冬に気をつけたいウイルス

冬の育児で気をつけたい感染ウイルスについて、それぞれの特徴と予防方法、育児ママができる対策をやさしく説明しています。ノロウイルスは予防ワクチンがなく、インフルエンザはワクチンだけでは完全に防御できません。RSウイルスはほとんどの赤ちゃんが2歳までに感染します。

ノロウイルス

ウイルスと赤ちゃんノロウイルスは急に嘔吐が始まり、その後は腹痛と下痢が強力におこるやっかいなウイルス感染の病気です。2大症状から「嘔吐下痢症(おうとげりしょう)」とも呼ばれます。赤ちゃんも感染するし、感染した赤ちゃんから家族に広まることも多いのが特徴です。

赤ちゃんにとっては嘔吐も下痢も、とても体力を消耗するうえに体の水分がどんどん排出されていくので脱水症状が心配です。赤ちゃんの体の8割は水分ですから、脱水症状に陥ると言うことはとても危険なことなのです。

ノロウイルスを予防するワクチンは、現在国内ではありません。さらに感染した場合、特効薬はないので症状を緩和させたり悪化させないための対処療法が中心になります。だから日頃の予防対策で感染を防ぎましょう。

赤ちゃんの場合は、なんでも口に入れてしまうクセに注目してください。ノロウイルスは鼻やのどの粘膜に侵入して感染するので、赤ちゃんが舐めるものや食べるもの等、とにかく口にするものをチェックしてください。

例えば、よく遊びながら口に入れるおもちゃや歯固めは毎日乾燥させて清潔を保ちましょう。濡れたら放置しないでください。同じ理由で、赤ちゃん同士のマグやスプーンの使い回しは危険ですよ。

ママの場合は、オムツ交換時の排せつ物が手指についてしまって感染するケースが心配です。目には見えなくても、排せつ物がほんの少し付着していることでウイルスがママの体にもついてしまいます。

もしウイルスのていた手指で調理をしたり、手でつかむクッキーなどを食べたら、のど粘膜に感染する可能性がじゅうぶんあります。オムツ交換後は石鹸やハンドソープで、しっかり手洗いしてください。

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インフルエンザウイルス

インフルエンザの原因ウイルスが、インフルエンザウイルスです。インフルエンザウイルスは予防ワクチンがあるものの、完全にウイルス感染を予防できないのが現実です。その理由の1つがウイルスの進化です。

インフルエンザのワクチンは前年のウイルスからタイプを予測して作られるので、流行してからそのウイルスに対するワクチンを作るとどうしても接種までに時間がかかってしまいます。

だからインフルエンザワクチンを接種したからといって、完全に防御できるとは思わないでください。ワクチンの効果が発揮されている状態でも、感染してしまうことはあり得るのです。その場合は症状が軽くすむ確率が高く、悪化しにくいメリットがあるようです。

赤ちゃんの場合は大人よりも処方される薬に限りがあります。感染しないにこしたことはありません。ワクチンは単なる予防対策の1つと考えて、手洗いやうがい、消毒など他の対策も続けてください。

ママは赤ちゃんと出かける場所にも注意します。インフルエンザが流行している時に、むやみ人ごみに出たり、混雑している電車やバスに乗り合わせることはできる限り避けましょう。

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RSウイルス

RSウイルスの感染によってあらわれる症状は、RSウイルス感染症と呼ばれます。RSウイルスの感染によって呼吸器系に異常があらわれ、何度も感染します。生後1歳までに50%の赤ちゃんが感染、2歳までにはほぼ100%感染しているのが特徴です。

ただし感染しても気がつかずに「風邪っぽい」と思うだけだったりします。ところが、そんな発熱や咳症状を放置していると細気管支炎(さいきかんしえん)や肺炎といったいわゆる「呼吸が苦しそう」な状態になります。

もともと赤ちゃんの気管支は、大人よりも細いので呼吸が苦しくなるのはつらいものです。咳が強くなったり、ゼロゼロ音のある呼吸、息苦しそうに呼吸しているときはホームケアだけでなく病院に連れて行ってください。

RSウイルス対策は、ちょっとの風邪症状でも放置しないことです。赤ちゃんは症状悪化が早いうえに体力がもちません。少しでも風邪っぽい症状が見られたら医師に相談してください。ウイルスは飛沫感染が多いので、保育園や児童館の帰りは手洗いをしっかりしましょう。

丸関連ページ:RSウイルス早期流行に注意