赤ちゃんと水道水の放射性ヨウ素について

水道水から放射性ヨウ素

東北関東でおきた東日本大震災の影響で、11年3月23日には東京都の1ヶ所の浄水場の水道水から国の基準値を超える放射性ヨウ素が検出されました。この事態に、当初は東京都が都内23区などの乳児に水道水を与えないように呼びかけました。

安全のレベルで言うと、代わりがないのなら飲んでしまっても早急に問題が出るものではないそうです。しかし、この発表の直後には赤ちゃんの飲用水を心配して、都内では水を買い求める動きも見られました。

翌24日、同じ浄水場の水道水を検査した結果、厚生労働省の定めた乳児向けの基準値を下回っていたことから、一時的に呼び掛けていた水道水摂取を控える自粛要請を取り下げました。

確実な理由は解明されていませんが、おそらく降雨によって浄水場の放射性ヨウ素の濃度が高まったのではないかと考えられています。

浄水場では今後もしばらくは降雨による濃度変化があるかもしれませんが、その都度、水道水を検査をして、乳児基準値の100ベクレルを越えるようなら公表するように通知されています。

赤ちゃんを育てるママが知っておきたいことは、放射性ヨウ素の含まれた水道水は浄水場や家庭で使用されている一般的な浄水器では完全な除去ができないということです。そのため、今回の出来事は、赤ちゃんに与える水や食品には一層の注意が必要だと再確認することになりました。

乳児向けの水道水の基準値は100ベクレル

赤ちゃんに安全だとされる水道水の基準値は、厚生労働省が定めます。厚生労働省が定める乳児向けの水道水の飲用基準は、1キログラムあたり100ベクレルです。

ベクレルという単位を初めて聞くママも多かったのではないのでしょうか。ベクレルとは、放射性物質のはなつ放射能の量を表します。今回の水道水のニュースでもわかる通り、放射性物質を含む飲料や食品を摂取した時に、放射線の影響を防ぐための基準値として使用されています。

水道水に定められた安全基準値は、乳児では1キログラムあたり100ベクレル。しかし、全体の基準値そのものは200ベクレルです。大人に関しては300ベクレルまで安全の範囲内だとされています。

今回、東京都の浄水場で一時的に乳児の基準値を上回った時は、放射性ヨウ素131が210ベクレルでした。つまり、長期にわたる乳児の飲用には適していないけれど、大人に関しては指摘する濃度ではないと考えられています。

放射性ヨウ素の赤ちゃんへの影響

基準値を上回る放射性ヨウ素を含んだ水道水を飲むと、放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれてガンの原因を作りやすくなると言われています。

赤ちゃんの器官は未発達で、外部からの影響に負けてしまうので特に厳しい基準値が設けられています。放射性ヨウ素は甲状腺の発達時に取り込まれると考えられているので、器官の発達がめまぐるしい子どもは、大人よりも放射性ヨウ素を取り込みやすいというわけです。

ペットボトルの買い占め

乳児への飲用自粛を公表した東京都では、翌日には検査をした同じ浄水場で基準値100ベクレルを下回る79ベクレルになりました。そのため、自粛要請は取り下げられましたが連日の報道で不安が募りやすくなっているので、ペットボトルの買い占め等がおこる地域もあったようです。

買い占め自体は、乳児を抱える親の不安感が募ることも原因だと考えられます。そして、その前に本当に自宅の水道水に問題があるのか、どのように使用するといけないのかを各家庭で理解することが必要だという課題が浮き彫りになりました。

ペットボトルに関しても知識を持って購入する必要があります。大人の飲む海外のミネラルウォーターの多くは硬水です。硬水は赤ちゃんには適しません。粉ミルクの調乳にもお勧めできません。これらを理解しておかないと、せっかく購入した水も赤ちゃんに与えて良いのか分からなくなります。

摂取制限解除後も2日間は注意

東京都は摂取制限をしていた地域への自粛要請は解除したものの、まだ排水管には当時の水道水が残っている可能性もあるとして、今後2日間も乳児への飲用は注意するように呼びかけました。

放射性ヨウ素131は8日で半減すると言われています。8日経って問題が無ければ、基準値を上回った浄水場の水道水も安全が確実に確認されます。ただ、1度このような事態がおこるとママは不安になるものです。

放射性ヨウ素や水道に関しては、今後も赤ちゃんに関わる報告はママ自身が気を付けて情報収集していくことが、不安を取りのぞく1歩だと考えられます。

お風呂や手洗いに問題なし

放射性ヨウ素のニュースによって、乳児への飲用だけではなく入浴や手洗いに不安を感じたママも多くいると思われます。

東京都が乳児に摂取制限をしたのは食品衛生法にもとずく考えからで、入浴や手洗いへの制限はありません。厚生労働省では、入浴や手洗いには通常通りの使用で問題ないと判断しています。