大人よりも赤ちゃんの頭皮にあせもができやすい原因は、毛穴の数と発汗量にあります。
2020/12/23
あせもは、頭皮にもできます。特に赤ちゃんは授乳やお昼寝だけで頭皮が髪までびっしょりになるほど、汗をかくことがあります。
汗をかいても腕や顔のように、すぐに濡れタオルや流水で拭き取りにくいのが頭皮の汗の厄介なところです。
頭皮にあせもができると、頭皮がかゆくなり、赤ちゃんはイライラしてしまいます。かき壊して頭皮全体に影響が出ると、髪の成長にも影響します。
頭皮にあせもができると以下の症状が目立ちます。
頭にあせもができると、気温や体温が上がるたびに痒くなります。赤ちゃんは眠くなると、眠さと痒さでイライラして浅い眠りを繰り返すようになります。症状がでたら早急に治療しないと、「あせものより」といって黄色ブドウ球菌の含まれる膿をもった水疱ができてしまいます。
頭皮のあせもは新生児から発生しやすく、乳幼児の間はずっと注意が必要な症状です。大人も頭皮にあせもができる可能性はありますが、やはり赤ちゃんが1番できやすいようです。
大人よりも赤ちゃんの頭皮にあせもができやすい原因は、毛穴の数と発汗量にあります。大人の頭皮の毛穴量と、赤ちゃんの頭皮の毛穴量に大きな差はないと言われています。しかし赤ちゃんのほうが頭皮面積は明らかに狭いので、毛穴が密集していると考えられます。
頭皮にはたくさんの毛穴があり、汗っかきの赤ちゃんはすぐに汗をかきます。まだ髪の生えそろっていない赤ちゃんは、髪が少ない分、頭皮が蒸れませんが体温が高いので汗をかきやすいことに変わりはありません。
赤ちゃんの頭皮の皮脂も多く、毛穴が詰まりやすいので、どんなに頭皮の風通しがよくても皮脂で毛穴が詰まり続けたら、あせもができてしまいます。
以上が、赤ちゃんの頭皮がもともと持っている、あせもの原因です。頭皮の毛穴や発汗量は、赤ちゃん自身が調節できないので、どうしたら赤ちゃんの頭皮の汗を除去してあげられるかが課題です。
赤ちゃんの頭皮のあせも原因として、赤ちゃんが普段使用する寝具や帽子が挙げられます。
ねんねの時間が多い新生児は特に、枕や寝具の清潔が頭皮のあせもに大きく影響します。どんなに清潔な枕カバーも、汗っかきの新生児の汗や皮脂汚れが付着します。
汚れた枕カバーを交換せずに使い続けると細菌や汚れが増加します。ねんねの多い新生児では、枕カバーで増殖した細菌や皮脂汚れが再び、赤ちゃんの頭皮に戻る恐れがあります。
新生児の間は、1日の多くを睡眠で過ごすので寝具や枕カバーを交換するタイミングがとりにくいママも見られます。交換前に赤ちゃんが寝てしまうと、なかなか寝具を日干しすることもできない日があります。
赤ちゃんの枕には特殊な形や、カバーが付属していないタイプもあります。カバーを使用しない枕の場合は、枕自体を洗う必要があります。天候やママの都合で何日も使い続けると、せっかく清潔にしていてもカバーに付着した皮脂汚れが再び赤ちゃんの頭皮に戻ってしまいます。
赤ちゃんのあせもは帽子をかぶる時の蒸れも原因です。毎日のお散歩で、強い日射しから守るためには帽子が有効です。しかしかぶり続けることで頭皮が蒸れるのも確かです。
時々、帽子を取って頭皮や帽子の内側に風を入れる必要があります。暑い日は、帽子をかぶっていても汗をかくので、帽子の内側が湿っていることもあります。
衣類が頭皮のあせもの原因になるのは、赤ちゃんならではの帽子付きの衣服を着た時です。身ごろが動物やキャラクターの体のデザインで、フードをかぶると動物やキャラの頭や顔部分のデザインになっている服があります。
赤ちゃんが着ると可愛いのですが、フードもかぶり続けると頭皮が蒸れてしまい汗が蒸発しにくくなります。特にフードの場合は首の後ろも塞がるので、後頭部から首にかけてもあせもが発生しやすい環境になります。
衣類や帽子があせもの原因になりそうな時は、頭皮との接着部分に風を通したり、気温の高く汗をかきやすい環境では短時間の着用を心掛けることが必要です。
赤ちゃんの頭皮のあせもを治療する際、腕や背中のあせもに使用している薬をそのまま付けてもよいのか疑問です。薬によっては、痒みや炎症を早急に治めるための成分が多く入っていることがあります。
診察で、腕や背中のあせもに処方された薬を、頭皮や顔部分に使用する時は必ず医師に確認してください。薬に含まれる成分によっては、頭皮や顔部分に使用するには注意が必要な薬もあります。
塗り薬や飲み薬は個人で判断せず、医師の処方した薬を使いましょう。病院は小児科か皮膚科、新生児のうちは出産した病院に頭皮のあせも治療ではシャンプーも低刺激性を選ぶと安心です。アトピー用のシャンプーやせっけんは、あせもの発生した敏感な頭皮にも刺激を与えにくいので、便利です。
あせもの為にシャンプーやせっけんを変えることも負担になりかねませんが、あせもが治った後も、肌に優しい成分なら使い続けることができるので無駄にはなりません。
頭皮のあせもを予防するには、頭皮の清潔を保つことが絶対条件です。頭皮のあせも予防は夏だけではありません。暖房や厚着をする時期も、頭皮が蒸れてあせもになることがあります。
シャンプーをするときは、髪の毛を中心に泡立てていませんか?実は汚れているのは頭皮です。頭皮の汚れが髪の毛に付着していくのです。頭皮もやさしく洗い流す習慣をつけましょう。
枕カバーやシーツなど寝具は、年間を通して毎日交換してあげましょう。あせも症状が目立つときは、特に気を配ってください。
刺激の強いシャンプーや整髪料は、赤ちゃんには不向きです。赤ちゃんの頭皮は薄いので、刺激に敏感です。
帽子を使用するときは通気性のよい素材を選びましょう。あせも症状が出ているときは、毛糸や厚い生地は不快感を与えやすいので気をつけてください。汗を吸収しやすい綿や麻、ガーゼ、メッシュ素材は快適です。
パイル生地は、タオルなので吸水性はよいのですが空気の通りは少ないので蒸れやすいのが難点です。
帽子や髪飾りを付ける時間は短時間に。時々はずして風を通してあげることも忘れずに。
頭皮があせもになりやすい赤ちゃんは、髪を短くカットすることもあせも予防に有効です。外見的に問題が無ければ、髪の長さを短くしてあげることも考えましょう。