暑い季節にかかせないアイスクリームは、いつから赤ちゃんに与えて良いのか、どんな成分に気をつけるべきか、わかりやすく説明します。
2020/12/19
暑い季節にかかせないアイスクリームは、いつから赤ちゃんに与えて良いのか、どんな成分に気をつけるべきか、わかりやすく説明します。
暑い季節に「赤ちゃんにアイスを食べさせたい」と思う事はありませんか?アイスと一言にいってもジェラートのように滑らかなタイプや、シャリシャリ氷に近いタイプもあって、どれが赤ちゃんに良いのか迷います。
どれも口の中で溶けてしまうから離乳食に適しているようにも思います。滑らかな口当たりや、喉ごしのよさは離乳食としてのチェック項目を満たしています。
でも、アイスクリームの冷たさも忘れないでください。冷凍庫に入れてある食べものを、そのまま与えるわけですから「冷たい」食感が、赤ちゃんは嬉しくても胃腸は驚いてしまいます。
それから成分にも注目してください。赤ちゃんに早くから与えたくないと思っている乳製品や卵が使われていることも多く、添加物も含まれている場合があります。
食べやすくても、アイスクリームを早くから離乳食として取り入れるのはちょっと待ってください。1歳以降、離乳食が完了する頃から、少しずつ与え始めるほうが安心です。
アイスクリームの主な原材料を紹介します。市販の商品によって使用されている成分に差がありますが、ここではよく見かける成分をピックアップしています。
乳と乳製品はアイスクリームの主原料です。乳とは牛乳です。
乳製品は、いくつかの成分の総称として表記されます。アイスクリーム特有のなめらかさを作りだすのは乳脂肪分(にゅうしぼうぶん)です。生クリームやバターは乳脂肪分です。
乳糖(にゅうとう)はアイスクリームを固まらせる氷の結晶を小さくして舌触りを良くします。乳糖は「無脂乳固形分(むしにゅうこけいぶん)」とも呼ばれます。これは牛乳から脂肪と水分をとった状態を指します。たんぱく質やカルシウムのことですね。
アイスクリームのなめらかさと、氷の粒が極小で喉ごしのよい食感は牛乳や乳製品が影響しています。赤ちゃんにとっては、食べやすいのですが牛乳類はアレルギーが心配です。月齢の低い赤ちゃんなら消化できずに嘔吐や下痢を引き起こすこともあります。
1歳までの赤ちゃんに対しては、牛乳は飲み物としてお茶や水と同じように考えません。1歳以降も慎重に、離乳食の完了に合わせて飲み始めてください。
だからアイスクリームも牛乳を主原料としているので、食べ始めはゆっくりで良いと考えましょう。
アイスクリームの糖分は、砂糖だけではありません。商品によって水あめや果糖、はちみつ等が使われて、それぞれの甘味の特徴を出しています。
離乳食が完了する頃までは、率先して甘いものを与えようとするママは少ないかもしれませんが、これは乳歯のためでもあります。赤ちゃんの乳歯は、パパママの永久歯よりも溶けやすいのです。
アイスクリームの場合は、口の中ですぐに溶けるから大丈夫だとも言われますが、けっこうベタベタと歯の表面に残っています。例えばアイスクリームが指につくと、指先がべたつきますね。ティッシュで拭いただけはスッキリしなくて、流水で洗ってやっとベタつきがなくなります。乳歯の表面も同じです。
アイスクリームを与えるようになった時は、乳歯にあたえる影響も忘れないでケアしてあげましょう。
手作りでアイスクリームをつくるときに、卵がよく使用されています。赤ちゃんにとって卵はアレルギーの心配があるから、早くから与えない食品の1つです。
手作りで添加物がないアイスクリームや、家庭で作る安心なアイスクリームでも卵を使用しているなら、離乳食と同じで「卵料理」の1つと考えて、与える時期を決めるほうが安心です。
アイスクリームは、糖分もたっぷり含まれますが、その栄養価の高さから病気の時には食べやすい食品です。
喉が痛い時や、食欲がなくて離乳食が進まない時に沢山は与えず、少しだけ与えてみましょう。甘いアイスクリームが喉の痛みや不快感を緩和させて、気分転換にもなります。
もしも、粉薬を嫌がっている時はアイスクリームに混ぜると食べてしまいます。薬によっては苦みが増す場合もあるので注意してください。
アレルギーや虫歯の心配もあるので、あくまでも投薬方法に迷った時の1つの手段として考えてください。1歳未満の赤ちゃんに使用する時は、診察時に医師に確認しておきましょう。