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乳幼児に心配な黄砂とpm2.5

pm2.5も黄砂も大きな廃棄物のようなものです。いつ飛散されているのか予測がつかない厄介な相手です。

くるまって寝る赤ちゃん

2020/12/24

黄砂とは

黄砂とは、東アジア各地で見られる気象現象の1つです。中国など内陸部の砂漠や乾燥した地域の砂塵(さじん)が強風に巻き上げられて、アジア各地の広範囲に流されていくものです。

もともと砂漠など雨の少ない地域では、砂塵が乾燥して軽いので強風がふけば大量の砂塵が簡単に風に乗ります。黄砂のある地域は年間雨量が500mm以下だと言われています。

ちなみに日本の年間雨量は1700mlほどですから、黄砂のある場所がどれだけ雨量の少ない場所なのかがわかります。

そして雨量が少なければ、植物は育ちません。だから砂漠のように地面を遮るものがなにもなく、風が吹けば周辺の砂塵が簡単に巻き上げられるのです。もしも植物や木が増えれば、風力も分散されるので巻き上げられる砂塵は減ります。

日本に飛んでくる黄砂

黄砂の中には、砂塵といっても固まりのような小さな石も含まれます。直径1mm以下のものは比較的近場に落下していきます。ところが1mm以下の粉のような黄砂は、どこまでも風にのって長距離移動するので日本まで届くわけです。

黄砂は車のフロントガラスを砂塵で煙たくさせるほどです。洗濯ものにも付着するので、黄砂がおおく落下するような偏西風が強く吹いているときは注意してください。

春は黄砂が多いので朝の天気予報でも、黄砂の注意報がでることがあります。ただ、いつから始まっていつ終わるというような予測はありません。

赤ちゃんへ黄砂の影響

小児喘息

黄砂がとんでくれば、当然ながら空気中には黄砂が含まれて砂のような風が吹きます。赤ちゃんは呼吸器官が未発達なので、喘息やアレルギーを発症しかねません。

目に砂塵がはいれば角膜が傷ついたり、こすって細菌が侵入して結膜炎をひきおこすことも心配です。

お散歩についても風の強く吹いているときは、どんなに天気が良くても黄砂が飛ぶ条件がそろってしまいます。逆に雨が降って湿り気があれば、空気中の黄砂は水分を含んで落下します。

もしも目の前がモヤッぽくかすんでいるようなら、黄砂が空気中に含まれている可能性が高いです。窓が汚れている日、車のフロントガラスが砂っぽい日は黄砂の影響を受けやすいので、赤ちゃんのお散歩も控えたほうが安心です。

pm2.5について

pm2.5は微小粒子状物質(びしょうりゅうしじょうぶっしつ)と呼ばれる大気汚染物質です。これも黄砂のように風に運ばれて日本にやってきます。

その中身は、工業地の煙、ディーゼルエンジンの排ガス、石炭や石油を燃焼したときの灰など産業によって排泄されたものが含まれています。

特にディーゼルエンジンの排ガスはディーゼル排気微粒子として、健康被害が大きいと指摘されています。

pmという言葉は粒子の大きさを表しています。だからpm10とpm2.5では、2.5のほうが粒子が小さいとされます。

しかし粒子が小さいということは簡単に気管支に侵入できてしまうということです。赤ちゃんが排気ガスでのどを痛めたり、汚染された空気のしたで遊ばせることは避けたいものです。

pm2.5と黄砂の関係

pm2.5も黄砂も大きな廃棄物のようなものです。空気中に含まれるという点でも共通点はあります。

どちらも赤ちゃんの気管支にダメージを与えることと、自分たちでは発生させていないこと、いつ飛散されているのか予測がつかない厄介な相手です。

大気汚染は家庭ですぐにどうにかできる問題ではありませんが、空気が汚染されるということは赤ちゃんの未発達な肺機能にとって良いことではありません。

pm2.5の症状

具体的にpm2.5が乳幼児に与える症状を挙げます。症状としては花粉症にも似ているので、あまり気がつかないかもしれません。特に弱っている部分、アレルギー保持している箇所には症状が出やすいので気をつけてください。

まず目は痒みが目立つようです。鼻は微粒子が粘膜を刺激して、くしゃみが出ます。心配なのは呼吸器官です。のどに刺激が与えられると、痛み、止まらない咳、気管支炎に繋がります。

乳幼児の場合は小児ぜんそくの原因にもなるのではと懸念されています。かといって新生児からマスクをすることもできないし、天気の良い日に外で遊ぶことを控えるのも困ってしまいます。

赤ちゃんの外出どうする?

黄砂やpm2.5の予報が出ている日は、外出を必要最低限にしてください。

ベビーカーの場合、前向きに座らせると風を直接うけてしまうので対面式に切り替えます。対面式にできないベビーカーは、透明のレインカバーを移動時だけ活用したり、黄砂や必要以上の微粒子が赤ちゃんに届かないように心がけてください。

原因が黄砂とpm2.5だけとは限りませんが、子どもが目をこすって充血していたり、咳が頻繁なときは早めに医師に相談して悪化させないことが大切です。

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