赤ちゃんにやさしい加湿方法と、それぞれのメリットとデメリットを考えながらわかりやすく説明しています。
2020/12/23
赤ちゃんにやさしい加湿方法と、それぞれのメリットとデメリットを考えながらわかりやすく説明しています。加湿器を使うことで部屋全体の湿度をコントロールできますが、濡れタオルは費用をかけずに加湿するメリットがあります。
赤ちゃんに最適な湿度は50~60%程度です。もしも、咳をし始めたり声がかすれていたりと、のどに不調がある場合、60%はあるほうがダメージを受けにくくできます。
逆に湿度が40%以下になると、インフルエンザウイルスが活発になると考えられるので、湿度40%以下は避けたいところです。のどがカサカサしていたら湿度が低い可能性があります。
湿度は1日を通して変化するものです。就寝中は乾燥している空気の影響を受けやすく、明け方や深夜の急に気温が下がるときに湿度も変化しがちです。最適湿度を保つためには、なんらかの工夫をしたり湿度計でチェックすることも考えてください。
湿度の役割を、簡単に紹介します。
わたしたちの体にとって湿度は水分です。のどや鼻粘膜にとってはカサカサする状態を防いでくれるのが湿度です。同じように髪や地肌、肌表面の乾燥を防ぐのも空気中の水分である湿度です。
そしてウイルスに対しても湿度があることは効果的です。湿度が空気中に水分を浮遊させて、同じく浮遊しているホコリやウイルスと結び付きます。水分と結び付いたホコリやウイルスはそのぶん重くなるから、空気中をさまよいながら降下していくのです。
赤ちゃんにもやさしく、肌やのどに影響のない加湿方法を説明します。
暖房のきいた室内では、部屋が暖まるだけ空気が乾燥しがちです。赤ちゃんのいる室内を暖房器具で温めているなら、同時に加湿もしましょう。
加湿器なら確実に室内を快適な湿度に近づけることができます。加湿器は、機内にセットされている水を空気中に放出することで、空気中の水分量を調節します。
加湿機にはいくつかの種類があります。大きく4種類を説明します。先ずは水をスプレーのように細かく放出する超音波タイプ。水のまま使用するので間違えて触っても機体が熱くないので安心です。
2つ目は、水を加熱して湯気にしてから空気中に放出するスチームタイプです。機体や吹き出し口が熱くなりやすので、置き場所には注意が必要ですが、加湿するスピードや効果が高いので乾燥する季節には便利です。
3つ目は、水のまま風を送って水分を空気中に放出させる気化(きか)タイプです。でも、すぐに湿度が上がるような効果は少ないようです。
最後にハイブリッド式の加湿器は、水を加熱しますがそのまま放出せずに、スポンジのようなフィルターにしみ込ませて、そこに風を送って水分を空気中に放出します。スチームと聞かの良いところを利用していると考えてください。一定の状態まで変化するとお湯が作られなくなって、フィルターからの水分放出だけになります。
家庭によって、どれだけ湿度をコントロールする必要があるかチェックしてみましょう。加湿が必要だと強く感じるようなら、即効性の高いものがおすすめです。
加湿器のメリットは、部屋全体の湿度をコントロールできることです。乾燥を常に防ぎたい部屋や、ウイルス感染の流行する季節は便利です。
デメリットは、ウイルスが流行する季節が春~夏の場合、加湿器のパワーが強すぎて湿度が上がりすぎてしまうケースがあるので季節によっては不向きなことです。もともと気温のの高い季節は、室内で加湿を利用すると部屋がジメジメしてカビの繁殖をすすめてしまうこともあります。また、商品によっては高額で費用がかかることもあります。
室内干しの洗濯物は、加湿器の働きと同じ原理で、空気中に水分を放出します。
わかりやすいのは濡れタオルです。濡れタオルを干すだけで、その周辺の空気には水分が放出されるので湿度が高くなります。
例えば暖房をつかっている部屋に濡れタオルを干してみると、早く乾きますね。これは暖房の温風や熱がタオル内に含まれている水分を放出させているからです。だからタオルが乾いてしまっても、空気中には水分が放出されたということです。
加湿器を全ての部屋に置くことができない、加湿器を持っていない、加湿器の運転音が就寝時は気になるといった場合は濡れタオルなど洗濯ものを利用してください。
ただし、赤ちゃんの顔や体に落ちてしまうような場所には干さないでください。電化製品じゃないからと就寝時にほして、タオルが赤ちゃんの上に落ちてしまったことに気が付けずにいると窒息の危険があって心配です。
もしも赤ちゃんのそばに濡れタオルを設置したい時は、ほさずにトレーやお皿の上にたたんで置くと安心です。干さなくても水分を放出する働きは同じです。
洗濯ものや濡れタオルのメリットは、手間がないことと費用がかからないことです。わざわざ用意するものがなく、ただ洗濯ものを干す場所を考えるだけです。家庭だけでなく、加湿器の用意できない車や旅行時でも活用できます。
デメリットは室内の見た目を邪魔してしまうことです。やはり室内の目立つ所に洗濯ものを干していると、誰かが来た時に恥ずかしいと感じる人もいます。家族だけで過ごすときなど利用時間が限定されがちです。
水の入ったマグカップを枕元に置くだけでも、のどの調子が変わります。水から水分を放出する気化式の加湿器と同じ原理です。ただ、部屋全体を加湿するにはちょっとパワーが足りないと感じます。
部屋全体を加湿するというよりは、枕元に置いてのどや鼻粘膜を集中的に潤すサポートをすると考えてください。
水の入ったマグカップのメリットは簡単で、子どもでも用意できてヤケドなどの心配がないことです。デメリットは先に述べたように部分使いになってしまうことです。
暖房をつかっている部屋でちょっと乾燥してきたなと思ったら、加湿器や濡れタオルで湿度を調節できますが、とりあえずの応急処置でミストをシュッと空気中に吹きかけることも効果的です。
ミストのメリットは、加湿効果があらわれるまで待たずに空気中に水分を追加できることです。デメリットは応急措置であって、そのばしのぎの方法なことです。
もしもミストを使う時は、市販の容器み水を入れるだけですが、水は常に新しいものを入れ替えてください。水を入れっぱなしにすると目には見えない雑菌が繁殖して、それを空気中に放出することになるので気をつけましょう。