虫さされ

虫さされとは、なんらかの理由で虫に刺されたり噛まれることです。皮膚が炎症をおこして赤く腫れあがったり、痒みや痛みを伴う場合もあり、かき壊すと細菌が侵入しやすいので注意が必要です。

虫さされの症状と処置

虫に刺された場合、それぞれ原因の虫によって皮膚が起こす反応も違います。蚊に代表される刺し口、ムカデによる咬み傷、接触による皮膚炎など様々です。すぐに腫れてしまうケースもあれば、腫れずに痒みがでるケースもあります。

特に赤ちゃんは虫さされの経験も無く、柔らかい皮膚なので沢山刺される事もあります。予防は勿論のことですが、跡が残らないようにする速やかな対応も大切です。

蚊に刺されたら

蚊は以前は庭先や、少し日陰の草むらや山林部で多く見られました。最近では快適な環境の室内で、冬でも刺されるようになりました。人間の周囲で見かける蚊だけでも数百種、世界では3000種もの蚊がいます。

蚊の大半は吸血種で、なかにはマラリアを伝染する種も世界で見受けられます。マラリアを伝染するハマダラカは現在の日本では見られません。蚊が吸血する目的は、メスの産卵の栄養摂取なのです。

蚊に刺された時の症状

蚊に刺されると、赤ちゃんは大人以上に赤く腫れがちです。綺麗な柔らかい肌に赤い隆起は目立ちやすいので、掻き壊すと痛々しく見えます。

痒みは我慢できませんが、掻き壊した際にブドウ球菌の2次感染に注意。とびひを引きおこすと治りにくい上、感染力も強いので家族で流行る事も。

痒みの原因

蚊に刺されると皮膚の表面が大変痒くなります。厳密には刺された部分の周囲も含まれます。

人間の血液は空気に触れると次第に止血する凝固作用があります。しかし蚊は、血を吸う為に刺し口から血が固まりにくくなる液を出します。
この液体は麻酔薬に似て、痛みを生じないので気が付きません。

痒くなるのは刺し口ではなく、この液体がアレルギー反応を起こすから。液体に対して体内のヒスタミン等の化学物質が神経細胞を刺激します。これが痒みとなると言われています。

蚊に刺された時の処置

蚊に刺されたら、患部を刺激しないよう洗い流して汚れを取ります。それから清潔な肌に薬を塗り、冷やして痒みを軽減させます。掻き壊してしまうと黄色ブドウ球菌が感染して、とびひを起こしてしまいます。

ブヨに噛まれたら

ブヨは、別名「ブユ」とも呼ばれます。蚊に似て、水溜まりで発生します。ブヨは5ミリ程度の黒っぽい虫で、ハエよりも少し大きくメスの成虫が吸血します。

蚊と違って接近時の嫌な音がしない特徴があるので、逆に気付きにくいかもしれません。蚊と同様に麻酔薬代わりの液体を出し、皮膚を噛んで穴を開け血を吸います。

ブヨに噛まれた時の症状

薄手なら衣類の上からも噛まれ、皮膚からは出血を伴います。噛まれてすぐは蚊に刺されたかと間違うかもしれませんが、症状は強力で出血に驚くかもしれません。

ブヨは噛んだ時に毒素を注入する為、患部は熱を持って腫れあがります。場所によっては大人ですら病院に駆け込む程です。乳幼児の場合、痒みと熱っぽさで掻き壊して化膿する恐れも。蚊に刺された時よりも更に機嫌が悪くなります。

ブヨに噛まれた時の処置

噛まれた時は熱っぽさも痒みもありませんが、早急に処置をします。赤ちゃんの場合は早急に皮膚科や小児科に相談して指示を仰ぎましょう。ステロイド軟膏や抗生物質で、ある程度の悪化は防ぐ事ができます。自己判断で薬を塗って化膿しないように、必ず赤ちゃんを連れて受診しましょう。

ノミに刺されたら

ノミは人よりも動物に寄生しているので、ペットの衛生にも注意。猫ののみが室内の押し入れやベッド、ソファーを介して人間に触れます。また、犬の散歩で草むらにノミを落とし、その後通った人間に付く事もあります。

ノミに刺された時の症状

ノミも蚊と同様に吸血型で、大きさは小さく2ミリ程度しかありません。ノミに刺されると、翌日に強い痒みを伴う赤い発疹が出ます。下肢やペットを抱いた時に密着する部分が刺されやすく、水泡になる事もあります。

ノミに刺された時の処置

ノミに刺された時の対処は蚊と同様に、患部を清潔にして冷やして痒みを和らげます。その場でノミを処理する時は、よく注意しましょう。強くつまむと卵が飛び散る事も。跡が残らないように皮膚科に相談すれば安心です。痒みには、汗を拭き取ってから患部を冷やすと効果的です。

犬や猫がいる家庭では、動物に対してノミ駆除をして原因を絶ちます。最近はペットに内服させて、ノミの卵の孵化を阻害出来るようになりました。ノミよけの首輪もあるので、家族で気を付けてあげましょう。

