スマホ子守の現状

スマートフォンなどタブレット端末が育児に取り入れられる現状とその理由を考えました。外出先で静かにさせるためにタブレット端末を利用するケースや、乳幼児が自らタブレット端末を操作できるケースも増加しています。

子どもとメディアによる調査

昨年、福岡市のNPO法人「子どもとメディア」が福岡県内4市では4ヶ月児・1歳半児・3歳児の検診におとずれた保護者を対象に調査をしたそうです。特定の地域の調査ですが、5117人の回答があり、興味深い結果となりました。(参考1)

子どもとの関係でスマホを使う目的(複数回答)では、3歳児の保護者は「静かにさせる」が最多の31%。この結果からも、スマホなどタブレット端末が子どもをあやすアイテムとして浸透していることがわかります。

ちなみに3歳児に関しては、「教育や知育として」の目的は16%と「静かにさせる」目的の半分だということも興味深い結果です。3歳児が自分でスマホを触る頻度は「週2回以上」が23%だそうです。どんな状況になったときに、保護者がスマホを触らせているのかが興味深い結果です。

電車での子守係

ゲーム乳幼児をつれて外出するときは、周囲へのマナーに気を遣うものです。特にバスや電車など不特定多数の人が乗り合わせる公共の乗りものでは泣いたり大声で騒ぐ様子も見かけます。周囲と離れた場所に移動したり、すぐに下車できずに保護者が困ってしまう姿も珍しくありません。

最近では、そんな状況になったときに、スマホをはじめとしたタブレット端末を見せたり触らせて子どもの興味をそらすことも1つの解決策として浸透しています。写真を見せたり、乳幼児向けのアプリを活用して混雑した車内でも静かに過ごせるように、保護者が工夫してします。いわば、スマホなどタブレット端末は外出時の子守係です。

スマホやタブレット端末させあれば公共の乗り物でも時間稼ぎができるとわかると、お出かけの子守係としてはかさばらずに便利です。ただ、毎回そればかりに頼ってしまうと「なぜ静かにするのか」という公共の場でのルールを教える機会が減ってしまうのも心配です。

子どもが静かになったから一件落着と考えず、「どうして電車で大声を出したり騒いではいけないのか」など周囲とのかかわりを考えさせることも忘れないようにしたいです。スマホではなくパパやママの言葉で伝えることで、より子どもに理解させることができます。

素早く買い物する手段

スーパーなどの買い物でも、カートにおとなしく座っていることが苦手な子どもにスマホを持たせて静かにさせるケースがあります。これも素早く買い物をするための発想です。ただ、どうしてスーパーに来ているのか、そこにはどんなものがあるのかといった興味を持たせることも大切です。

コミュニケーションも忘れずに。時間の許すときは、スマホに頼らず会話をしながら買い物を楽しむことも考えていきたいです。家庭でつくった料理や、冷蔵庫の食材を撮影しておいて、画像をみて確認させながら買い物をするなどスマホの活用方法は様々です。

子育て家庭をとりまく環境

赤ちゃんスマホやタブレット端末を乳幼児に扱わせたり、育児に使うことで責められるのは親です。たしかに乳幼児にスマホやタブレット端末を与えること、必要以上に画面を見せたり日常化することはコミュニケーションをする相手が、親からスマホになってしまう問題があります。子どもの発達に影響を及ぼすほどの使用も控えるべきです。でも責めるべきは親だけではありません。

乳幼児とその親にかかわっている周囲が、「子どもが騒ぐと迷惑」「赤ちゃんが泣いているとうるさい」と思ってしまうことも問題の1つだと考えられます。手っ取り早く静かにさせる方法を選ばせてしまう社会にも問題があります。社会全体で子どもを育てていくという意識が浸透しているのなら、そんな言葉を子どもや親に投げかけることはできないでしょう。

スマホに頼ってしまう育児を考え直すことも必要ですが、同時進行で子どもが騒いだり赤ちゃんが泣き止まないときの周囲がとる対応も考えていくことができたら、もっとのびのびと子どもが育つ社会になると考えています。

参考1:yahoo!ニュース
西日本新聞「子どもが騒ぐと肩身が狭く…゛スマホ子守”3歳児の3割 「発育ゆがめる」懸念も 福岡のNPO調査」