ノロウイルスが流行の兆し

ノロウイルスが毎年流行してしまう原因や特徴と、育児家庭で気をつけたいことをわかりやすく説明します。ノロウイルスが都市部を中心に流行の兆しをみせています。ノロウイルスは予防ワクチンがなく、一度感染しても抗体はつくられないので再感染する病気です。

ノロウイルスのやっかいな特徴

育児家庭では、家庭内での対策も考えましょう。ノロウイルスに関しては、病院やワクチンに頼らない家族の協力が必要です。

ワクチンがない

ノロウイルスは流行を繰り返していますが、現時点で接種できるワクチンがありません。それも、多くの人に流行が広まってしまう原因の1つです。

でも国内でも海外でもノロウイルスワクチンの研究が進められているそうなので、いつか承認される日がくるかもしれません。

年齢に関係なく発症

ノロウイルスの凄いところは、感染力の強さが年齢に関係なくあることです。だから赤ちゃんが最初にノロウイルスに感染したら、家庭内で次々と感染してしまいます。看病する側も予防対策をとらないと感染してしまうのです。

消毒液にも負けないウイルス

ノロウイルスは消毒液や高温、水にも強い耐性を持っています。現時点では各自が手指や感染しやすい環境に注意することが予防対策として挙げられていますが、確実にウイルスを除去できない場合もあるということです。

厚生労働省のノロウイルスに関する報告では、あくまでも他のウイルスからの推測ですが「食品の中心温度85度以上、1分間の加熱」でウイルスを除去できる可能性があると考えられています。(参考1)

抗ウイルス薬がない

赤ちゃんの病気現在、ノロウイルスに効果のある特効薬はありません。ノロウイルスに感染してしまったら、症状を緩和してさらなる悪化や感染を防ぐ対処療法がとられます。

乳幼児で心配なのは嘔吐と下痢による脱水症状です。ノロウイルスに感染して脱水症状がおこったことが原因で、抵抗力がおちてしまいます。赤ちゃんの場合は体の80%が水分ですから脱水症状は命にもかかわる問題です。

何度でも感染

ノロウイルスに感染しても、体内に抗体ができません。だから何度でも感染します。1シーズンに2回感染する可能性もあるのです。

ノロウイルスの感染経路

冬に赤ちゃんがノロウイルスに感染しやすい場所を挙げます。当てはまる場所に頻繁に行くときは、その都度、手洗いやウエットティッシュで手指や口周りの消毒をしてください。

病院や児童館のおもちゃ・・・すでにノロウイルスに感染している赤ちゃんもいるかもしれません。特におもちゃを舐めるクセのある赤ちゃんは気をつけてください。病院や児童館のおもちゃは清潔にされていますが、ノロウイルスの場合は飛沫感染が多いので心配です。

誰かのコップ・・・赤ちゃんは自分のマグを判別できず、誰かのコップを使ってしまうことも考えられます。低月齢だと飲まずにコップを舐めていることもあります。

ストローマグや哺乳瓶の貸し借り・・・お友達同士だと、水分補給程度ならと思ってしまうかもしれませんが、飲み口についている唾液からウイルスが直接感染することも考えられます。使い途中の哺乳瓶のふたをしないで放置して、哺乳瓶の乳首にウイルスが付着することも心配です。

電車やバスのてすり・・・公共の乗り物は様々な人が手すりや吊皮を利用しています。知らないうちにウイルスが付着していることもあります。赤ちゃんと乗ったときはよだれで濡れた手指で触ったり、口をつけないように気をつけてください。

食品・・・ラップをしないで置いてある食品には、空気中の飛沫が付着することがあります。貝類はしっかり加熱してください。

家族・・・家庭内で感染することがとても多いのが赤ちゃんのいる家庭です。ウイルスが排泄物にも含まれるので、オムツ交換でも感染してしまうのです。

ママと赤ちゃんのノロウイルス対策

乳幼児とウイルスノロウイルスに感染しやすい状況を少しでも減らしましょう。赤ちゃんのお世話で気をつけたいことをやさしく説明します。

手指を濡れたままにしない

赤ちゃんの手指にウイルスがつくと、そのまま口に入れたときにウイルスがのど粘膜に侵入します。その手指で離乳食を掴んだら、食品にもウイルスがつくのでもっと確実に口内に侵入してしまいます。

ウイルスは湿度に弱いといいますが、空気中を浮遊するウイルスは濡れた手指にホコリのようにつきやすくなっています。きちんとふいて、乾燥させておくことが大切です。

マグやタオルは自分だけで

赤ちゃんは自分のものを判別できないので、マグやタオルがあれば使ってしまいます。特にお友達や、不特定多数の子どもが使っているものは気をつけましょう。

ノロウイルス流行時は、本人が気付かないうちに感染していることもあるので各自が自分のマグやタオルを使って、ウイルスが広がらないようにします。

食品はしっかり加熱

ママは離乳食など調理をするときは、食品をしっかり加熱してください。特に注意するのは牡蠣などの2枚貝です。生の2枚貝が原因でノロウイルスに感染する人がいます。

加熱調理しても、料理をすぐに食べない時は、ラップをするなど空気中のウイルスが触れにくいように工夫してください。キッチンやまな板、包丁など調理に使用するものも加熱殺菌や消毒をします。

オムツ交換後は手洗い

ママは赤ちゃんのオムツ交換が終わったら、手洗いをしてください。タオルで拭くだけではなく、石鹸やハンドソープで洗い流しましょう。最後は水けをしっかり拭きとってください。

けっして毎回、赤ちゃんの排せつ物が手指についているとは限りませんが、ウイルスは排せつ物と一緒に出るのでママの手指に付着して家庭内で再感染が広がることが心配なのです。

関連:育児用語辞典「赤ちゃんとノロウイルス」

参考1:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」