春は冬よりもインフルエンザや風邪に対する対策を怠りがちなので、実は感染対策に手を抜きやすい時期でもあります。
2020/12/24
春は、暖かな陽気が過ごしやすい季節です。同時に、赤ちゃんもママも体調を崩しやすい季節でもあります。
冬の乾燥する季節に流行するインフルエンザは、春も流行が過ぎただけで感染します。春は冬よりもインフルエンザや風邪にたいする対策を怠りがちなので、実は感染対策に手を抜きやすい時期でもあります。
ママは、家族が新生活や仕事を初めて、慣れないことが続くと疲れが溜まってしまいがちです。就寝時間や家族の食事時間が合わないだけでも、毎日の積み重ねで疲労が溜まります。
赤ちゃんは、冬を室内で過ごすことが多かったのに、春になって散歩や公園に行く機会が増えます。ところが公園は砂ほこりや花粉の多い時期なので、冬に加湿器などで守られていたのどを痛めがちです。
暖かい時間に出発しても、夕方の帰宅時間には気温が下がって風邪も冷たくなることが多いので、春は上着1枚でも体温変化に大きな差が出る季節です。
風邪をひかないように気を付けていた冬と比べると、暖かくなる春は意識の低下が目立ちます。その反面、外遊びは増えるので砂場や公園で汚れた手には雑菌やウイルスが残ります。
手足口病は、発熱から始まり、口内の痛みを訴える病気です。口内に痛みがある時は、頬の内側や舌、歯茎に水泡の発疹が現れます。
水泡は食事をした時に、壊れて痛みが増します。そのため、赤ちゃんは不機嫌になって食欲不振になります。
手足口病の改善には、残念ながら確実な特効薬がありません。治療は症状の緩和を続けて悪化を予防します。症状が悪化すると、まれに髄膜炎を 併発することもあるので、早期診察が大切です。
手足口病の感染源は唾液やつばによる経口感染と、患者の排泄物からの感染が考えられます。保育園や幼稚園、児童館、公園など赤ちゃんが感染する場所は沢山あります。
プール熱はアデノウィルスの感染が原因です。プール熱の症状は喉の痛みや39度前後の高熱、目の充血や目やにです。感染力が強いことが特徴です。
プール熱は飛沫感染もありますが、水を介して伝染することが多いのでプールに入らない赤ちゃんは感染しないと考えがちですが、お姉ちゃんやお兄ちゃんが感染すると家庭内でうつる可能性があります。
赤ちゃんとママは、ベビースイミングで感染することもあります。発熱したら早めに診察を受けましょう。目やにや充血がある時は、体温にも注意してください。
みずぼうそうは、赤ちゃんから子どもに多い病気です。水ぼうそうみなると発熱のあとで全身の、特に皮膚の柔らかいところに赤みを帯びた発疹が出現します。
水ぼうそうの発疹は赤みを帯びて、中にウイルスが含まれた液体が入っています。発疹をかき壊して液体が出ると、またウイルスが付着して感染してしまうので、お友達や家族間で流行しやすい病気です。
春は遊びに出掛けやすい季節です。保育園や児童館、公園では子どもが密集しやすいので集団感染も考えられます。
水ぼうそうは任意で予防接種がありますが、予防接種をしても感染します。ただ感染しにくく症状が軽度で終わる確率が高くなります。
水ぼうそうに1度かかると免疫ができるので、再度感染することはありません。1度も感染せずに済む人もいますが、大人でも免疫がないと感染することがあり、大人になってからのほうが発疹や高熱で悩む患者が多いそうです。
ママやパパで水ぼうそうにかかったことがない場合は、赤ちゃんから感染することも考えられます。未感染の家族は、潜伏期間の約2週間は体調に気を付けましょう。
結膜炎は目の充血や目やにが特徴です。症状が悪化すると耳の手前のリンパ腺がはれて発熱したり、白眼がブヨブヨして浮腫が現れます。まぶたの腫れや痒みに耐えきれず、目をこすってしまいます。
結膜炎の原因は黄色ブドウ球菌など、身近なウイルスなので通年と通して感染しやすい病気です。なかでも春は、花粉や風邪の強さから目に異常が出やすい季節です。
赤ちゃんは唾液がついた手指で目をこすって悪化させることがあります。目の症状が出ている時は、手指の状態もチェックしてあげます。埃や花粉でも症状が出やすい時はアレルギーも疑われます。
赤ちゃんが目に手をやったり、目やにに色が付き始めたら早めに眼科で診断を受けましょう。
春に、ママと赤ちゃんで気を付けることは手洗いうがい、汚れた手で目をこすったり口に入れないことです。
公園や児童館に行く機会が増える時は、帰宅時だけでなく、外出中も気になったら手指をきれいにします。赤ちゃんの場合は手洗いが困難な時はウエットティッシュで拭きとります。指と指の間も忘れずに、爪は短く切りましょう。
春にベビーカーで外出する際、風の強い時は対面にしたり防雨用の透明カバーを利用します。砂場で遊ぶ時は、強風で砂が舞わないように少し水をまいたり、シートを敷いてあげましょう。