どうして虐待は減らないの?

児童虐待が過去最多に

警察庁の発表によると、児童虐待が原因で摘発した件数は、2012年上半期(1~6月)だけで248件にもなったそうです。

昨年は1年間で384件だったことに比べると、たった半年で248件にものぼる摘発は過去最多と発表されました。しかもこれは摘発された数です。まだ明るみなっていない件数を考えると、もっと虐待で悩んでいる人が多いのではないでしょうか。

児童虐待で特筆すべき事は、検挙された255人のうち、実父が94人・実母が50人含まれていることです。虐待が解消されない背景を考えました。

被害児童には0歳児も

2012年1~6月に摘発された248件のうち、被害を受けた子どもの年齢は様々ですが、その中には0歳児が5名も含まれていました。たった5名と思うか、5名もと思うか考えてほしい結果です。

0歳児への虐待は、言葉の話すことのできない赤ちゃんへの一方的な行いです。しかも虐待を通報するべき家族が関わっている場合、事態が悪化するまで周囲に隠そうとする傾向があるようです。

0歳の赤ちゃんは、泣く以外に、自分が虐待されていることを理解して周囲に助けを求めることができません。しかも体力も少ないので、大きな被害を受けやすく、治療にも時間がかかります。

それを知っているのに虐待してしまう大人には、赤ちゃんの立場にたって考えることが出来ていないとしか考えられません。

しつけと虐待のボーダーライン

虐待によって検挙された親の多くが「しつけだった」と振り返ります。特に「言うことを聞かないので、しつけとして叩いた」等はテレビでもよく耳にしますが、本来しつけはどうあるべきなのでしょうか?

子どもを育てている私たちにとって、しつけは子どもの為ですが、時々、気がつかないうちに自分の為にしつけをしてしまいます。

例えば、食事でテーブルや服を汚さずにマナー良く食べることができると、「上手に食べることができたね」と褒めます。食べものをこぼしたり、周囲を汚して食べる時は注意することもあります。

子どもに注意をするのは、食事のマナーを身につけてほしいという気持ちもありますが、同時に片付けや後始末を考えてしまうこともあります。

テーブルや服を汚して食べることよりも、汚れたテーブルや服の始末で注意してしまったら、しつけではなく親自身の都合で怒っているのかもしれません。

親自身の都合で注意したり怒ることは、本来しつけではありません。これがエスカレートすると、些細なことでも親が不都合なことに対する怒りは、全て子どもに向けられてしまいます。

誰のための育児?

赤ちゃん完璧な育児を目指すと疲れてしまいます。でも、完璧な育児を目指せば目指すほど、子どもに足りないものや欠点が目につくような気がします。

誰でも最初は何もできない赤ちゃんです。赤ちゃんを育てているパパもママも、最初は何もできない赤ちゃんだったはずです。でも、大人になると忘れてしまいます。色んな事ができて当たり前になってしまいます。

赤ちゃんに対しても「よだれで周囲を汚す」「大泣きする」「おむつから便や尿を漏らす」「全然寝てくれない」ことで苛立つときは、自分にもそんな時期があったことを思い出しましょう。

その時、親にどうしてほしかったか考えて、同じように赤ちゃんに接してあげたいものです。なんでもスマートにこなす育児にも憧れますが、赤ちゃんの気持ちを考えた育児は、大変でも意味のある育児です。

虐待と向き合う

このトピックを読んでくれている人にとって、虐待の増加は耳に入れたくないニュースですが、こうゆうニュースは隠してしまうと虐待が減らない気がします。

みんなで社会問題として考えて、虐待を隠す雰囲気を無くしていくことが必要です。隠す風潮があると、赤ちゃんへの虐待が表面化されません。