生後1歳までの赤ちゃんがインフルエンザに感染しやすい場所やものを、大きく3つの感染経路に分けて、わかりやすく紹介します。
2020/12/23
インフルエンザは感染力が強いうえに特効薬がないので、体力の少ない赤ちゃんの大敵です。生後1歳までの赤ちゃんがインフルエンザに感染しやすい場所やものを、大きく3つの感染経路に分けて、わかりやすく紹介します。
インフルエンザのウイルスが感染する経路は、大きく3つに分別できます。
飛沫感染・・・咳やくしゃみにもウイルスが混入しています。
接触感染・・・よだれのついた手指で握手したらウイルスも移ります。
空気感染・・・ウイルスの増殖しやすい環境では、空気中にウイルスが沢山います。
インフルエンザは飛沫感染しやすいことでも有名です。だれかのくしゃみや、つばが飛沫(ひまつ)となり空気中を移動して、他の誰かの鼻や口からウイルスが侵入します。
よく、ウイルスが飛沫感染する様子をイラストで表現する時に、くしゃみをした人のくちからウイルスが飛び出すイラストを見ます。実際にウイルスは、そんなに飛ばないだろうと思いがちですが、本当はスプレーでシュッと吹きかけたように何百万のウイルスが広く飛んでいます。
飛沫感染を防ぐためには、インフルエンザに感染している人が咳きやくしゃみの飛沫を飛ばさない配慮が必要です。もしも、家族の誰かがインフルエンザに感染してしまったら、室内でもマスクをして飛沫感染を防いでもらいましょう。
赤ちゃんがインフルエンザウイルスに感染する経路で多いのが、接触感染です。赤ちゃんは同じ月齢の子ども達が集まるところで遊ばせる機会が多いので、ウイルスの付着したおもちゃが1つあれば、一気にウイルス感染が広まります。
寒い季節は、室内で遊べる幼児広場や児童館が人気です。でも、みんなで共有するおもちゃや遊具にはウイルスが付着しやすいので気を付けてください。
他のお友達が口に入れたり、よだれの付いた手指で触ったおもちゃにウイルスが付着していたら、次にそのおもちゃを持った赤ちゃんにウイルスがうつってしまいます。
だからといって、わが子が遊ぼうとするもの全てを消毒しながら遊ばせるわけにもいきません。ウエットティッシュで入室時と退室時にさりげなく手指を拭きましょう。
混雑している小児科の待合室は、多くの赤ちゃんや子どもが本やおもちゃで診察を待っています。「病院=感染しない」と、おいてあるおもちゃや本を舐めたら、付着していたウイルスに感染することも考えられます。
歯が生え始める赤ちゃんはなんでも口に入れたり噛みたくなるので、自分のタオルや歯固めを持参してあげましょう。病院のおもちゃや本は常に綺麗な状態を保つように配慮されていますが、絶対にウイルスが付着しない「無菌状態」ではありません。
インフルエンザウイルスは空気感染も、ゼロではありません。インフルエンザの感染した人のくしゃみから発生したウイルスは、とっても小さいので空気中を漂うことがあるのです。
この場合はマスクが効果的です。でも、赤ちゃんにマスクってあまりできないものです。
空気を吸い込むだけでウイルスに感染してしまうことが心配な場所は、インフルエンザが流行している人ごみや、電車やバスなどの人が密着する空間です。
ニュースや保健所・病院の情報をチェックして、暮らしている地域でインフルエンザが流行している時は、外出を控えることも考えます。買い物も、必要なものを先に考えて短時間で済ませるように努めてください。
インフルエンザウイルスが増殖しやすい環境には、以下の特徴があります。
つまり、乾燥を好むインフルエンザウイルスは、適度な湿度で撃退しましょう。気温が下がる朝や夜は空気も乾燥しがちです。加湿器や、濡らしたタオルを干して室内の乾燥を防いでください。
そして、寒いけれど空気の入れ替えも忘れないでください。暖房をつけた時は、1時間に1回は部屋の窓や扉を開けて、空気の入れ替えをしてください。