災害時の紙コップ授乳

災害時の授乳について、育児ママの経験談を織り交ぜて説明します。熱湯消毒が不可能なときのコップ授乳とスプーン授乳。授乳セットを準備しておいても活用することができないケースも考えてください。

紙コップ授乳とは

紙コップ授乳紙コップ授乳とは、哺乳瓶が消毒できず、衛生面が心配な時の代替方法として紙コップを利用した授乳方法です。離乳食を食べさせたいときも清潔なお皿代わりに紙コップを容器に使うことができます。

紙コップ授乳は、避難が必要な災害時にも注目される授乳方法です。普段から母乳育児の赤ちゃんのマグカップ練習の一環に、紙コップ授乳を取り入れる家庭もあります。

授乳用の紙コップは清潔なものに限ります。このことからも、赤ちゃんのいる家庭で避難グッズを考えるときはは紙コップも考慮してください。大きさに迷ったら、赤ちゃんの1度の授乳量を水で入れてみてサイズを決めると安心です。

紙コップで調乳

清潔な紙コップで調乳できます。1度に調乳する量は、赤ちゃんが1度に飲むことができる量です。作りだめするとミルクの中に雑菌が増えてしまうので、すぐに飲める量を調乳します。

紙コップ授乳の飲ませかた

紙コップで赤ちゃんが授乳するときは、赤ちゃんは縦抱っこで上半身を起こします。必ずママが紙コップを持ってください。離乳食でマグを持ち始めた赤ちゃんは、紙コップを持ちたがることがあります。こぼさないように、ママが必ず手を添えて紙コップを持ってあげます。赤ちゃんだけに紙コップを持たせません。

紙コップを赤ちゃんの口に持っていったら、ゆっくりと傾けてミルクが口につくようにします。コツは、赤ちゃんの口にはミルクをつけるだけで、流し込まないことです。舐める程度でも赤ちゃんからミルクを飲むことがポイントです。時間がかかっても、少しづつ赤ちゃんが飲み込めるペースで授乳します。

紙コップを嫌がる

今まで決まった哺乳瓶をつかっている赤ちゃんは、飲み口が変わることを受け入れるのに時間がかかったり、口の動きが変わることに驚きます。母乳育児の赤ちゃんが、ママの事情で紙コップを使用するときも嫌がることがあります。

紙コップによる授乳を、一度試してみると赤ちゃんの対応もわかります。気にせず飲む赤ちゃんもいれば、しかめっつらになる赤ちゃんもいます。

赤ちゃんの舌で紙コップを舐めたときの違和感を緩和させるために、口に着ける部分にミルクをつけてみましょう。無理やりのまさずに、最初は紙コップを見せたり触らせると安心する赤ちゃんもいます。

上手に飲めない

紙コップからミルクを上手に飲むことができない場合はスプーンでひとさじずつ飲ませてあげましょう。時間はかかりますが、しっかり飲み込ませることが大切です。このときも、赤ちゃんの上半身は起こして縦抱きしてください。

スプーンではなく、れんげでも大丈夫です。必ずママが持ってください。

災害時の授乳経験談

避難所で赤ちゃんと過ごしたママから聞いた経験談、避難時の集団生活や授乳用品のないときの悩みを紹介します。

授乳場所がない

新生児の手災害や緊急避難が必要になった場合、大勢が同じ空間で過ごすことになります。どこで授乳をすればよいのか、皆で決める必要があります。必ずしもプライベート空間が保てる授乳スペースが確保できるとは限りません。

壁際を使うこともできないほど密集している場合は、避難中のママ同士で協力して授乳スペースをつくるなど、周囲との協力も求められます。実際に授乳場所に困ったママは、周囲の女性にお願いして授乳中だけ女性に囲んでもらったそうです。

深夜の授乳が困難

実際に地域の体育館に避難したママは、深夜授乳で赤ちゃんが泣きださないか不安で一睡もできなかったそうです。集団で非難する必要があった場合、深夜に赤ちゃんが大泣きすると就寝中の人を起こしてしまうことがあります。

災害時は集団生活で疲労がたまっている人もいるので、夜泣きの対応も様々です。かといって災害時は停電することも考えられるので、ママと赤ちゃんで人気のいない場所に行くことは危険です。

哺乳瓶が消毒できない

赤ちゃんの使った哺乳瓶が消毒できずに困りました。電子レンジがないこと、哺乳瓶の煮沸用にお湯をわかすことも鍋をつかうことも、集団避難場所では難しいと感じたそうです。

ウェットティッシュで拭き取っているママがいましたが、ミルクかすが残ってしまうとのことでした。

避難当日は物資が足りないことも

実際に避難場所に赤ちゃんと移動したときに、支援物資は当日には届かないことを体験したママは、避難してから支援物資が届くまでの授乳が大変だと感じました。

普段から外出時には3回分の粉ミルクとステンレスボトルに入れたお湯を持参していましたが、それ以上の授乳回数が必要になるので避難グッズにはなんらかの授乳対策が必要だと痛感したそうです。