あせものできやすい夏から初秋にかけて、涼しくなるのを待っていてもあせもが完治することは期待できません。
2020/12/23
真夏は赤ちゃんの肌に、最もあせもができる時期です。あせもができると赤ちゃんは不快感から不機嫌になり、ぐっすり眠れなくなるケースも見られます。
あせも自体は1年を通してすべての季節にできる症状です。しかし、真夏は特にあせもができやすい条件がそろっています。
あせもを発見したら、症状の軽い場合でも早急に治療します。気温の高い真夏や、まだ涼しくならない夏から秋にかけては常に涼しい場所で子育てできるわけではありません。
赤ちゃんが半袖の衣類を着ていたり、汗をかく気温の日が続くなら8月を過ぎてもまだ、あせものできやすい季節が続いていると考えましょう。
あせものできやすい夏から初秋にかけて、涼しくなるのを待っていてもあせもが完治することは期待できません。早急に治療して、あせも症状拡大を防ぐことが必要です。
あせもが悪化すると、更に不快症状も増えます。あせもは体内から肌表面に汗を放出するための通路である汗管(かんかん)が、塞がれておこる症状です。
肌表面のあせもの赤みや痒みが軽減されても、一時的な不快症状が軽減されただけです。汗管が皮脂や汚れで塞がれたままでは、あせもは完治はできません。
あせもが悪化すると以下の症状が見られます。これらの症状がどんどん酷くなってしまうなら、あせもが悪化している状態です。肌の表面が傷つくことで、細菌の侵入を許すことになってしまいます。
あせもによる痒みは、赤ちゃんが不快に感じるほど強い痒みです。気にして触ってしまうので、なかなか改善されません。このことからも、あせもは悪化すると不快症状も増し、完治までが更に大変になります。
あせもが悪化した場合、「あせものより」という症状になることがあります。あせものよりは、痒みから肌をかき壊してしまった時に、黄色ブドウ球菌に感染することが原因です。
あせものよりは、乳児多発性汗腺膿瘍(にゅうじたはつせいかんせんのうしょう)が正式名称です。しかし、多くの育児雑誌などでも「あせものより」という言葉のほうが使われているようです。
正式名称からもわかるように、汗腺が異常な状態で肌表面に膿ができてしまいます。膿は黄色で、中には黄色ブドウ球菌が含まれています。
あせものよりによる膿をかき壊してしまうと、中の液体が肌の他の部分につきます。そこからまた、黄色ブドウ球菌に感染してしまい、あせも症状とは別に黄色ブドウ球菌による被害が現れてしまいます。
あせものよりは、放置していると発熱や腫れることがあります。さらに長期間のあせものよりの放置によって肌の表面に損傷がおこって、あせものよりのかき壊した跡が残ってしまったり、頭皮の場合は抜け毛の原因になります。
あせもを完治しないことで、あせものよりになってしまう場合、赤ちゃんの肌にとって良いことは1つもありません。完治まで遠回りをすることになってしまいます。
赤ちゃんも家族も、爪を短くきって清潔を保ちます。爪を伸ばしていると肌を傷付けるだけではなく、爪の内側に発生する雑菌があせもを悪化させることも心配なのです。
あせもを悪化させない大前提は、肌に汗を残さないことです。赤ちゃんは汗っかきなので、いつも汗をかきやすい特徴がありますが、放置することは厳禁です。こまめに汗を解消するのも肌ケアの基本です。
外出時も携帯スプレーボトルに水を入れて、簡単に肌表面の汗を洗い流してください。何もしないと毛穴が汗や皮脂汚れで塞がってあせもの初期症状が出やすくなります。
汗をふくときは、患部を傷めないように軽く叩いて吸水させます。慌てていると、ついつい力がはいって肌をこすってしまいます。しっかり汗をとっているようで肌を痛めているので気をつけましょう。
あせも症状が目立ち始めたら、できるだけ涼しい場所で過ごしましょう。冷房にあてすぎず室温調節してください。
直射日光は避けてあげましょう。寝具やママの衣服など、赤ちゃんの肌が頻繁に触れるものは素材を再確認してください。
あせもを悪化させない為には、症状を緩和しながら治療することです。例えば、あせもによる肌表面の痒みがおさまらなければ治療中も、肌をかき壊して肌表面は傷ついたままです。
あせもの痒みには、肌表面を清潔に保って汗や皮脂を停滞させないことです。痒みには冷たいタオルも効果的です。痒みや痛みの症状を緩和させながら、的確な治療をしてあげます。
あせもには民間療法も多く知られていますが、皮膚科の医師に相談することも必要です。間違った薬を使うことで症状が更に悪化すると、赤ちゃんの負担が増えるからです。
あせもに悩む赤ちゃんやママは、意外と多いものです。あせもを発見したら、最初の処置が重要です。放置せずに早く対応すれば、あせもが悪化する可能性も低くなります。