穀物や野菜を中心としたヘルシーな食生活は母乳に良い影響をもたらします。ママが食べた食品を元に母乳が生成されるので、赤ちゃんに良いと思う食事を心がけます。
2020/12/20
母乳とは、ホルモン分泌によって作られる血液を主原料とした赤ちゃんの完全栄養です。
母乳育児は母子の繋がりを強め、産後の母体の子宮回復も早めます。
日本は海外と比べても母乳育児を支持している国です。
母乳の原料はママの血液です。
母乳が白いのは、白血球は含まれるが赤血球は含まれていないからです。
肋骨の上のママのおっぱいの一番下は基底部と呼びます。
基底部には赤ちゃんの栄養源の血液が運び込まれます。
血液は女性ホルモンの活発な分泌から出来る乳腺に運ばれます。
プロラクチン分泌で作られた乳汁は乳首の付け根付近の乳管道に溜まります。
赤ちゃんが吸うと、オキシントンの働きで乳管を通って授乳される仕組みです。
赤ちゃんが乳首を吸うと、プロラクチンとゆう摧乳(さいにゅう)ホルモンが分泌されます。
プロラクチンは母乳を作りだす働きがあり、赤ちゃんが乳頭を刺激して分泌されます。
プロラクチンは脳の下垂体前葉で生成されるペプチドホルモンの1つ。
乳腺を活発化させて母乳分泌の後押しをする為、母性と関わりのあるホルモンです。
授乳期に入ると活発化して濃度も高くなります。
しかし、授乳期以外でプロラクチン濃度が高くなる時は治療が必要です。
妊娠期はエストロゲン等の、妊娠を持続させるホルモンに抑制されます。
しかし、母性と関わりがある為、妊娠期からプロラクチンの影響で母乳が出る事も。
オキシトシンは、脳の下垂体後葉から分泌されるペプチドホルモンの1つ。
オキシトシンは、プロラクチンが働きかけて作った母乳を乳頭から押し出す働きをします。
ストレスや情緒にも左右され、ママのストレスが溜まると分泌されにくい傾向に。
赤ちゃんへの愛情や満足感でストレスの少ない状態だと、よく分泌されます。
そのような事からも、オキシトシンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています。
授乳中の母体では5分に1度は生成されているそうです。
赤ちゃんが乳頭を吸うと、オキシトシンが子宮の収縮を働きかけ出血を止めます。
しかし妊娠中は黄体ホルモンが働き、オキシトシンが子宮に影響する事はありません。
母乳育児のメリットは、粉ミルクの育児と同じ点も多々あります。
大きな違いは、授乳されて分泌されるホルモンがある事です。
また、我が子との授乳時間は母性の働きを活発にします。
授乳期は食生活に気を付ける事で、母乳の出をよくする事ができます。
穀物や野菜を中心としたヘルシーな食生活は母乳に良い影響をもたらします。
ママが食べた食品を元に母乳が生成されるので、赤ちゃんに良いと思う食事を心がけます。
魚や大豆からたんぱく質、旬の野菜からビタミンやミネラル、穀物は白米や玄米がお勧め。
あっさりとした天然のだしを使って化学調味料や塩分を控えるには和食が適しています。
和食は主食の米に水分が含まれているので、栄養と共に水分も補給できるのです。
普段から自分の体に良いと思うものは、赤ちゃんにも安全です。
これらの食品を、無理のない程度に食事に取り入れていきましょう。
魚は温かい方が好まれるようです。
刺身は大量に摂取すると血液も冷えて生臭くなるとゆう説があります。
お酒が血中に入ると同時に、母乳にもアルコールが含まれます。
全く飲まないに越した事はありませんが、たまにコップ半分程度なら影響は出ません。
しかし赤ちゃんがアルコールを摂取しないように、摂取後3時間は授乳は控えましょう。
大量に呑んだり、アルコールが抜けきっていないと感じたら決して授乳はしないように。
また、頻繁にアルコールを摂取していると、赤ちゃんがアルコール中毒症に。
赤ちゃんの健康の為にも母乳育児中のアルコールには、よく注意しましょう。
最近はビールも多様化して低アルコールのビールも発売されています。
アルコール度数が低いからと言って飲み過ぎには注意。
逆に血中のアルコール濃度が高くなってしまいます。
タバコに含まれるニコチンは母体の血液の流れを停滞させてしまいます。
その結果、母乳は生成されにくくなり、脳が活性化されずに育児への興味が削がれます。
喫煙後に授乳すると、吸った本人と同じ量のニコチンを赤ちゃんが母乳で飲んでしまいます。
1日に10本以上吸っている母体から授乳した赤ちゃんは下痢や循環器障害の危険が。
たとえ喫煙していたとしても空気清浄機をおくだけでは効果はありません。
タバコのある空間にいる赤ちゃんは受動喫煙のリスクがたかくなります。
受動喫煙によって、乳幼児突然死や循環器障害にかかる可能性が。
外出時は、なるべく喫煙者の多いスペースは避けて行動します。
身内の喫煙者にも赤ちゃんの健康の為に、同じ部屋では喫煙しないようお願いします。
ママ本人も妊娠中は我慢できても、出産後は喫煙するケースが見られます。
百害あって一利なし、妊娠期に頑張れた禁煙は授乳期も頑張ってみましょう。
母乳に含まれる脂肪は、食事に影響されやすい成分です。
糖分は母乳を脂肪分の多いドロドロの状態にします。
ドロドロの母乳は詰まりやすく、出が悪くなりがち。赤ちゃんもサラサラの母乳を好みます。
生クリームよりは和菓子のあんこの方が脂肪分は少なめです。
最近は低カロリーケーキも出ています。ストレス解消には量に気を付けましょう。
意外と忘れがちなのは果物。苺は水分とビタミンCの摂取に役立ちますが糖分も高いです。
昔は母乳にはおもちが良いと言われていたようです。
おそらく昔は、おもちは小さくてもカロリーが高いので重宝されたのでしょう。
これに関する実証は無く、おもちの粘りは母乳にも粘りを出すので詰まる事も。
おもちは消化も悪いので、胃腸の調子が悪いと乳腺炎になる可能性が。
年配の方が勧めがちですが、食べる時は少量にとどめて様子を見ましょう。
カフェインを摂ると、母乳にも含まれます。
赤ちゃんは、不眠や興奮して寝つきが悪くなる事があります。
最近はカフェインレスコーヒーもあるので、妊娠出産を機に試してみましょう。
授乳中に薬を処方される時は、授乳中であることを必ず伝えましょう。
医師の方で影響のない治療法を指導していただきます。
産後間もない場合は、産院で診てもらえる場合も。
薬を飲んでいる間は授乳できない場合がありますが、語りかけや抱っこでスキンシップを。
赤ちゃんは授乳できない事で不機嫌になったり、粉ミルクを嫌がる場合も。
また、サプリメントを常用していると母乳の味が変わる事があるので注意。