蜂巣炎(ほうそうえん)

蜂巣炎とは、連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などの細菌に感染して、皮膚の下の組織に広がる化膿性炎症です。大抵は軽い熱感や腫れを伴う軽い異常を感じる程度ですが、悪化すると発熱、悪寒、関節痛を伴うしこりができます。フレグモーネ、蜂巣織炎(ほうそうしきえん)とも呼ばれています。

蜂巣炎の症状

蜂巣炎(ほうそうえん)の症状は、初期なら軽い違和感のみで皮膚表面には目立った変化は出ません。表面に発症した場合は伝染します。皮膚の皮下組織に感染するので、虫に刺されて部分的に赤みを帯びるのと違って組織全体で赤みを帯びる為に周囲に広がる傾向があります。

蜂巣炎の最大の特徴は、境目の不明瞭な皮膚の赤みです。赤みは熱を伴い、皮膚の真皮から皮下脂肪組織の間で広がっていきます。赤みは腫れを伴って、表面から見てもわかるくらい膨れます。赤みのある腫れは熱を持ち、発症部位によっては痛みがあります。

蜂巣炎の赤みのある部分は触ると痛くて不快感がある為、子どもは不機嫌になります。赤みの境界が不明瞭なのでアザや内部出血と見間違いやすい場合もありますが、蜂巣炎はこんもり腫れあがって触られることを嫌がります。しかも赤みのある部分は広がりが早いので、症状の悪化も進みがちです。

蜂巣炎が進行して悪化すると、まるで浮腫のように皮膚全体が膨らみます。こうなると熱や悪寒、頭痛を伴って、関節も痛みます。足にできると歩行ができない程になることもあるようです。膝から下は好発部位でもあります。

症状が続くと腫れた部分の皮膚がぶよぶよして、水ぶくれのようになる場合もあります。これは、しこり内の組織が死んでしまうからです。皮膚が傷ついて膿のような内容物が出て、皮膚表面に潰瘍ができてしまうと完治に時間がかかります。

赤ちゃんが蜂巣炎にかかると、最初は単に脂肪かと思われがちですが、左右を比べると蜂巣炎にかかっている方の患部が腫れていることが分かります。しかし診断は細菌を確認しなければ確実ではありません。

蜂巣炎の原因

蜂巣炎の原因は、連鎖球菌や黄色ブドウ球菌といった細菌の感染です。あまり挙げられませんがインフルエンザ菌も蜂巣炎の原因菌の1つとされています。細菌は傷口や肌表面の汗の出る管から侵入します。もしくは、骨髄炎などの感染症が皮下脂肪組織側から侵入して内側から蜂巣炎になる場合もあります。

大人の場合は水虫の傷口から細菌が感染して、足が赤く腫れあがることがあります。特に足の指間にできる水虫から感染しやすいようです。他にも感染経路は手術の後の傷口、虫さされ、擦り傷など様々な皮膚疾患が感染の経路になります。

蜂巣炎の治療

蜂巣炎の治療は軽度なら通院で済みますが、進行が早いと入院の可能性も出てきます。適度な休養となるべく患部を休ませてあげることが大切です。むくみのように足が腫れあがっている場合は、足を高くしておくと楽になります。

感染経路になる傷口は消毒して清潔に手当てしましょう。腫れた部分の痛み止めも処方されることがあります。セファゾンなどの感染菌に合わせた抗生物質を経口投与します。入院の場合は経口投与ではなく、点滴投与になる場合もあります。もしも膿がある場合は、破れて潰瘍を作る前に切開して悪化を防ぎます。

もしも蜂巣炎が頬にできた場合は外見的な理由から、早期治療を望む患者さんが多いようです。

蜂巣炎の予防

蜂巣炎の予防は、傷口のある皮膚と皮膚の接触を避ける為にも、傷口は消毒して清潔なガーゼ等で保護しておくことです。傷口を化膿させたり肌を傷つけないように、爪は短く切っておきましょう。怪我をしている時は公園での泥遊びにも注意すべきです。

特に赤ちゃんは夏場など肌の露出が多いので、肌の異常には敏感になってしまいます。蜂巣炎は初期治療なら数週間で治ります。しかし放置したり診断を早急にせず悪化させると、膿を作ってしまったり、発熱や倦怠感などの諸症状がでて治療も大変になります。