蜂に刺されたら

蜂のほとんどはメスで、女王蜂を取り囲む働き蜂もメスです。オスは時期が来たら交尾の為だけに必要とされます。

特に人間を含む外敵に容赦ない攻撃をするのは、スズメバチ科とアシナガバチ科です。スズメバチやアシナガバチは、集団で行動するので大変危険です。

1匹に刺されても、その他の蜂が攻撃を止めることはありません。毒針を刺した箇所に攻撃的なフェロモンを残す為、逆に狙われやすくなります。

蜂に刺された時の症状

蜂は蚊と違って吸血はしません。刺されても痒みは感じません。その代り、毒素のある針で、攻撃して刺します。刺されると、激しい痛みで皮膚が真っ赤に腫れて熱を帯びます。

刺された箇所によって全身症状か、局所症状になります。蜂の場合、痒みや腫れ以外に声枯れや倦怠感等の症状が出ます。

1番注意すべきはアナフィラキシーショックとゆう全身のショック症状です。刺された事ではすぐに死亡しませんが、アナフィラキシーショックは生死に関わります。乳幼児の場合は、特に蜂が襲ってくる時点で大きな衝撃を受けてしまいます。

アナフィラキシーショックは頭痛、嘔吐感、酷いと意識を失ったり呼吸困難に陥ります。全身の冷汗や体温低下に、体力の不十分な赤ちゃんには危険な症状です。

蜂に刺された時の処置

蜂に刺された場合、先ずは大声を出さずに腰を落として避難します。針が皮膚に残っている恐れがある時は、患部はあまり触らないように注意しましょう。野外でしたら、直射日光の当たらない木陰や、冷たい水の流れる沢の付近に避難します。

患部を清潔な水で洗い流したら、抗ヒスタミン剤の軟膏を塗ります。病気と違って、1度刺されると、蜂の毒に対する抗体ができます。2度目に刺されると、このアレルギー体質が働き、1度目よりも重い症状に。

一時的に安全な場所へ移動したら、必ず病院に連れていきましょう。その際は背におぶらず、担架を使う方がお勧め。

蜂が攻撃してきやすい原因

・蜂はある一定以上の距離を縮めると攻撃してきます。
・怖がって手を振って追い払ったり大声を出すと、攻撃していると思われます。

・蜂は黒い色に興味を示す傾向があります、黒髪や黒い靴下を狙う事も。
・蜂は香水や匂いのするものが近付くと攻撃する習性が。

特に子供は、蜂を見つけると興奮して逃げます。大声を出すと、逆に蜂を興奮させるので注意が必要です。また、野外では甘いジュースの残りを餌とする蜂もいます。赤ちゃんの飲み物にはしっかり蓋をしておきましょう。

蜂のひと刺し

よく、蜂は刺した時点で蜂自身も死んでしまうと言います。これはミツバチの「返し棘」の、1度刺すと皮膚から針がぬけなくなる習性からです。

例え無理やり針を抜いても、毒腺まで取れて死亡してしまうのです。ところが人間を攻撃するスズメバチ等は、これには当てはまりません。

ダニに刺されたら

湿度70%を超えると、ダニの生息しやすい環境が整います。しかし通常、家に生息するコナダニは人を刺しません。

コナダニが増えると、コナダニを餌にするツメダニが出現します。ツメダニはコナダニ等の餌を捕まえる目的で、大きな爪を持っています。

その大きな爪で人間の肌を刺します。吸血はしません。偶然ツメダニが人を吸血しても、人には長く寄生できずに死んでしまいます。

吸血するのはツメダニよりも大きく、肉眼でも見れるイエダニです。血を吸うと赤黒く膨らんで丸みを帯びます。

ダニに刺された時の症状

ダニは皮膚の露出部よりは隠れた部分を刺します。刺されると、対称のない赤い丘疹がポツポツとできます。刺さないダニでも、喘息や結膜炎などのアレルギー反応を引き起こします。

普段から布団やカーペットにダニがいると、それを吸いこむ事もあります。特にねんねの赤ちゃんは床や布団に顔が近い為、注意しましょう。埃を吸いこむ事でも、喘息やアレルギーの発端を作ります。

ダニに刺された時の処置

一見、衣類の下で刺すので目立ちませんが、患部を水かぬるま湯で洗います。清潔にした患部に痒み止めを定期的に塗れば、落ち着きます。

しかしダニの場合は生息場所を清潔にしなければ、また刺されてしまいます。刺された時の衣類や下着は、全て着替えて熱湯に浸けてから洗濯しましょう。布団や毛布は日干しで叩いてから、掃除機で吸い取るくらいしないと完全な除去はできません。はたいただけでは、表面上は胎児できても布団の内部に隠れている場合があるからです。

虫さされ予防

赤ちゃんの綺麗な肌が虫に刺されないよう、日頃から簡単な心掛けてみましょう。

・お散歩や外出時は虫よけ(忌避剤)を使用。肌につける際は、汗や汚れをとってから。2~3時間ごとに塗りましょう。スプレー剤の吸引が心配な赤ちゃんには、ウェットシートタイプがお勧めです。

・朝や夕方の涼しい時間帯は蚊や虫の活動が活発です。ちょっとした外出や散歩には薄出の長袖を持ち歩くと安心。蚊が出てきたなと思ったら、その場しのぎに羽織らせましょう。

ちなみに薬局でみかける虫よけは、蚊には効きますが蜂には効果がないものが殆んど。蜂が出そうな所へ行くなら、黒い衣服や整髪剤、香水は控えましょう。

丸こちらでもっと詳しく説明しています→育児中の虫対策、しらみ、ダニ、蚊など