離乳食のゴックン期とモグモグ期の食べかたの違いと注意点、食べることのできる追加食品と食事量の変化をわかりやすく説明します。
2020/12/19
離乳食のゴックン期とモグモグ期の食べかたの違いと注意点、食べることのできる追加食品と食事量の変化をわかりやすく説明します。
離乳食のゴックン期からモグモグ期に移行したら、食べかたそのものが変化します。ゴックン期では、やわらかい食べ物を飲みこんで食べていました。口を動かして食べる真似もしますが、口内で食べ物を動かすだけで飲みこむことが大切でした。
モグモグ期では、口を動かして食べる真似をするだけではなく、本当に舌を動かして食べ物をつぶすようになります。とはいえ、赤ちゃんの舌でつぶすことができるのは、豆腐のようにやわらかい離乳食です。
ゴックン期と同じく、飲みこむことができる食材を使うことに変わりはありません。舌で食感が味わえるように、とろみをつけたり水分を調節する工夫が必要です。
具体的には飲みこむだけのゴックン期がプレーンヨーグルトなら、舌でつぶしてから飲みこむモグモグ期は豆腐だと考えてください。モグモグ期に移行したばかりなら、舌で簡単につぶすことのできる水分たっぷりの絹ごし豆腐が目安です。
離乳食のモグモグ期になると、飲みこむ前に赤ちゃん自身の舌で食べ物をつぶす作業が加わります。しっかり舌を動かして飲みこんだことを確認してから、次のひとさじを食べさせるので、ゴックン期よりもひとさじにかける時間が伸びます。
まだ母乳やミルクからの栄養補給が70%ほどを占めるので、お腹が空きすぎると母乳やミルクを飲みたがります。はやめに離乳食を用意して、空腹になりすぎる前にひとさじずつ、ゆっくり食べさせることが理想です。
ゴックン期はママの膝のうえに座って離乳食を食べている赤ちゃんが多いのですが、モグモグ期からはベビーチェアーにひとりで座って離乳食を食べる赤ちゃんが増えます。
離乳食を座って食べるときは姿勢が崩れにくく、安定したベビーチェアーを選んでください。舌を動かすときに体が安定するように背もたれのあるタイプが安心です。
離乳食のゴックン期とモグモグ期では、ごはんの量も変わります。ほんの2ヶ月程度でも食べる量は増えます。例えばゴックン期後半の10倍がゆは30g程度が目安です。
モグモグ期はじめは5~7倍がゆを50g、モグモグ期後半は5~7倍がゆを80g程度食べることができます。80gといえば、子ども茶碗の8分目くらいです。一気に量を増やすと、赤ちゃんの胃がびっくりしてしまいますが徐々に増やす目安は知っておきましょう。
離乳食は進み具合に合わせて、食べることのできる食材が増えます。ただし様子を見ながら少しずつ食べさせることが大切です。やわらかくても消化しにくい食品や、早くに食べ始めるとアレルギーが心配な食品もあるので、食品の追加は確認しながら慎重にすすめます。
離乳食をはじめるゴックン期は真鯛(まだい)など白身魚を食べますが、モグモグ期からはマグロとカツオといった赤身魚にも挑戦できます。マグロは脂身のない赤身部分、カツオは背身を食べます。
鮭も赤身魚に見えますが、実は白身魚の仲間です。モグモグ期から食べ始めることができますが、塩が振ってある鮭は塩分が高すぎるので避けてください。
白身魚のなかでもゴックン期は条件つきだった鰆(さわら)も、モグモグ期からは少しずつ食べることができます。真鯛やひらめなど、他の白身魚に慣れてから少しずつ食べてください。
ゴックン期は食べることができなかった肉類にも、モグモグ期から少しずつ挑戦できます。はじめは脂身がなく胃腸に負担が少ない、鶏ささみから挑戦します。ひき肉は食べやすそうに見えますが、まだ控えたほうが安心です。
離乳食がモグモグ期に移行しても、寝る前は母乳か粉ミルクを飲ませます。この点はゴックン期と変わりません。無理に夜の離乳食を増やして、授乳量を減らす必要もありません。
寝る前の授乳は、離乳食で夜間の急な体調変化を防ぐこと、離乳食だけでは補えない水分補給をすること、胃腸を休めて就寝させるなど様々な理由があります。くわえて赤ちゃんとママの就寝前のコミュニケーションとして授乳を続けることも忘れないでください。離乳食が始まったからといって、すぐに卒乳するわけではないのです。