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赤ちゃんの、さかさまつげ

赤ちゃんは大人と比べて、まぶたに脂肪が多くはれぼったい状態です。その為、眼球よりまぶたが高くなり、まつげが上より下に巻きがちです。

寝返り成功の赤ちゃん

2020/12/20

さかさまつげとは、本来は上向きに生えて毛先が眼球から離れるはずのまつ毛が、内向きに生えて毛先が眼球を傷つける症状です。医学的には眼瞼内反(がんけんないはん)、睫毛内反(しょうもうないはん)とも呼ばれます。赤ちゃんは先天性がほとんどで、成長過程で自然治癒する場合もあります。

さかさまつげの症状

さかさまつげの時は、赤ちゃんが目を気にしてこする際、まぶたではなく眼球を気にします。しかし、たまたま眼球運動やまばたきによって、まつげが当たることもあります。定期的にまつげが内向きな状態が続くと、さかさまつげを疑います。

症状が長く続き、角膜が傷つく事が頻繁にあるとだんだん白濁化して視力低下に繋がります。

さかさまつげの原因

赤ちゃんは大人と比べて、まぶたに脂肪が多くはれぼったい状態です。その為、眼球よりまぶたが高くなり、まつげが上より下に巻きがちです。この場合は成長とともに顔やまぶたの腫れぼったさが解消されるので、一時的なものです。

さかさまつげは、原因別に名称が細かく違います。
どちらにしても、まぶた、又はまつげに原因があります。

睫毛内反

眼瞼内反(がんけんないはん)と診断されるさかさまつげの原因は、先天性なものと加齢(老化)によるものがほとんどです。まぶたの皮膚のたるみで脂肪が下方に集まって、まつげを下向きにしてしまうのです。

また、皮膚下の筋肉が低下しても同じようにまつげを下向きにしてしまいます。主にまつげではなく、まぶたに原因があります。

睫毛内反

睫毛内反(しょうもうないはん)と診断されるさかさまつげの原因は、皮下脂肪の多さからまつげが下向きに生えてしまうことです。まぶたの脂肪が多い乳幼児に多く、もともとまつげが下向きですが、まぶた自体は問題になる程ではなく、まつげに原因があります。

眼瞼内反(がんけんないはん)と比べると、高齢者よりも乳幼児~若者に多いのが特徴です。

睫毛乱生

睫毛乱生(しょうもうらんせい)と診断されるさかさまつげの原因は、まつげの生え方です。一部のまつげだけが内側に生えて眼球に触れてしまいます。皮膚や皮下筋肉には問題がなく、不規則な方向に生えてしまっているまつげの毛根が問題です。

さかさまつげの治療

赤ちゃんのさかさまつげは自然治癒の可能性が高いので、眼球に問題がなければ目薬で雑菌が入らないようにして様子をみます。

しかし、赤ちゃんや低年齢のさかさまつげは、目が痛かったり痒い原因がまつげにあるとは自分で気がつかないものです。その為、自然と治っていることもあります。逆に、親も気が付かずに悪化してしまうこともあります。自然治癒で治まればよいのですが、視力低下や角膜異常につながると危険です。早期受診で常態を知ることも大切です。

特に乳幼児は、まぶたの腫れぼったさが特徴です。5~6歳頃には顔つきも変わり、まぶたも腫れぼったさが解消されることがほとんど。それでも、眼球に悪影響を及ぼす状況なら入院して手術をする選択肢が出ます。

病院の指導により細かな面は異なりますが、入院自体は1日程度で済み、手術は短時間です。10歳くらいまでは全身麻酔の可能性もあるので、医師の判断をよく聞きましょう。初診は眼科で大丈夫です、病院でさかさまつげと診断されれば保険が適用されます。

大人の場合は日帰りもあるようです。現在は、一般的にプチ整形と呼ばれる治療法で広まっています。二重にする手術とおなじ要領で、さかさまつげを解消できるそうです。

さかさまつげから併発する目の病気

さかさまつげは自然治癒で治まる程度だったとしても、なんでも触って確認している赤ちゃんは手指で気になる目をこすったり、眼球を触ろうとします。この時にばい菌が感染すると、思わぬ症状を併発するので注意しましょう。治療中は手に何かを持たせたり、音の鳴るものを近くに置いて、興味をそらせる方法もあります。

さかさまつげの疑いがあったら

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