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りんご病 e-育児

りんご病は風邪症状が出ている時が1番感染力が強いという点です。あまり風邪症状が重たくない為、気が付かずに子どもが集まる場所で広まる可能性があります。

赤ちゃんの足

2020/12/20

りんご病とは、その名の通り頬が発疹で鮮やかな赤色を帯びる病気です。発疹は頬から始まり手足にレース状に広がって、直射日光で悪化します。またの名を伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)と呼ばれ、10歳までの子どもに多いウイルス感染症です。

りんご病の症状

りんご病の症状は、先ず頬の赤い発疹が特徴です。頬が鮮やかなりんご色になって発疹がポツポツ出ます。最初は発疹もまだらですが、1~2日でレース状に腕、ふともも、おしり、おなかに広がっていきます。

発疹前には発熱やせき、鼻水や倦怠感が出ることが多く、このような風邪症状から5~7日後に赤い発疹が出始めます。その為、最初は軽い風邪だと思いがちです。発熱は微熱程度がほとんどです。

発疹が強く出ている時は痒みを伴うことが多く、直射日光や気温の低い状況、入浴で悪化する特徴があります。あまりの痒さにこすると肌が荒れて治りにくくなります。発疹が消えたばかりだと、運動や日光に当たることで再び表面に発疹が出ることもあります。

りんご病の原因

りんご病の原因は、ヒトパルボウイルスB19型の空気感染によるものです。感染力はさほど強くないと言われていますが、ヒトパルボウイルスB19は完全な除去ができないので輸血や血液製剤への混入を防ぐよう処置されています。りんご病以外にも、ヒトパルボウイルスB19が溶血性貧血に関わっているとの見解もあります。

りんご病の潜伏期間

りんご病の潜伏期間は7~24日、だいたい10~20日間です。

注意したいのは、りんご病は風邪症状が出ている時が1番感染力が強いという点です。あまり風邪症状が重たくない為、気が付かずに子どもが集まる場所で広まる可能性があります。発疹が出ると周囲も注意しますが、実は発疹が出る前の方がウイルスはたくさん潜伏しています。

顔に特徴的な発疹が出る頃には、体がりんご病のウイルスに対して免疫を持つと考えられ、ウイルス自体も活動が弱まってきます。ですから潜伏期間だと思って、りんご病だと分からない時が1番ウイルスの活動期なのです。

りんご病の流行期

りんご病は1年を通して感染する病気ですが、特に春から夏にかけて患者が増えます。ここ最近は爆発的な流行は報告されていません。

りんご病の治療

りんご病の発疹が出てから消失するまでは約2週間です。りんご病の治療は決まった薬はなく、対処療法が中心です。特に頬の痒みに対する処置ではかゆみ止めが出ますが、それ以外は処方されないこともあります。

発疹が出ている時は日光や入浴に注意が必要です。治療中は直射日光に当たらないように帽子をかぶったり、陽に当たりにくい時間帯を選んで外出しましょう。入浴は温かい湯船に浸かりすぎると発疹が強くなりがちです。食事は普段通りで大丈夫ですが、離乳食を手づかみで食べる時は頬の発疹部分にソースや果汁が残らないように見てあげます。

発疹が広がってからは感染力は弱い為、外出に問題はありませんが知識不足から発疹の真っ赤な様を見て、感染すると思う人もいるかもしれません。

一度かかると、その後は免疫ができるのでかからないという説が有名ですが、これも厳密には確定ではありません。ただ、ほとんどの人は幼少期にりんご病を経験して、その後はかかったと聞かれないのが現状です。

学校や幼稚園では出席停止の日数は指定されていません。

りんご病と妊婦

大人になってからりんご病に感染することもあります。特に妊娠初期は、りんご病が流産や胎児水腫(たいじすいしゅ)を起こすとも指摘されています。

胎児水腫は重い貧血症状で、胎内で赤ちゃんが水ぶくれになることです。皮膚がむくんで、お腹や心臓周辺に液体が溜まって心不全をおこす可能性が高いのです。胎児水腫にかかると回復の可能性が低いので、妊娠中や妊娠の可能性がある時は、りんご病患者とは接触しないようにしましょう。

もしも2人目を妊娠中で上の子がりんご病にかかった時は、かかりつけの産婦人科に相談してみましょう。大人の場合は無症状で気が付きにくいことがあります。

大人のりんご病

幼少期にりんご病を経験していないママが、りんご病の子どもの看病をする時も感染する可能性があります。大人のりんご病は頬の発疹が少なく、全身に広がるケースが多いようです。しかし手足や膝が曲げにくくなるという大人特有の症状もあらわれます。発疹は軽くても、発熱と頭痛はよく見られているようです。

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