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授乳中の乳首トラブル

赤ちゃんは乳首を吸う力の調節ができません。そんな気がなくても、授乳でママの乳首に負担をかけてしまうことがあります。

赤ちゃんと指切りするママ

2020/12/20

授乳時に乳首が痛い

赤ちゃんは乳首を吸う力の調節ができません。そんな気がなくても、授乳でママの乳首に負担をかけてしまうことがあります。

授乳時に乳首に痛みを感じたら、赤ちゃんが強く吸いすぎている可能性があります。でも、強く吸うのは母乳が必要量出ていないからかもしれません。赤ちゃんが欲しがる授乳量に足りているか、授乳間隔や授乳時間から考えてみましょう。

もしも授乳量が足りなくて、もっと飲みたくて強く吸っているようなら、授乳前にマッサージをして詰まりを解消することも効果的です。産院でもマッサージを指導してくれる場合があります。

乳首が痛くなるもう1つの理由は、赤ちゃんの乳歯が生えるときが挙げられます。歯固めのおもちゃがあるように、赤ちゃんは乳歯が生えてくるときに歯茎がムズムズして何かを噛んだり、口に入れたくなります。

授乳時も乳首を口に含んだときに、つい噛んでしまって乳首を傷つけることがあります。歯固めを好んでいるときは乳首を保護する等の予防を考えます。痛いと感じた時は、噛んだ傷口から雑菌が侵入しないように消毒する必要があります。

乳首が痛くなると授乳時の赤ちゃんの吸う力によって、常に痛みを感じるようになります。放っておくと傷口が広がったり炎症を起こして母乳を与えることが困難になるので、早めの処置が大切です。困った時は、赤ちゃんの検診時や母乳外来でも相談することができます。

授乳後に乳首が切れた

授乳後に乳首が切れた時は、赤ちゃんの吸う力や頻繁な授乳による摩擦で、乳首の表面が刺激に敏感になっている可能性が考えられます。他には赤ちゃんが噛んでしまった時や、乳首表面に刺激のある下着素材も乳首が切れる理由に挙げられます。

赤ちゃんの吸う力や頻繁な授乳による摩擦や刺激が原因の時は、乳首が切れる前に痛みを感じることが多々あります。このときに適切な処理を行って、乳首への刺激を考慮していれば切れる症状まで進行しない事もあるので、我慢せずに早めの処置や診察を受けましょう。雑菌が侵入すると乳腺炎にかかる恐れがあります。

乳首の表面が刺激に敏感になると授乳時だけではなく、下着による摩擦でも痛みを感じるようになります。一般的な授乳用の下着は乳首に当たる部分は、吸水性に富んだ肌に優しい綿素材が使用されていますが、通常の下着では飾りやレースなどデザイン面から様々な素材が使用されています。

下着は素材だけでなく締め付けも肌に負担がかかるので、授乳中に適している素材を選びます。もしも、乳首が切れてしまって下着にこすれて痛いときは、授乳パッドやガーゼを当てて、ワンクッションおくと余分な刺激が減ります。

乳首が切れた時の授乳で1番大切なことは、傷口の消毒です。衛生面を適当にして授乳を続けると、赤ちゃんは傷口から直接、雑菌や出血まで母乳と一緒に口にしてしまうのです。出血がひどい時や炎症や化膿がある時は、搾乳機や乳頭保護器を利用するのも赤ちゃんにとって衛生的です。

授乳後に乳首が腫れた

乳首の表面に授乳時の母乳や唾液が付着したまま放置していると、乳首表面がふやけて腫れることがあります。もう1つは乳腺炎の症状が出ている場合で、これは早急に診察することが悪化を防ぎます。

乳首が切れた後に、腫れる症状が出た時は急性化膿性乳腺炎(きゅうせいかのうせいにゅうせんえん)が考えられます。発熱や激痛を伴う場合もあり、医師や専門医の診察や投薬が必要になります。授乳も中止しなければいけないので、早めの診断で早期治療を心がけます。

急性化膿性乳腺炎は乳首が不衛生だったり、傷口を放置していると授乳中に限らず常に発症します。腫れるという症状は、乳首だけではなく目や頬、皮膚にも多々見られる症状です。

体のどの個所が腫れた場合でも、どこかに普段と違う症状や異変があるときです。乳首が腫れた時も放置せずに、何か異変が起こっているという認識を持ちましょう。

乳首がカサカサになった

乳首がカサカサになったり、粉をふいているような状態は乾燥しているときです。授乳後に水分を拭きとらないと乳首がふやけて荒れてしまいますが、それは唾液や母乳が付着した場合です。唾液や母乳が付着していない状態で保湿を心掛けると、乳首の乾燥が防げます。

保湿に使用するクリームやオイルは成分に注意します。乳首は赤ちゃんが口に含むので、香料や不要な成分のないものを選びます。ベビーオイル馬油などのオイルは授乳中のママ専用の商品もあるので、赤ちゃんと一緒にしゆすることもできます。

乳首表面の皮膚がはがれおちるカサカサは、乾燥とは少し違います。下着の素材が合わなかったり、アトピーが原因の場合もあり、それぞれ処方される薬が違うので個人の判断では難しく、皮膚科や母乳外来での治療相談が確実です。

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