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新生児の授乳トラブル

生後0ヶ月の新生児は、産まれてすぐに初めての授乳を手探りで始めます。授乳に慣れるまでは、ママも赤ちゃんも上手に進められないことがあります。

かごに乗る赤ちゃん

2021/01/07

生後0ヶ月の新生児は、産まれてすぐに初めての授乳を手探りで始めます。授乳に慣れるまでは、ママも赤ちゃんも上手に進められないことがあります。産後すぐに陥りやすい授乳トラブルと、解決方法をやさしく説明します。

母乳は自然と出てくるものだと言われますが、実際はそんなことはありません。ママの食事やストレスで母乳が出ないこと、乳頭のケア1つで量が変わることもあります。焦らずゆったり構えましょう。

上手に母乳を飲めない

新生児の授乳

生後0ヶ月の新生児は、初めての授乳に本能的に口を開きます。母乳の場合、乳首を上手にくわえられないままで吸い始めると、空気ばかりが口に入ってしまいます。

ちょっとの母乳が吸えると、それを飲みこもうとして一緒に空気も飲みこみます。でも、しっかり乳首をくわえていないから口元から母乳が垂れてしまうこともあります。

赤ちゃんは一生懸命なので、必死に母乳を吸いだそうとしますが、上手に飲めない時は空気ばかりでお腹がいっぱいになってしまったり、口元から母乳が垂れてしまいます。

上手に母乳を飲ませるためには、赤ちゃんの口を乳首の根元まで、すっぽりくわえさせることです。押しつけると鼻の穴を塞いで呼吸ができなくなるので、ママの体が前かがみにならないように気を付けてください。

縦抱きや横抱き、両方試してください。赤ちゃんそれぞれ飲みやすい態勢があります。どっちが上手に飲めているか、何度か試してみましょう。

哺乳瓶から飲めない

哺乳瓶を使って粉ミルクを飲ませる時は、赤ちゃんが上手に飲めるように乳首を新生児用にしてください。哺乳瓶はメーカーによりますが、取り付ける乳首が月齢によって異なります。これは歯が生えたり、あごの発達を考慮しています。

新生児用の乳首は、少しの吸う力でもミルクが容易に出てくるように計算されています。だから、あごを鍛えるために生後6ヶ月以降を対象とした乳首を使うと、新生児の力ではなかなかミルクが出ないので困ってしまいます。

乳首の形もメーカーによって工夫されています。いくつか試してみましょう。産院で使用した哺乳瓶がある時は、同じメーカーや似たタイプで始めると慣れやすいようです。

それでも哺乳瓶から上手にミルクを飲めない時は、哺乳瓶の傾き加減や、赤ちゃんが深く乳首をくわえているか確かめてください。哺乳瓶は、横抱きにした赤ちゃんの背中に垂直になる角度が飲みやすいので、ママが調節しながら飲ませてあげましょう。

もしも、ママの乳首の方が嫌がらないという時は、授乳量が足りなくても最初に母乳を与えることも考えてください。これで新生児期に吸う力をつけていきます。ママも母乳が出ないと思っていたら、赤ちゃんが吸い続けることで出るようになったりします。

途中で寝てしまう

新生児が授乳中にウトウトしてしまう姿は、よく見かけられます。まだ体力が少ないので授乳だけでも多くのパワーを使います。

頬をつついたり、足裏をつつくとハッと目が覚めて再び飲み始めることがあります。でも、それでも寝てしまったら授乳を中断して休ませてあげましょう。もしも授乳量が足りない場合は、目覚めてすぐに飲みたがります。

授乳が1時間おき

生後0ヶ月の新生児は、起きている時は泣いているか授乳タイムかと思われるほど、繰り返し作業で1日を過ごします。

赤ちゃんが上手に母乳やミルクを飲めないと、すぐに空腹になります。新生児のうちは1時間おきの授乳になる時もあって、ママは休む暇もありません。

新生児は、何度も授乳を繰り返すなかで自分の体内時計を作ります。体内時計ができあがれば、夜はぐっすり眠ったり、起きたらしっかり飲むように区切りが出来上がります。それまでは、ママが赤ちゃんに付き合ってあげます。

赤ちゃんが泣いたら時間まで我慢させる考えもありますが、新生児の場合は体力が低く、水分が必要なので我慢ばかりさせる必要はありません。少しずつでも時間があくように、上手に飲める練習時間を作ってあげましょう。

完全母乳の使命感がストレス

完全母乳のストレス

完全母乳のメリットから、どんな状況でも母乳だけで育てたいと考えるママもいます。母乳は栄養素のバランスもとれているうえ、ママとのコミュニケーションもとれるので、与えられるなら飲ませてあげましょう。

でも、疲れても病気をしても母乳が出る限りは母乳だけにこだわりたいと頑張ることは、当たり前のようで大変なことでもあります。

よい母乳をだすためには、糖分を控えてバランス良い食事が必要です。こまめにマッサージをして新鮮な母乳ができるようにケアする必要もあります。そんな努力をしても、母乳が足りない時はママ自身の力不足だと、落ち込んでしまいます。

病気をした時は、母乳を介して薬の成分が赤ちゃんに渡らないように、影響の出にくい薬を処方してもらいます。なかなか治らないと、質の悪い母乳を与えているようで焦ってしまいます。

なにより、母乳を飲ませるためにはママが赤ちゃんと一緒にいる必要があります。授乳時間が優先で、あまった時間が買い物や家事の時間です。夜中もパパと交替することはできません。

このような状況を完全母乳のための制約だと考えると、ストレスが溜まってしまいます。最初から完璧に母乳を与えることができると思わず、「新生児の期間中は赤ちゃんもママも練習期間だ」と考えましょう。

もっと詳しい情報を見たい方は→「授乳の方法、授乳指導(e-妊娠)」

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