時は、よく拭きとります。それでも臭いが気になる時は、子宮内の残存物に異常があったり子宮の収縮が進んでいないケースも考えられます。
悪露の臭いでも、子宮の収縮が順調か、異常が無いかの判断材料となるので気になる時は産院に相談してください。
悪露(おろ)の色は、最初は鮮やかな赤や赤褐色です。生理と同じような感じですが、次第に量も少なくなってくると茶色っぽいチョコレート色に変化します。最後はチョコレート色から黄色へ。半透明から透明に変わります。その頃には、量も少量になってやがて治まります。
産後1週間は赤や赤褐色の悪露が続きますが、子宮の収縮で不用なものが出ているので、赤色の悪露が1週間程続く事は問題ありません。ただ、赤ちゃんの1ヶ月健診の時までに色が赤いままの時は子宮の回復を相談しましょう。
産後の悪露(おろ)の回復状況の目安を説明します。赤ちゃんの1ヶ月健診の頃までに白から半透明に変わっていれば子宮の回復が順調だという目安の1つになります。
ただ、悪露の量や期間には多少の個人差があります。産後1ヶ月で悪露が治まるママもいれば、産後1ヶ月でようやく半透明の悪露になるママもいます。
産後2ヶ月経っても悪露が続いている場合は、産院で子宮の回復をみてもらいます。その時に臭いや痒み、悪露の色が濁っている時は膣炎に感染していることも考えられます。
人それぞれなので、周囲と比べる必要はありませんが、自分自身で心配な時は早急に受診して下さい。
悪露の始末は産後すぐに始まります。産後は体調も回復していないうちに子宮の収縮が痛くて、トイレに向かうのも一苦労になることがあります。でも、悪露の始末は清潔に行わなければいけません。
悪露を拭きとる時は清潔を保つために、トイレットペーパーよりも脱脂綿がおすすめです。縦と横によく拭いて、力を入れ過ぎて皮膚が痛い時はお湯で湿らせます。
産後のママは外陰部を清潔にしていないと、細菌が感染しやすいので注意は必要です。悪露のために使用したナプキンは、毎回交換しましょう。始めは量も多いので、産褥ナプキンという大きめのナプキンが便利です。
ナプキンを交換する時は前後で、よく手を洗ってください。また、便座も汚れていないか確認することがマナーです。