完全母乳のメリット(ママ編)

完全母乳の育児とは

完全母乳のメリット完全母乳(かんぜんぼにゅう)で赤ちゃんを育てることを目指していますか?粉ミルクや人工乳を与えずに、ママの母乳だけで赤ちゃんを育てることを完全母乳育児(かんぜんぼにゅういくじ)と呼びます。

完全母乳での育児を推奨する産院もあり、母乳を与えることに重点をおいた育児が注目されています。

母乳育児には沢山のメリットがあります。ママの視点から完全母乳育児を目指す理由と、メリットを実感できる時を考えました。

いつでも母乳を飲ませることができる

ママの母乳は、赤ちゃんが欲しがる時にすぐ与えることができます。夜中でも添い乳(そいちち)で、起き上がることなく授乳できます。

母乳が出る限り、量も欲しがるだけ与えることができます。食事としての授乳以外にも、暑い日や入浴後の水分補給でも母乳は活躍します。

調乳・哺乳瓶の手間が無い

母乳は、粉ミルクと違って調乳の必要がありません。いつでも、赤ちゃんが飲もうとすれば適温で飲みやすい母乳が出ます。

冷凍母乳を与える場合は哺乳瓶(ほにゅうびん)が必要ですが、母乳をその場で飲ませる時は哺乳瓶は不要です。ただ、赤ちゃんがママの乳首を加えて吸うことができれば良いのです。

哺乳瓶を使用すると、毎回飲み終えた後は消毒・自然乾燥を繰り返さなければ清潔を保てません。

消毒は浸け置きや、お湯での煮沸、電子レンジが使われますが、完全母乳なら消毒薬や洗剤も不要です。

経済的負担が少ない

完全母乳育児なら、粉ミルクや哺乳瓶、哺乳瓶の消毒用具の準備は不要です。そのぶん経済的にも助かります。

育児は費用を最小限に抑えようとしても、おむつ代やベビー用品で以外にも出費がかさむ場合が考えられます。

粉ミルクも毎月数千円になる場合が考えられます。月齢とともにフォローアップミルクに変えたり、古くなった哺乳瓶を新調することもあるでしょう。

小さな負担額ですが毎月の出費と考えると大きなものです。赤ちゃんに無理をさせずに出費を抑える点では、完全母乳が最適です。

赤ちゃんとのコミュニケーションが密接

完全母乳は赤ちゃんとのコミュニケーションが、より密接にとりやすいと言われています。

粉ミルクを哺乳瓶で与える時は、ママは服を着ていて肌同士の密着は少ないようです。ミルクを飲ませるのはママ以外でもできます。

母乳を与える時は、ママの胸に赤ちゃんの肌がピタッと吸いつきます。この密接は母乳を飲ませているママにしかわからない、幸せを感じる瞬間の1つです。

愛情ホルモンで母性の確立

ママは母乳を飲ませることで、赤ちゃんが自分をたよって成長していることを実感します。母性が確立されると、子どもに深い愛情を与えることにつながります。

赤ちゃんがママの母乳を飲むと、ママの脳は「オキシトシン」という神経伝達ホルモンを分泌して、母乳を乳頭まで押しだします。

このオキシトシンというホルモンは、別名「愛情ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれ、親子の絆を高めてくれます。ママは授乳時に分泌されるオキシトシンで、幸せな気持ちになるとも言われています。

産後太りの解消

母乳を与えるほうが、産後の体重が戻りやすいという情報も耳にします。これには幾つかの理由があります。

・母乳の為に健康的な食事を心掛ける。
・母乳の為にアルコールや糖分を控えるのでローカロリーに。
・母乳を与えると体の血行がよくなって汗をかく。
・授乳は運動と同じようにカロリーが消費されている。

当てはまる項目は人によって様々ですが、完全母乳の場合は毎日必ず授乳をするので、ある程度の運動をしていることと同じです。さらに食事にも気を遣うので、健康的に体重が戻ります。

しかも、妊娠中に蓄えていた体の脂肪は、母乳にちょっとずつ含まれていくので脂肪が減りやすい体になります。完全母乳育児はママの体型戻しに役立つメリットなのです。

子宮収縮を促進

母乳を飲ませると、脳から「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。先にオキシトシンは幸せを感じるホルモンだと説明しましたが、同時に子宮収縮を促進させてくれるホルモンでもあります。

完全母乳のママは子宮収縮を進めることができるので、産後の回復が順調に進みやすいメリットがあります。

子宮収縮が進むと、悪露(おろ)も早く排出されます。子宮が卵サイズにまで戻ったら、圧迫されていた膀胱もラクになるので頻尿の症状が緩和されます。

乳がんのリスク低下

完全母乳を心掛けると、乳がんのリスクが減ると言われています。乳がんだけではありません。子宮がんや、卵巣がんといった女性ならではの病気を防ぐ可能性が高くなるといいます。

「完全母乳だから、絶対に病気にかからない」と決まったわけではありません。母乳がたりなくて粉ミルクを選んだママが乳がんになりやすいわけでもありませんが、女性特有のトラブルを予防する対策の1つとして、完全母乳を考えることもできます。

母乳を飲ませる期間は限られている

メリットとは言えませんが、赤ちゃんに母乳を飲ませる事のできる期間は限られています。

稀に子どもが成長しても母乳が出続けるママもいますが、その頃には子どもが、母乳だけでは必要な栄養素を補えなくなっています。

そんな貴重な母乳だからこそ、赤ちゃんに飲んでほしいと思う気持ちがあります。

完全母乳を推進している人や産院によって理由は様々ですが、完全母乳を貫くことはけして簡単なことではありません。

それでもこんなに沢山のメリットと、ママだけにしかできない貴重な授乳を大切に考える気持ちは多くのママに広がっています。

完全母乳が不可能でも、赤ちゃんに乳首を吸わせるだけで母乳の出具合は変わります。母乳の大切さを知った上での授乳は、より幸せを感じることができます。