蒙古斑(もうこはん)

蒙古斑とは、母親の胎内で、メラニンを生成するメラノサイトが表皮に出ていけずに真皮に留まってできる青あざです。出生時の9割の赤ちゃんに見られる程の確率で出現する、黄色人種によくある先天的なあざの症状です。

蒙古斑の症状

通常の蒙古斑は出生時から、おしりや背中、腰部分に現れます。蒙古斑の色は青みを帯びた黒色で、濃淡には個人差があります。

多くは中心が濃くて境界線付近は薄くはっきりしていません。しかし、境界線もはっきりしてほくろの様に濃い蒙古斑も。これを濃色型と呼びます。

小さいとほくろの様ですが、蒙古斑は隆起がないのが特徴です。時々おしりや背中以外の四肢や上半身にも現れます。これを異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)と呼びます。

異所性蒙古斑は、通常の蒙古斑よりも消えにくい特徴があります。また、衣服で隠れない場所だと子供が気にしてしまうケースもあり、外見的コンプレックスになることがあります。

黄色人種にとって蒙古斑はよくある症状で、病気ではないので特に問題はありません。日本では出生時に9割の赤ちゃんが蒙古斑を所持していると言われています。

逆に海外の黄色人種の少ない地域で、稀に蒙古斑が現れた時は気が付かれない事もあります。海外の、とある地域では蒙古斑と気が付かれずに、虐待のあざだと勘違いした診察もあったそうです。それだけ蒙古斑が一般的に知られていないのです。

蒙古斑の原因

蒙古斑が出来る原因はメラニンを生成するメラニサイト(蒙古斑細胞)です。色素生成するうえで表皮に向かう途中で、手前の真皮に留まってしまって現れるのです。

メラニサイトは胎内で赤ちゃんの神経細胞を作る働きがあります。メラニサイトは腰部分で活発に働く為、蒙古斑も腰周辺に現れることが多いのです。

メラニサイトは色素を決定する上で重要な役割を担っています。しかしメラニサイトで生成されるメラニンはシミやそばかすの原因と呼ばれています。その延長線で、メラニンが影響した蒙古斑も女性にとってはさして喜ばれるものではないようです。

蒙古斑の治療

蒙古斑の多くは10歳前後までには自然消滅します。その為、赤ちゃんのうちは現状維持で観察するだけがほとんどです。

しかし大人になっても蒙古斑が濃く残っていると、恥ずかしいと思う時もあります。好発部位以外の個所で目立つ場合は、現在はレーザー治療が可能です。異所性蒙古斑の場合は保険適用のレーザー治療を受けることができます。

子供が成長する上で、異所性蒙古斑を外見的なコンプレックスにしないか。幼稚園や小学校で集団生活を送るにあたって、異所性蒙古斑が目立ってしまうか。いくつかの側面から考えて、専門医と対処を考えることをお勧めします。

レーザー治療は、1度の処置では終わらない場合もあります。成長につれて皮膚面積が増えれば、レーザー照射も広範囲になります。もしも治療を考えるなら時間的な余裕も配慮しましょう。また、手の甲に境界線のはっきりしない異所性蒙古斑ができた場合、レーザーをあてる事で逆に蒙古斑の色を目立たせてしまう結果に至る事もあります。よく医師と相談して検討しましょう。

ちなみに、蒙古斑を神様からの贈り物だと捉える説もあります。そういった場合、レーザー治療で蒙古斑を消す事はよく思われないようです。