赤ちゃんは大人よりもあせもができる可能性が高いので、これからの暑い季節は注意が必要になります。
2020/12/24
じめじめした梅雨の季節は、あせもトラブルの増える季節の始まりでもあります。梅雨の季節から、涼しい秋まで赤ちゃんの肌は発汗が増えて、汗腺(かんせん)がつまりやすくなります。
汗腺が詰まると、汗は肌表面に出ることができなくなり、皮膚の中で溜まってしまいます。これが、あせもになります。
あせもの怖いところは、完治するまでに痒みや肌の赤みを気にして、触ったりかき壊してしまうと細菌が肌に広がることです。汗を沢山かく季節は、肌を清潔にして汗を出し、皮膚表面を快適にしてあげる必要があります。
新生児のあせもは、よく見かける子どもの赤いあせもとは違って、白っぽい透明色の発疹です。白っぽいあせもは痒みがありません。
赤ちゃんの顔に発疹ができた時は、乳児脂漏性湿疹と見分けがつきにくく治療法を間違えるとなかなか治りません。
顔のおでこや、頬に発疹ができた時は皮膚科や小児科で、どとらの症状なのか診断をお願いしましょう。
最初は透明のあせもですが、悪化すると赤みを帯びて湿疹が大きくなります。赤いあせもは乳幼児によく見られます。赤みが目立ちやすく、痒みもあるのでかき壊す心配があります。
白っぽいあせもにも、赤いあせもにも共通していることは、あせもができている時の肌は快適な常態ではないということです。どちらも家庭でのこまめなケアが1番大切です。
あせもは涼しくなるまで繰り返すことがあるので、毎日続けることのできる予防法を考えます。簡単なことでも肌の清潔が保たれていれば、あせもは減少していきます。
あせもの予防で最も効果的なことは、汗を肌に残さないことです。当たり前のようなことですが、赤ちゃんは小さな体で大人同様の汗をかくので、短時間で肌が発汗でベタベタになってしまいます。
赤ちゃんの肌をこまめにシャワーで洗い流すことが理想的ですが、毎日何回もシャワーを浴びるとこができないときは、スプレーボトルに水をいれて吹きかけてあげましょう。
肌を清潔な水で濡らしたら、優しくタオルやガーゼで水滴を拭きとってあげます。この時、肌を濡らした状態で冷風に当てることは避けます。赤ちゃんは体温調節ができないので、冷風で肌表面が冷えすぎることがあります。
家庭では濡れタオルで体を拭いたり、シャワーを浴びてさっぱりさせると効果的ですが、外出中はなかなか同じようにはできません。
あせものできやすい肘や、膝の裏だけでも少量の水を使って清潔にします。携帯用の小さなスプレーボトルに水を入れて、シュッと吹きかけてあげれば、外出中の皮脂や汗を拭き取りやすくなります。
あせもができる時、肌の表面の温度は高くなっています。肌をクールダウンさせるためには、直射日光を避けます。
お散歩や外遊びでは、日陰に移動して汗を止めることも有効です。特にベビーカーの赤ちゃんは同じ姿勢で太陽にあたるので、同じ場所にあせもを繰り返す傾向があります。
ベビーカーから地面までも距離が無いので、地面からの熱気で背中も蒸れやすいので注意します。なるべく日陰を移動して、背中や太ももなど、ベビーカーに乗ると動かさない部分の汗もこまめに拭きとってあげましょう。
赤ちゃんが汗をかいたら、肌表面を清潔にするだけでなく、汗を吸収した衣類も交換します。
汗で湿ったり半乾き状態の衣類は、赤ちゃんの体温調節を妨げます。さらに湿度が停滞して、あせもが発生しやすくなります。
赤ちゃんに着せる服は、汗を吸収しやすい綿やガーゼがお勧めです。デザインは首回りや袖を締め付けないタイプを選びます。
袖周りがシャーリングでゴムになっている時は、きつくないか確認してあげます。ゴム部分がきついと肌を圧迫して、あせもができやすい場所になってしまします。
あせもができると、その部分を清潔にしていないからだと思いがちです。けっして、不衛生な赤ちゃんだけに、あせもができるわけではありません。
毎日肌を清潔に保っていても、寝苦しい夜が続いたり、日中おもいきり遊んだ後で、あせもが現れることもあるからです。
赤ちゃんの発汗量は大人と同じなのに、皮膚面積は大人よりもはるかに狭いことからも、大量の汗が肌に集中してしまうのは仕方のないことです。つまり赤ちゃんは、大人よりもあせもができる可能性が高いのです。
あせもは、予防も大切ですが、できてしまってからのケアはもっと大切です。あせも部分が悪化しないように、気を配ってあげましょう。
あせもについて詳しく説明しています。→育児単語:あせも