赤ちゃんは大人よりも汗っかきなので、すぐに耳周りも汚れてしまいます。赤ちゃんの耳かきの頻度と、耳に刺激を与えないケアのコツを紹介します。
2020/12/25
赤ちゃんは、大人よりも耳が小さいのでほこりや皮脂汚れが、すぐに詰まってしまいそうです。赤ちゃんは大人よりも汗っかきなので、すぐに耳周りも汚れてしまいます。
でも、毎日耳かきをすると、赤ちゃんの小さな耳に刺激を与え過ぎないか心配です。赤ちゃんの耳かきの頻度と、耳に刺激を与えないケアのコツを紹介します。
赤ちゃんの耳の特徴は、耳の入り口から奥までの距離が短いことです。
耳の入り口から、奥の鼓膜(こまく)までの距離が短いということは、奥の鼓膜にすぐ刺激が伝わってしまいます。大人は、奥の鼓膜までの距離が赤ちゃんよりも長いので、同じ刺激を与えても、赤ちゃんのほうが影響を受けやすいと考えてください。
そもそも耳の汚れは新陳代謝の一種なので、汚れが出てしまっても仕方のないことです。
新陳代謝は耳奥から手前に向かって行われるので、耳奥の汚れは自然と奥からでてくる仕組みです。だからこそ耳の手前の汚れは、しっかり取りのぞいてあげましょう。
耳の手前や耳裏には皮脂がメインの、べたつく汚れも目立ちます。でもこれは、耳の手前にしか分泌されないので、耳奥にべたつく皮脂が溜まっていくことはありません。
赤ちゃんに使用する耳かき棒は、よく見かける竹や木の硬い耳かき棒は適していません。硬い素材の耳かき棒は、赤ちゃんの柔らかい肌を傷付ける場合があります。
木製の耳かき棒は丈夫で長持ちで、ちょっとの力で耳表面の皮膚についた汚れをかきだします。つまり少し力を入れるだけで、耳にくっついている汚れをかきだす強さがあるのです。赤ちゃんにはちょっと痛いかもしれません。
赤ちゃんの耳かき棒を用意するなら、シリコン等の当たりの柔らかい素材がお勧めです。耳の奥が見えやすいように発光性のある素材や、先が光るタイプも便利です。
間違って耳奥まで刺激してしまっても、当たりの柔らかいシリコン素材などの方が、鼓膜を傷つけにくいので安心です。
赤ちゃんの耳掃除は、お風呂上がりなど、皮膚がふやけている状態の方が楽にできるようです。
先ずは耳かき棒は使用せず、ガーゼやタオルで耳の周囲を拭きとります。お風呂上がりなら、肌が温まって皮脂汚れが取りのぞきやすくなっています。赤ちゃん用の綿棒も耳周りのくぼみに活用してください。
耳の奥までは拭きとらず、手前をよく掃除します。この時、耳奥に水滴が入ったり、刺激を与えないようにしてください。
耳掃除を嫌がる赤ちゃんは、耳を触られたり、抑え込まれると余計に嫌がります。泣いたり暴れたり、耳掃除でひと苦労します。結果、なかなか耳掃除ができない赤ちゃんも珍しくはありません。
赤ちゃんの耳掃除に神経質になると、目で確認できない耳奥が気になります。大泣きして、全く耳掃除をさせてくれない赤ちゃんは耳掃除が不十分だと感じるかもしれません。
無理に力ずくで耳かきをすると鼓膜を傷付ける恐れがあります。耳掃除が嫌いな赤ちゃんには、耳掃除を無理強いするよりも、耳鼻科で先生に相談してください。
耳鼻科で医師が耳掃除が必要だと判断すれば、耳鼻科で耳掃除をしてくれます。
赤ちゃんの耳掃除は毎日、耳かきで掃除する必要はありません。週に1度、耳かきでしっかり掃除すれば十分です。
赤ちゃんの耳掃除は、毎日奥まで掃除すると刺激を与え過ぎてしまいます。でも、全く耳掃除しないと皮脂汚れがたまって、嫌な臭いが気になってしまいます。
でも、耳周辺の皮脂汚れは毎日入浴後に拭きとってあげましょう。この皮脂汚れが取りのぞかれずに停滞すると、乾燥して耳垢(みみあか)になってしまいます。
耳掃除は毎日しなくても、耳についている皮脂汚れは毎日こまめに拭き取れば、耳垢を減らすことになるのです。お風呂上がりに、ちょっと心掛けてみましょう。
黄色い耳だれのような液体が出てくる場合は、耳鼻科を受診してください。液状の耳だれは、耳の奥が炎症を起こしているかもしれないからです。独特のにおいがするので気付きやすいです。
耳だれではなく乾燥した耳垢が黄色くなっているのは、時間がたっていたり、皮脂が多く含まれているからです。
じゅくじゅくが、かさぶたになってしまったり、赤ちゃんが耳をかゆがって頻繁に触る時は、アトピーや湿疹の可能性も疑ってください。このときも家庭で判断せずに耳鼻科に相談してください。