インフルエンザの予防ワクチンはママの体内に入っても、母乳を介して赤ちゃんにインフルエンザの影響を及ぼすことはないと言われています。
2020/12/23
授乳中のママがインフルエンザの予防接種を受けるとき、気になることは母乳を介してワクチンが赤ちゃんに影響しないかということです。インフルエンザの予防ワクチンはママの体内に入っても、母乳を介して赤ちゃんにインフルエンザの影響を及ぼすことはないと考えられ、授乳中でも安心して接種出来ます。
授乳中のママに予防接種を勧める理由は3つです。ママの体調や赤ちゃんの状態などで、インフルエンザの予防接種を受けるかどうかは人それぞれです。医師の判断で予防接種を見送ることもあるかもしれませんが、ママがインフルエンザの予防接種をすることは赤ちゃんにとっても利益のあることだと考えられます。
授乳中でもインフルエンザの予防接種を受ける理由は、もしもママがインフルエンザにかかってしまったら、授乳や抱っこの時に飛沫感染してしまう可能性が高いからです。かといって、インフルエンザにかかったからといって母乳から粉ミルクへの移行や卒乳が簡単にできるとは限りません。
授乳や抱っこなど、ママと赤ちゃんは密接な状態が多く、それだけに授乳が必要な時期はママから赤ちゃんへ感染してしまう可能性が高いのです。移してしまうかもしれない危険と隣り合わせで授乳や抱っこをするのは、少しリスクのあることです。
ママがインフルエンザに感染した場合、母乳から赤ちゃんへ感染することはないと考えられています。もしもママがインフルエンザに感染しても、母乳は赤ちゃんにとって安全です。
生後1年未満の赤ちゃんの場合は、インフルエンザの予防接種を勧められない場合があります。これは医師によって判断が様々ですが、1歳未満の赤ちゃんには接種できるワクチンの量も少量なので、おとなのように効果が期待できるかわからないと考えられているからです。
ワクチンによる効果がはっきりしていないので、1歳未満の赤ちゃんのインフルエンザを予防する場合は、1番そばにいるママや家族が予防接種を受けて、インフルエンザウイルスを家庭に持ち込まない努力が必要なのです。
こうした理由からも、ママが事前に予防接種を済ませておくことが赤ちゃんのインフルエンザ感染予防になると考えられます。医師の診断で、ママが予防接種を受けることが可能だと判断された場合は、自分だけではなく赤ちゃんの感染予防にもなると考えてみてください。
インフルエンザに感染した時に効果的だと言われているタミフルですが、授乳中は投与できません。授乳中のママにタミフルを投与する場合は、授乳を完全に中断することが必須条件です。
授乳中のママに投与できる薬が限られてしまうと、その分、早期回復の見込みも低くなります。そしてタミフルを投与する場合は、授乳できないために赤ちゃんが困ってしまうのです。
授乳中のママがインフルエンザの予防接種を受けることができる理由の1つに、ワクチンの種類があります。ワクチンは大きく分けて、生ワクチンと不活性化ワクチンがあります。
生ワクチンは、細菌やウイルスの力を弱めた状態で体内に接種することで、予防したい病気にかかったときと同じ抵抗力をつけます。つまりマナワクチンは、毒性の問題はないものの細菌やウイルスはワクチンに使用しています。
インフルエンザ予防ワクチンは不活性化ワクチンといって、すでに細菌やウイルスなど病原性のある成分を殺してから、必要な成分だけでワクチンを作っています。そのため、生ワクチンと違って体内には細菌やウイルスが入らないのです。
それでも数回接種することで、体内には抵抗力がつきますから不活性化ワクチンが生ワクチンよりも効果がないというわけではありません。
授乳中でもインフルエンザの予防接種をママが受けておけば、赤ちゃんへの感染は大きく防ぐことができます。気をつけておきたいのはママが接種を受けても、赤ちゃん自身の抵抗力は変わりません。たとえママがインフルエンザの予防接種を済ませていたとしても、引き続き、赤ちゃんのインフルエンザ予防対策を怠らないようにしましょう。