小学校受験はメリットとデメリット、どちらが多い?6年間の一貫教育や環境、内部進学のチャンスがある一方で、費用がかかることや親の抱えるストレスがデメリットです。
2021/01/05
小学校受験をすることで希望校に入学した場合、6年間一貫した理念に基づいた教育が期待できます。礼儀作法などしつけにも気を配る指導や、自主学習を促す指導など各学校で教育カリキュラムにも特徴が見られます。
附属小学校に入学すると、中学校への優先的な内部進学のチャンスがあるメリットもあります。早い段階で希望する進路を確定しやすいので、親としては安心感があります。ただし内部選考があれば、確実に進学できるかは事前に調べる必要があります。
私立小学校では公立小学校のように、数年で教師が別の小学校に移動することはありません。私立小学校の教師はその小学校で採用されている教師なので、教育理念を理解して一定水準の授業を続けることができます。
国立小学校も授業水準が一定して高いので、6年間変わらず高水準の授業を受けてほしいと願う家庭にはメリットです。
小中一貫校や大学までの附属小学校で内部進学をした場合、同じように内部進学した友達とは長い友人関係を築くことができます。家庭から離れて自立した一個人として、子どもが交友関係を深めるメリットがあります。
入学後は電車やバス通学で、公共の交通機関のマナーや自分で判断して気をつけて通学することを学びます。最初は登下校に心細くなることもあるようですが、毎日の積み重ねで自立心が育まれます。
小学校受験をする家庭では、子どもが幼稚園に通っている時点で進学について考えているので、教育や子育てに熱心な親が多いのも特徴です。小学校受験では、その学校の教育方針に賛同する家庭が集まるので、保護者同士も教育方針や子育てについての考え方が合うメリットがあります。
小学校選びで費用を気にする場合は、私立の入学金や6年間の授業料がデメリットになります。例えば入学金を含めた私立小学校の初年度納入金は100万を超えるケースが少なくありません。ただ、教育費用は子どもの成長や経験に繋がるので、けっして水に流すだけではないのも事実です。この出費を子どもの教育費用としてどう受け止めるかがポイントです。
小学校受験では希望する学校それぞれの試験内容に合わせた準備が必要です。面接を重視する学校では面接の練習や、日ごろの言葉遣いに気をつけるよう心がけます。グループ観察を重要視する傾向がある小学校では、集団生活での友達との接しかたやリーダーシップも育みます。
子どもにとっては得意不得意があるので、受験勉強が負担になる可能性もあります。そのせいで幼稚園期が苦しいものになると、子どもにとって小学校受験がデメリットになり兼ねません。
小学校受験を考える時期は、子どもも公園で思い切り遊びたがったり、勉強を嫌がる日もあるでしょう。親がどんなに情報を集めて勉強準備をしても、こどもがやる気のない日はモチベーションの違いを感じてストレスが溜まります。
周りの小学校受験を考えている家庭との比較も、気にしないようで気になるもので精神的に疲れる親もいるようです。親が決めて行動させることは簡単ですが、受験では子ども本人が決めて行動することも必要なので親子のモチベーションを合わせることが大変だと感じる家庭もあります。
小学校受験は幼稚園受験と比べると、子ども自身が受験に対して前向きに取り組んでいるかどうかが、より浮き彫りになります。親だけが受験準備を頑張っても、子どもが「地元の小学校に通いたい」「受験には興味がない」と考えていると、面接も親子でバラバラの意見を話してしまうことになります。
小学校受験は親子どちらも、同じ気持ちでのぞむことが理想です。小学校受験を考えるうえで子どもの意見は、わがままではなく自立心の表れなので尊重してあげたいです。