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6月はダニに注意

6月から夏にかけて湿度が高くなる地域では、ダニの繁殖が目立ちます。赤ちゃんが狙われやすい理由、赤ちゃんが長時間過ごすベビー布団のダニ対策をわかりやすく説明します。

ミルクを飲む赤ちゃん

2020/12/24

6月から夏にかけて湿度が高くなる地域では、ダニの繁殖が目立ちます。赤ちゃんが狙われやすい理由、赤ちゃんが長時間過ごすベビー布団のダニ対策。

赤ちゃんが狙われやすい理由

赤ちゃん

ダニが発生すると、パパやママよりも先に赤ちゃんが被害を受けることがあります。赤ちゃんの肌は柔らかくてポカポカしているのでダニが生息しやすい環境に似ているのです。それに家族のなかでも1番、布団で眠る時間が長いので、寝具に発生したダニに接触する機会が多いとも考えられます。

赤ちゃんは汗っかきなので、ベビー布団もすぐに温まり湿度が高くなります。毎日使うのでなかなか高温高湿の環境が改善されません。赤ちゃんの肌に密接するので、殺虫剤などを控えるのもダニ退治を遅らせます。

ダニの繁殖期

ダニは1年中生息していますが、特に湿気の増える梅雨時期はダニにとっては好都合の繁殖期になります。梅雨に繁殖したダニは、高温になりやすい夏も活発化します。寒くなれば減少すると言いますが、最近では建物も気密性が優れて暖房器具や加湿器など生息しやすい場所を見つけて1年中生息する環境になっています。

家庭で過ごす時間の多い赤ちゃんのためには、繁殖期になりやすい梅雨前にダニ対策を始めることをおすすめします。

家に発生するダニ

ダニ

ちなみに室内のホコリに紛れて生息するチリダニ(ヒョウダニとも呼ばれます)は、目に見えないほどの小さいうえに人の肌は吸血しません。チリダニは髪からおちるフケや垢などを食べて生息します。吸血はしませんが死骸を吸い込んでアレルギーになることはあるので除去が必要です。

もう1種、室内で発生しやすいのがチリダニです。チリダニが多く繁殖するのは主にキッチンで小麦粉や鰹節、梅雨時期には湿気を含みやすい畳にも見かけます。チリダニは菌類を食べていると考えられ、私たちの肌から吸血することはありません。でも、チリダニ同様にアレルギーを引き起こすきっかけにはなります。

ではどうして刺されてしまうのかというと、実際には私たちの肌から吸血しないコナダニやチリダニを捕食するツメダニが問題なのです。チリダニやコナダニが繁殖すれば、それらを餌として生息するツメダニも繁殖してしまいます。

ツメダニは私たちの肌から吸血し、痒みや赤みを引き起こします。つまり室内でダニに刺されるときは、すでにチリダニとコナダニが生息していてツメダニが発生した可能性があるということです。そう考えると、ダニに刺されてからダニ対策をするのではちょっと遅い気もします。

家庭のダニ対策

梅雨を迎える前に、こまめなダニ対策を始めてください。特に赤ちゃんが生活する場所で、掃除しにくい場所やお手入れしていないものは要注意です。

天日干しとスチームアイロン

ダニ対策は熱がポイントです。ダニは高温の直射日光で死滅します。ただし50度以上の天日に20分はあてないと効果は期待できないようです。もしも晴れた日があるなら、早めに布団を干して両面をしっかり太陽にあててください。

ダニ対策で布団を干しても、うっかり見落とすのが布団の縁です。縫い目があったり、なかなか天日干しでも死角になる部分です。そんな場所にはスチームアイロンを軽く当てておきます。干す前にスチームアイロンをあてると、まんべんなく高温効果が期待できます。赤ちゃんのいる家庭ではやけどに注意して、使用前後は手の届かない場所にアイロンを設置してください。

