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カルシウムの働き

平均で約250mgのカルシウムが母乳に含まれています。それが摂取したカルシウムではなく、骨から提供されるカルシウムだとしても、母体の骨を作るのはやはりカルシウムです。

お菓子を食べる赤ちゃん

2020/12/20

母乳育児にカルシウムは必要

歯

母乳育児中の食事は、直接赤ちゃんに摂ってもらいたい栄養素を考えるとメニューも作りやすくなります。カルシウムに関しては、新生児の母乳育児から成人に至るまで、長く考えていきたい栄養素です。

母乳のカルシウムは骨に由来しているとも言われています。授乳中に骨からカルシウムが減少したとしても、長期において母乳育児を行えば月経再開後には再ミネラル化がおこって骨は丈夫になるというのです。

しかし、それは妊娠前のカルシウム摂取が充分にできているという基盤があってこそです。ですから、先のことを考えれば結局はカルシウム摂取は常に大切なのです。

例えば出産したからもうカルシウムを気にしないで良いと思っていたら、2人目の出産時にはカルシウムが足りなくなる場合もあります。ですからカルシウム摂取は授乳のためと言うよりも、母親の健康と体力促進のためにも必要です。

しかし、カルシウムは毎日大量に摂取しても意味がありません。1日の必要量を吸収したら、残りは尿として排泄されるのです。今日沢山カルシウムを摂取したから暫らくは大丈夫・・というわけにはいかないのです。

カルシウムは骨や歯を強化

カルシウムは骨や歯を強化する栄養素として有名です。人間の骨の約99%はカルシウムです。カルシウムを摂らないと骨や歯の発育不良に陥りやすく、転んだ時や怪我の時に骨にかかる負担が大きくなります。また、歯がもろくなると欠けたり虫歯の原因になります。

特に年齢を重ねてカルシウム不足が続くと、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の原因になります。背中が丸くなったり身長が縮むことは骨粗鬆症の初期段階です。最終的には自分の体重による圧迫骨折や腰の痛みによる歩行困難など、生活に支障をきたします。

今は症状が無くても、カルシウムを摂取し続けることが骨粗鬆症の最大の予防になるので、母乳育児と言う視点以外でもカルシウム摂取は母体に大切な栄養素なのです。

もちろん母乳育児という視点から見てもカルシウム摂取は大切です。赤ちゃんの授乳量にもよりますが、平均で約250mgのカルシウムが母乳に含まれています。それが摂取したカルシウムではなく、骨から提供されるカルシウムだとしても、母体の骨を作るのはやはりカルシウムです。

育児のイライラ防止にカルシウム

カルシウムは母親のイライラ防止にも効果があります。母乳育児中だけでなく、育児中は疲れから気分が不安定になりがちです。母親がイライラしていると母乳の出が悪くなるとも言われています、赤ちゃんに笑顔で接するようにイライラは早めに解消します。

カルシウムは血液中に一定量存在しますが、カルシウム摂取が不足すると血中のカルシウムバランスも崩れます。カルシウムは神経の興奮を抑える働きがありますが、血中のカルシウムが不足することで神経や感情の興奮を抑えきれなくなり、それがイライラとなって現れます。

イライラが続くと、疲労回復しにくくなります。前向きな考えが持てなくなると育児ストレスからノイローゼやうつ病に進むことがあります。

※関連リンク:カルシウムで育児のイライラ解消

カルシウムで心臓や筋肉を強化

カルシウムは筋肉の収縮時に必要な栄養素です。筋肉が収縮するとき、カルシウムが筋肉に必要と言ってもピンとこないかもしれませんが、妊娠中に筋肉が痙攣したり足がつったことがある場合はカルシウム不足が原因に挙げられます。

育児中も、赤ちゃんを抱っこして授乳したり、同じ姿勢で添い寝をしたり、意外と筋肉を緊張させることが多いので、妊娠中にひき続きカルシウム摂取を怠らないようにしましょう。

また、カルシウムが不足すると心臓機能も低下します。心臓は体の中心です、心臓の働きが鈍くなれば様々な気管に影響が出ます。脈も速くなりがちで、息切れしやすくなってしまいます。

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