ハイハイやずりばいが始まった赤ちゃんは、布団干しのときベランダに出たり、窓に身を乗り出さないように、しっかりママが見張ってください。赤ちゃんは頭が重いのでバランスが取れずに転倒・転落の危険があります。

雨の日は布団乾燥機

雨の日が続いたり、赤ちゃんが寝汗をかいてもすぐ天日干しできないときは室内で布団乾燥機を使います。布団乾燥機は天日干し同様、高温でダニを死滅させます。シーツを取り除いて布団内部まで温めることで、繊維の奥に逃げ込んだダニも退治できます。

布団乾燥機を使用中。使用後は布団が高温になっているので、ベビー布団はしばらく放置して温度を下げてから使用します。就寝直前は赤ちゃんが熱くて困ってしまうので、早い時間帯に使用してください。

布団乾燥機のメリットは、他のものを一緒に高温処理できることです。ベビー布団と一緒に、赤ちゃんの近くに置いているぬいぐるみもダニ退治しておきましょう。ぬいぐるみは高温の熱が逃げにくいので、翌日まで干しておきます。

布張りソファーで過ごす時間が長い家庭では、ソファーとベビー布団で布団乾燥機を挟んで、一気に高温乾燥させておきます。ソファーは高温乾燥できる素材か確認してください。

布団乾燥機の音やふくらむ布団に興味をもった赤ちゃんが、高温部分に触ってやけどしないように気をつけてください。可能なら赤ちゃんとは別室で行ってください。

布団掃除機で死骸を除去

布団掃除機は布団表面のダニや、ダニの死骸を吸い込みます。多くのダニは目では確認できないほど小さいので綺麗に見えても意外と汚れているものです。天日干しや布団乾燥機で高温にしたあとで、布団掃除機をかけると高温で死滅したダニを除去できるので、お手入れの最後に行うことをおすすめします。

布団掃除機のなかには専用のUVライトの照射で、天日干し同様に紫外線に当てることで効果を高める商品があります。ワーキングママなど日中の布団干しが、なかなかできない家庭に便利です。

深夜はコロコロテープ

赤ちゃんの使っているベビー布団をお手入れしたいけれど、どうしても布団乾燥機や布団掃除機の使用音が気になってしまう深夜は、粘着のコロコロテープで布団表面の汚れをとります。

コロコロテープは、ダニの餌となる皮脂汚れや垢、髪の毛やフケを取り除いてダニが生息しにくい環境をつくります。カーペットやマットなど、毎日洗濯できないファブリックもこまめに掃除できます。

ホコリを放置しない

ダニはホコリの中に生息して、細菌や微生物を食べて成長します。ホコリのなかには私たちの皮脂汚れや垢、髪の毛やフケといった自然と落ちてしまったものも含まれます。こうしたホコリは部屋の隅、家具やカーペットの隙間にたまっていきます。たいていは掃除機が届きにくい場所です。

赤ちゃんと過ごす家では、こうした掃除で見落としがちな場所のホコリを除去することから始めてください。エサがなければダニは繁殖しにくくなります。もちろんホコリは赤ちゃんにとってもアレルギーの原因になり兼ねません。

ぬいぐるみも注意

買ってから一度も洗っていないぬいぐるみはありませんか?ぬいぐるみで遊んでいる赤ちゃんは、ぬいぐるみのダニも注意が必要です。ぬいぐるみには赤ちゃんのよだれや皮脂がつきます。これがダニの餌となる可能性があるものの、洗濯しにくかったり乾燥しにくいからと放置しがちです。

もしもお手入れできないと感じたら、赤ちゃんのおもちゃにすることを避けます。頻繁に遊んでいるお気に入りのぬいぐるみは、布団乾燥機で高温処理したり専用の洗浄スプレーでお手入れしてください。赤ちゃんが寝ているときは干す、使わない時はダニ捕りシートを敷いておくこともおすすめです。

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